乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ

[管理番号:6732]
性別:女性
年齢:33歳

田澤先生こんにちは。

明後日に手術を控えており、是非田澤先生の見解を教えてください。

まず私の術前の病理結果は下記の通りです。

・右胸 浸潤がん
・温存手術予定
・ホルモン陽性 80%
・HER2 陰性
・Ki-67 30%
・核グレード 1(核分裂像1 核異型2 Tublar
Differentation2)
・ステージ 1A
・リンパ転移 エコー上無し、MRI微妙(あるかも)

質問
① 先生からCTとPETはやらなくてもいいと言われ行っていませんが、遠隔転移の可能性はほぼ無いのでしょうか?

② 術後の病理でkiの再測定はしないと言われています。
なぜなら、生検でホットスポットを取っており2回目は保険適応でないから。

私の場合、ルミナールAかBかはKi次第かと思うのですが、自費でも術後の測定をお願いするべきでしょうか。

③術後すぐに受精卵凍結にむけた治療がスタートするので抗がん剤をやるかどうか決めなくてはいけません。
将来の妊娠も希望はするものの、再発転移の可能性をなるべく減らしたいです。

術後の結果次第で放射線とホルモン前の治療として、
下記のように考えていますが、田澤先生のご意見をお聞かせ頂けますでしょうか。

・リンパ転移有り→受精卵凍結→TC4クール実施
・リンパ転移無し→受精卵凍結→オンコタイプ→抗がん剤やるかどうか決める

宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

まず、そもそもの考え方として「リンパ節転移の有=抗がん剤」という固定観念から
抜け出しましょう。

「① 先生からCTとPETはやらなくてもいいと言われ行っていませんが、遠隔転移の可能性はほぼ無いのでしょうか?」
→その通り、ありません。
 質問者は「将来の妊娠を希望する33歳」なわけです。
 (どこぞの大病院とは異なり←マニュアルに問題があるのです)「CTもPETも不要」としている、主治医に敬意を表します。

「私の場合、ルミナールAかBかはKi次第かと思うのですが、自費でも術後の測定をお願いするべきでしょうか。」
→本気で考えるなら、(Ki67はグレーゾーンとなる可能性も高く)Ki67など測定せずにOncotypeDXすべきでしょう。(ベターな方法としては)『今週のコラム 146回目 今回の解析では「Ki67は20代中盤以降では当てにならず、やはりOncotypeDXすべき」となるのです。』をご一読ください。

「下記のように考えていますが、田澤先生のご意見をお聞かせ頂けますでしょうか。」
「・リンパ転移有り→受精卵凍結→TC4クール実施」「・リンパ転移無し→受精卵凍結→オンコタイプ→抗がん剤やるかどうか決める」

→全く賛成しません。

 「リンパ節転移の有無」と「抗がん剤が効果があるのか?」とは全く無関係なのです。
 ★2015年SABCSで発表されたDBCG77B第3相試験では、ルミナールAでは「腫瘍径ともリンパ節転移とも無関係」に化学療法によるベネフィットが無いことが示されています。

  これは今週のコラム99回目に載せた「リンパ節転移1-3個」と「リンパ節転移4個以上」のグラフをよく見てください。
  低リスクでは抗がん剤の効果がないことは明らかですよね?

今週のコラム 99回目 ★グレードは「参考程度」ということでいいですね?

 
 

 

質問者様から 【質問2 今後の治療について】

性別:女性
年齢:33歳
病名:乳癌
症状:温存手術後6日目。浮腫や痺れはあるが良好。

再度質問をさせて頂きます。

件名:術後のKi測定について
管理番号:6732

先日はご回答頂きありがとうございました。

先週温存手術を終え、オンコタイプを申し込んて病理待ちの状態です。

前回質問をさせて頂いた状況からアップデートがあり、それに伴い質問がまた出てきたので教えて頂けますでしょうか。

「MRIは拡がり診断」と言う事を何度もQ&Aで拝見しているのですが、すみません再度教えてください。

事前のエコー2回で腫瘍経1.0~1.2cmと診断されていますが、入院前日のMRI結果で「1.2cmの腫瘍に重なるようにモヤっとした薄めの影が映っていて、これを合わせると3.8cm」の腫瘍である事が発覚しました。

それでも温存でいけると主治医から言われ、そのまま温存で手術を終えました。

① MRIでみえる拡がりとは、非浸潤の確率が高いのでしょうか?

②もし、浸潤癌で3.8cmの大きさだった場合、その大きさに育つまで体内にあったわけなので、CTとPET検査をした方がいいのでしょうか?(=早期という位置づけではなくなりますか?)

術中のセンチネル生検にて1個転移がありました。
(5個中)それが、脈管浸潤しているとのことでレベル1まで郭清しています。

③脈管浸潤しているという事は、予後に大きく影響しますでしょうか?
④脈管浸潤しているのにレベル1までしか郭清していない事が不安でなりません。
主治医は、おそらくレベル2まではいってないだろうと予測したそうです。

田澤先生でもそのように判断されますか?

その他
⑤Rエキスパンダーというのを調べた事がありますが、
オンコタイプで中リスクの場合、リンパ転移1個あっても化学療法による上乗せはあるのでしょうか?

⑥アベマシクリブとパルボシクリブという治験についてお答えしている、またコラムで取り上げられているのを拝見しましたが、違いは何なのでしょうか?

