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抗ガン剤治療

[管理番号:7331]
性別:女性
年齢:45歳
病名:乳がん トリプルネガティブ ステージ1
症状:

***
管理番号が不明とのこと、新たな管理番号としています。
***

田澤先生、こんにちは。

いつも丁寧なご回答有難うございます。

前回の回答で追加手術が標準治療であるとの回答をいただき、転院先では全摘希望の旨を伝え、乳輪乳頭温存の全摘手術をしていただきました。
病理検査で非浸潤のものもあったようで、担当の医師からもやはり追加手術をしてよかったと言われました。

そして今後の術後治療として、抗ガン剤治療が5月中旬から始まります。

医師からはサブタイプと年齢でドーズデンスAC、タキソールを勧められました。

私には抗ガン剤治療しかないので前向きに頑張ろうと思っていましたが先日、心エコー、心電図検査を行い循環器科の医師から心毒性の説明があり、乳がんで亡くなるより心不全で亡くなる人が多いと言われ、心臓に与える影響の臨床試験の参加をして下さいと言われてしまい、不安と恐怖感で今後の抗ガン剤を受けるべきがどうか悩んでしまいました。

田澤先生に質問です。

ドーズデンスAC療法とはどのような方に適している治療法なのですか。

私のような全摘、リンパ節転移陰性でもやはりトリプルネガティブ、グレード3なので勧められるのでしょうか。
(転院前の病院ではEC療法でした。)
田澤先生でしたらどのような抗ガン剤治療をされますか。

心毒性を恐れず抗ガン剤治療を受けるべきでしょうか。

そして、術後三カ月の抗ガン剤開始ですが遅くはないのでしょうか。

宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

Dose denceにかんしての推奨は「再発リスクが高く」かつ「十分な骨髄機能を有する」となります。
質問者は(過去の管理番号が不明とあるので)どの程度のリスクなのかを正確に評価することはできません。

そのため、この場では(このQに記載のある手懸りである)「トリプルネガティブステージ1」から判断します。

「循環器科の医師から心毒性の説明があり、乳がんで亡くなるより心不全で亡くなる人が多いと言われ」
→これは、かなり「偏った意見」ですね。
 実際のアンスラサイクリンによる心毒性は「生涯投与量」を守っている限り心配はありません。(術後補助療法の投与量は安全圏内です)

「ドーズデンスAC療法とはどのような方に適している治療法なのですか。」
→上記コメント通り
 「ハイリスク」かつ「十分な骨髄機能を有する」

「私のような全摘、リンパ節転移陰性でもやはりトリプルネガティブ、グレード3なので勧められるのでしょうか。」
→当てはまりません。(上記コメントどおり)

「田澤先生でしたらどのような抗ガン剤治療をされますか。」
→通常の「アンスラサイクリン+タキサン」です。

「心毒性を恐れず抗ガン剤治療を受けるべきでしょうか。」
→勿論です。(上記コメント通り)

「術後三カ月の抗ガン剤開始ですが遅くはないのでしょうか。」
→全く問題ありません。
 ご安心を。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

抗ガン剤治療
性別:女性
年齢:45歳
病名:トリプルネガティブ ステージ1
症状:

田澤先生、おはようございます。

水曜日に抗ガン剤の面談がありますので一週間あけずの質問お許し下さい。

転院先での追加手術の病理結果です。

組織型 浸潤癌 充実型
浸潤径 17ミリ
組織学グレード 3
核グレード 3
リンパ管浸潤 -
静脈侵襲 -
切除断端 陰性
リンパ節転移の状況 センチネルリンパ節 0/2 腋窩リンパ節0/9
Ki-67 不明
トリプルネガティブ ステージ1 です。

前回の回答で心毒性の心配をせず、抗ガン剤を受けるべきとの回答をいただき前向きに頑張ろうと思います。
有難うございました。

2つ目の質問で、ドースデンスデンスではなく、通常のアンスラサイクリン+タキサンで良いとの回答をいただき、ドースデンスはハイリスク、十分な骨髄機能を有するとありますが、私の病理結果ではやはりドースデンスが勧められますか。

もし通常でよいとあれば、担当医はなぜドースデンスを勧めていると思われますか。

ドースデンスはジーラスタを毎回打つと言われましたが、抗ガン剤さらにジーラスタの副作用で体はきついが、3週間に一度よりも2週間に一度の方が効果が高いのでしょうか。

トリプルネガティブでACとECさらにTCをされている方がおりますが三種類の違いが良くわかりません。
私の場合はどちらを選択されますか。

Ki-67が不明なのですが、抗ガン剤の効果などに関係するのでしょうか。

水曜日に抗ガン剤治療の承諾で来院予定です。

抗ガン剤治療にあたり悔いのない治療をし今後強く生きていきたいと思いますので、田澤先生宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

質問内容が前回の繰り返しのようです。(きちんと読み返しましょう)

「私の病理結果ではやはりドースデンスが勧められますか。」
⇒前回の回答を以下にコピペします。

「私のような全摘、リンパ節転移陰性でもやはりトリプルネガティブ、グレード3なので勧められるのでしょうか。」
→当てはまりません。(上記コメントどおり)

「もし通常でよいとあれば、担当医はなぜドースデンスを勧めていると思われますか。」
⇒主治医が何を考えているか?など私が推測するべきことではありません。『このQandAはあくまでも「私の見解」を回答する場であり、「私の主治医はどうして、このように言うのでしょう?」ということを私に求める(想像させる)場ではないのです。 (それは、その主治医に聞きましょう)』に記載しています。

「ドースデンスはジーラスタを毎回打つと言われましたが、抗ガン剤さらにジーラスタの副作用で体はきついが、3週間に一度よりも2週間に一度の方が効果が高いのでしょうか。
⇒何事もバランスが重要です。
 以下、コピペ
Dose denceにかんしての推奨は「再発リスクが高く」かつ「十分な骨髄機能を有する」となります。
★つまり上記でない限り「効果と副作用がバランスされない」のです。
 1.再発リスクが低い方の場合には(dose denceにすることによる)「上乗せが殆どない」
 2.骨髄機能が十分でないと、継続できない(結果として通常量さえ達成できない
ままdrop outすることになる)

「トリプルネガティブでACとECさらにTCをされている方がおりますが三種類の違いが良くわかりません。私の場合はどちらを選択されますか。」
⇒ちょうど、これに付いて明日掲載予定の「今週のコラム182」で記載するところなので、それを参考にしてください。」

「Ki-67が不明なのですが、抗ガン剤の効果などに関係するのでしょうか。」
⇒Ki67は「細胞分裂期にいる癌細胞の割合」となります。
 「抗がん剤は細胞分裂をターゲットとする治療」なので、「概念的には」そう考えやすいですがエビデンスがありません。

 
 


 

質問者様から 【結果3 】

抗ガン剤について
性別:女性
年齢:46歳になりました。
病名:左乳がんトリネガステージ1
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

田澤先生、こんばんは。
いつも回答をいただき有難うございます。
前回の病理結果ですがグレード2の間違いでした。

主治医と面談をし、やはりドースデンスAC、タキソールが最適とのことでした。
主人とも話し合い、大変失礼かと思いましたが前病院に戻り通常のEC+タキソールで治療をしていただく事なり、本日1回目の抗ガン剤を無事終えることができました。
これからどのような副作用がでるか不安ではありますが、まだ小学生の子供もおりますので成長を励みに最後まで頑張りたいと思います。
田澤先生のおかげで決心もできました。有難うございました。
お身体、ご自愛下さい。

<Q&A結果>