乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ



[管理番号:4620]
性別:女性
年齢:48歳
 
田澤先生はじめまして。
 
先々週の日曜日から、5日間、左乳頭より血性分泌(しっかり濃い血性)がありましたので、すぐに乳腺科のある病院を受診しました。
実母が5年前に乳癌の手術をしてから、私も乳癌検診の必要性を感じ、検診センターで、4年間毎年、乳癌検診を受けておりましたが、半年前の検診でもマンモ、エコーとも、小さな嚢胞や良性の腺腫と思われるものは数カ所存在しますが大きさに変化はないので、一年ごとの検診で大丈夫ですと言われていました。
 
そんな折でしたので、ちょっとびっくりしましたが、今回の受診においても、マンモ、エコーは異常なし(良性腫瘤)、血性分泌物の細胞診結果も異常なしでした。
 
念のためと、MRIの造影検査を受けることになりました。
1週間後の結果説明では、画像で白く染まっている部分が左と右に二ヶ所あり、読影医のコメントでは良性と思われるが、経過観察が必要だと書かれていました。
 
そして担当医より、つまりグレーゾーンなので、その部分をもう一度エコーをしながら、針を刺して検査を行ないますが、
いいですか?と言われましたので、お願いしました。
 
右にある嚢胞は、針を刺して吸い出したら、エコー上では消えてしまったようで、中身もミルク状のもので恐らく心配ない、と言われました。
血性分泌のあった、問題の左のほうも針を刺して検査を行ない、今は結果待ち中です。
現時点では7mmの腫瘤で、乳頭腫(良性)と思われる、との診断でしたが、癌化しやすいので、必ず経過観察が必要だし、細胞診の結果や、または後々の検診においての状況で、手術することもあり得るとの説明でした。
結果聞きは来週電話、次は三カ月後にエコーだそうです。
私は、担当医に、また血性分泌が三カ月以内にあったらその時はすぐ受診した方がいいか聞いたのですが、量が多かったり、血の濃い色でなければすぐに来なくてもよいとの回答でした。
 
このサイト内のQ&Aを拝見させてもらって、大変為になり、貴重な知識を得ることができて田澤先生にはとても感謝しているのですが、知識を得るにつれて、今の状況に不安も出てきて、先生に幾らかお尋ねしたい点が出てきました。
先生の貴重なお時間を頂くことになり申し訳ないのですが、回答よろしくお願いします。
(他の方の内容と重複してしまうものでしたら御容赦ください。)
 
①インターネットで色々調べていたら、乳管内乳頭腫自体は癌化しないとも書いてあるのを見ましたが、どうなんでしょうか?
 
②エコー、マンモで乳頭腫は発見されにくいことはわかりましたが、造影MRIで描出される白く染まっているところというのはそもそも何を表しているのでしょうか?(私が担当医にちゃんと尋ねるべきでした。すみません)
 
③単孔血性分泌なので、田澤先生であれば恐らく、乳管造影検査をすぐに行なわれたと思いますし、私が遠方に住んでいなければ先生に診て頂きたかったのですが今は分泌が止まっている状態です。
 
今度、血性分泌があった時には、2、3日以内には(分泌が続いてるうちに)田澤先生を受診したいと思っています。
先生の受診希望は大変混み合っていて、予約がなかなか取れにくいと伺っておりますが、こういう場合のすぐの予約も難しいものでしょうか?
 
すみません、どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
 
まずは文面を読みました。
診断目的でMRIを撮影する事自体無意味であり、それは何の参考にもなりません。
この場面でMRIを撮影したり、分泌液の検査をすること自体、乳頭分泌の意味を理解した診療ではないと(私は)思います。
そこから行われている一連の診療(針生検も、その後の病状説明も)についてはコメントは敢えて行いません。
重要なことは「その分泌が乳管内病変を意味するものなのか?」ということです。
『今週のコラム 71回目  『乳管内の腫瘍を想像させる分泌なのかだけが重要』なのです。』をご参照のこと
 
○今回、まず私が最も注目したのは
 ①「濃い血性」であること
 ②「5日間」継続しているが、「今は分泌が止まっている状態」
   ♯②については「濃い血性」なので(固まり易いため)「固まってしまった」
 
だけで(つまり出口が塞がってしまっただけで)実際は分泌は継続している可能性はありますね。
  ただ、ここで「生理と関係する乳管の破綻で一過性に出血をして、それが治まってしまった」である可能性は否定できません。★
 私であれば「超音波で大した所見がない」時点で★の可能性を考えて「3カ月」継続するか経過をみることをお勧めします。(勿論、現時点で「乳管造影」してもいいのですが、無駄に終わる可能性もあるからです)
 
「①インターネットで色々調べていたら、乳管内乳頭腫自体は癌化しないとも書いてあるのを見ましたが、どうなんでしょうか?」
⇒乳管内乳頭腫自体は癌化しません。(良性は悪性にはならないのです)
 ただ、「同一乳管からは癌ができやすい」ことは間違いなく、(私のように沢山「乳管腺葉区域切除」を行っていると、乳頭腫にほぼ隣接する形で「極めて小さな癌が併存」している場面をしばしば経験します)
 