質問が多くなり申し訳ありません。

抗がん剤の可能性も考慮して、控えていた結婚式を延期にしました。
再発転移に対する不安と恐怖でいっぱいになってしまっています。

どうぞ宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「① MRIでみえる拡がりとは、非浸潤の確率が高いのでしょうか?」
→それは不明です。(ただ、その可能性を考えた術式選択:マージンの付け方が必要となるのです)

「②もし、浸潤癌で3.8cmの大きさだった場合、その大きさに育つまで体内にあったわけなので、CTとPET検査をした方がいいのでしょうか?」
→10000%不要

「③脈管浸潤しているという事は、予後に大きく影響しますでしょうか?」
→全くありません。

「④脈管浸潤しているのにレベル1までしか郭清していない事が不安」
→脈管侵襲など忘れましょう(全く無意味)

「オンコタイプで中リスクの場合、リンパ転移1個あっても化学療法による上乗せは
あるのでしょうか?」

→リンパ節転移は(抗がん剤の選択とは)全く無関係!
 普通にOncotypeDXの「上乗せ」で考えましょう。

「⑥アベマシクリブとパルボシクリブという治験についてお答えしている、またコラムで取り上げられているのを拝見しましたが、違いは何なのでしょうか?」
→同じ系統(経口CDK4/6阻害薬)です。
 ただ、同じ系統でも効果は異なることがあるのは常識です。

 
 

 

質問者様から 【質問3 術後治療と追加切除について】

性別:女性
年齢:33歳
病名:乳がん
症状:温存後、追加切除前

田澤先生
こんにちは。
先日は、明快なご回答をありがとうございました。

8/(下旬)に手術を終え、昨日病理結果が出ましたが、断端陽性(露出有)のため10/(上旬)に全摘を行う事となりました。

病理内容(専門的な詳細データがなくすみません)と今後の治療についてご意見を聞かせていただけますでしょうか。

病理結果

浸潤径40mm×16㎜×40㎜
場所は、乳頭から真上に4cm程で楕円形です。

グレード1
ホルモン陽性
HER2陰性
Ki-67 30%(術前)
センチネルリンパ転移有り 2個/5個中、その先への転移は無し
脈管侵略有り
今回2cmのマージンをつけて切除したものの断端陽性でした。
腫瘍の周りには、多数の浸潤癌が横に広がるように脂肪に点在していました。
乳管を通った拡がりではなく、横の脂肪にちまちまとある感じです。
これらはエコーやMRIにも映らない微細な物との事です。
主治医(若い男性)としても、見た事がない拡がりとの事で予後への不安要素と感じているとの事です。

質問①画像をご覧頂いていないので答えづらいかとは存じますが、田澤先生のご経験の中でもこのような拡がりは珍しいでしょうか?
また、遠隔転移の可能性として懸念されるものでしょうか?

質問②現在オンコタイプの結果待ちですが、上記理由から低リスクであったとしても抗がん剤を勧められています。
これは田澤先生がよくおっしゃっている「局所の借りを全身で返す」に当てはまるのでは、、
と思うのですがいかがでしょうか?
抗がん剤も必要ならば腹を括りますが、オンコ結果の意味を考えると別の先生のご意見も聞きたくなりました。

質問③以前の回答でPETとCTは不要との回答を頂きましたがを、腫瘍マーカーのSTTが基準値を超える27だと分かりました。
他の項目は基準値内でした。
STTは気にしなくていいとの回答も見たのですが、病理結果が想定より悪くて心配です。
田澤先生の、検査不要という意見は変わりませんか?

質問④田澤先生は、全摘であっても患者の希望があれば乳輪乳頭を残す事はありますが?それはどのような場合でしょうか?主治医より選択肢として提示されています。

質問⑤追加の全摘手術とその後の治療を田澤先生にお願いしたいのですが、秘書の方に問い合わせのメールさせて頂いても宜しいでしょうか。

宜しくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

「主治医(若い男性)としても、見た事がない拡がりとの事で予後への不安要素と感じているとの事」
→全く意味不明。
 そういう(根拠のない)私見で患者さんを不安にさせる人間は医師に向いていないのでは?(少し言いすぎました)
 
 『医師が言う(例え根拠がないとしても)一言が、どれだけ患者さんを(無駄に)不安にさせるのか?』その手の医師(若い医師だけではありません)には考えてもらいたいものです。

 ★実際のところ、「拡がりが広いこと」は温存手術に対しての不安要素(例え断端陰性だとしても乳房内再発のリスクと言えます)とはなりますが、(結果として)
「全摘すれば、全く問題なし」です。

このような拡がりは珍しいでしょうか?」
→その「拡がり」を見てはいませんが…(想像はつきます)

 超音波やMRIでは全く想像できない拡がりが(病理結果で)あることは、あります。

「また、遠隔転移の可能性として懸念されるものでしょうか?」
→無関係。
 あくまでも「温存手術をした場合には乳房内再発のリスクとなる」というだけのことです。

「質問②現在オンコタイプの結果待ちですが、上記理由から低リスクであったとしても抗がん剤を勧められています。」
→??
 全く意味不明(コメントの必要がありません)

「田澤先生の、検査不要という意見は変わりませんか?」
→1%も変わりません。

「質問④田澤先生は、全摘であっても患者の希望があれば乳輪乳頭を残す事はありますが?それはどのような場合でしょうか?」
→それは下記の基準を満たす場合のみです。
 1.腫瘍径が小さい(限局している)
 2.乳頭から十分な距離がある。

「質問⑤追加の全摘手術とその後の治療を田澤先生にお願いしたいのですが、秘書の方に問い合わせのメールさせて頂いても宜しいでしょうか。」
→OKです。(「その担当医に無駄に振り回される」より、その方が良さそうですね)


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