「②エコー、マンモで乳頭腫は発見されにくいことはわかりましたが、造影MRIで描出される白く染まっているところというのはそもそも何を表しているのでしょうか?
(私が担当医にちゃんと尋ねるべきでした。」

⇒MRIの造影効果は「血流」をみているわけです。
 つまり「造影効果が高い=血流が豊富な組織=癌(かもしれない)」という図式です。
 ただし、今回のように「乳腺症のような正常組織でも(ホルモンによる増殖が強いので)染まる」わかです。典型的な癌であれば、その造影効果の時間軸での変化
(time-intensity curve)で鑑別をすることになります。
 
「③単孔血性分泌なので、田澤先生であれば恐らく、乳管造影検査をすぐに行なわれたと思います」
⇒その目的で「市川を初診」すれば、いつも行っていますが、(江戸川初診の場合には)「後日、市川」としています。
  江戸川でも「乳管造影できる」のですが、「照明が暗い」ことと、「マンモグラフィーが遠い」ことで現在では「市川でしか乳管造影を行っていない」のです。
 
「今度、血性分泌があった時には、2、3日以内には(分泌が続いてるうちに)田澤先生を受診したいと思っています。」
⇒考え方としては、
 そもそも「分泌が有ったり無かったり」と言う時点で「乳管造影の適応外」とも言えます。
 乳管造影の適応は「継続」にあると思って間違いありません。
 
「こういう場合のすぐの予約も難しいものでしょうか?」
⇒緊急性がありません。
 (上術のように)そもそも、「予約を待っている間に止まってしまう」分泌であれば、そもそも「乳管造影は不要」と言えるのです。
●重要なことは、本当に意味の有る分泌ならば(ご本人が無視したくても)「分泌の方で大いに主張し、無視させてくれない」そういうことです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、先日は診察と検査をしていただきありがとうございました。
 
実は、乳管造影検査のあと、約3ヶ月継続していた血性分泌が止まってしまいました。
止まってからは2週間ほどになると思います。
 
乳管腺葉区域除去手術は分泌がないと出来ないことや、また、分泌は止まることもあるということを他の方の回答の中で読みました。
乳管内の病変を田澤先生に確認していただき、手術もせっかく決心したのにと、
少し悔しい思いがします(治癒した訳ではないので)が、まだ、しばらくは様子を見たいと思います。
 
このまま分泌がなければ、予約していた手術は延期して次の検査として、マンモトーム生検ということになるのでしょうか?
 
前回診察時に、田澤先生は、私の(血性分泌している)乳管が細くて詰まりやすいことを指摘しておられましたが、乳管造影後、詰まって閉鎖してしまうというようなことはよくあることなのでしょうか?
 
今はまだ様子を見る時期であることはよくわかっているのですが、手術を意識していたのでちょっと神経質になってしまっております。
様子を見るとすれば、どのくらいの期間がいいでしょうか?
 
お忙しい中、本当に申し訳ありません。
次の診察予約まで、まだ数カ月あるので、先生に是非お尋ねしたいと思いました。
どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
 
「このまま分泌がなければ、予約していた手術は延期して次の検査として、マンモトーム生検ということになるのでしょうか?」
⇒完全に詰まることは殆どありません。
 再開することも多いです。
 
「乳管造影後、詰まって閉鎖してしまうというようなことはよくあることなのでしょうか?]
⇒量は減る事が多いですが、完全に詰まることはあまりありません。
 
「次の診察予約まで、まだ数カ月ある」「様子を見るとすれば、どのくらいの期間がいいでしょうか?」
⇒?
 これは「すでに手術を中止して、外来経過観察の予約をしている」ということですね。
 それであれば、(その)「外来受診時まで様子をみる」ということです。

 
 


 

質問者様から 【結果3 】

乳頭からの血性分泌
性別:女性
年齢:51歳
病名:乳管内乳頭腫、同一乳管内にADH、FEA 異型上皮あり
田澤先生の診察:[診察あり]
田澤先生の手術:[手術あり]

結果報告が遅れましたが、参考に読んでくださる方の為になればと思いメール致しました。

乳管造影検査の後、1か月ほど分泌がなくなり手術は行なえるのだろうかと不安でしたが、田澤先生の回答どおり、分泌は再開しました。分泌物の性状は変化し、透明なオレンジ~薄茶色だったと思います。手術前日まで分泌は確認でき、無事に手術を行うことが出来ました。
術当日は多少痛みもありましたが、翌日にはほとんど痛みなく、元気に退院いたしました。

1か月後の病理結果では、異型上皮あり、ということで、本当にこのタイミングでQandAに質問出来たこと、田澤先生に出会えたこと…等、感謝感謝です。九州の地元の乳腺科でそのまま経過観察していたら、今頃、もっと大変なことになっていたかもしれません。
手術の跡はほぼ残っておらず、どこを手術したのかよく見ないとわからないほどです。田澤先生本当にありがとうございました。1年に一度の検診の際にはまた、よろしくお願いします。

<Q&A結果>





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