［管理番号:1158］
性別:女性
年齢:44歳
 
 

 
 
先日、市川の病院で右はマンモトーム左は生針をして頂いたものです。
私はすごい怖がりで注射でも逃げ出したくなるのですが
先生にお任せする事で検査を受けることができました。
先生のおっしゃる通り麻酔以外は痛くありませんでした。きっと先生が上手だからで
しょうね。私の周りにはしこりがあっても放置している友達もたくさんいるので先生
のところへ行くように進めたいと思います。
昨日は痛みよりも癌の確率70パーセントと言う事で眠れず今日も１日考えていまし
た。何件もの癌エコーを診察してきた先生がおっしゃるのですから覚悟はしたのです
が涙が止まりません。二週間怖くてたまりません。
形が悪いしこりの形以外にも何かありますか？
もし癌であった場合は初期になりますか？
そして今後はどのように進んでいきますか？
転移などありますか？
そしてもしそんな事はないかもしれませんが陽性だった場合もしこりを摘出しますか？
そんな事は検査の結果が出ないとわからないことはわかっているのですが不安で不安
で先生すみません。
でも私は先生の所へ行って本当によかったと思います。
先生じゃなかったら検査も逃げ出していたし先生に診察してもらってよかったです。
最後まで先生にお願いしたいと思います。
もし良性だったらこれからはちゃんと癌検診に先生の所へ通います。
どうか陽性でありますように祈るばかりです
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
先日はご苦労様でした。
左は線維腺腫でいいと思うのですが（念の為バネ式の針生検をしました）右は（紹介
状の記載通り）「乳癌疑い」との診断となります。
「超音波で癌と確信する程の強い所見ではない」のですが、それでは「何が一番に候
補となるか？」と言われれば「乳癌」となります。
その意味で「70％の確率」とお話しました。（乳頭腫など、癌でない確率もありま
す。決めつけない様にしてください）

回答

「形が悪いしこりの形以外にも何かありますか？」
⇒「形以外」には「辺縁の評価」があります。
　辺縁は大部分が（マンモグラフィー通り）明瞭でしたが、「一部不整に見える」部
位も存在したのです。
　
　それと随伴所見となりますが、「ドップラーで血流が豊富な印象」もありました。
 
「もし癌であった場合は初期になりますか？」
⇒初期です。
　「腫瘍径は小さい」し（超音波で腋窩リンパ節の評価もしましたが）「腋窩リンパ
節転移の所見はありません」でした。
 　
「そして今後はどのように進んでいきますか？」
⇒（万が一癌であった場合）手術となります。
　「乳房MRIを撮影（江戸川病院です）」して乳房内の拡がりを確認して「術式決
定」します。
　術後の薬物療法は「腫瘍の性質（サブタイプ）」により決定します。
 
「転移などありますか？」
⇒ありません。
　腋窩リンパ節は異常無しでした。（手術の際にはセンチネルリンパ節生検で確認必
要ですが）
　この状況で「遠隔転移」など考える必要は全くありません。
 
「陽性（良性のことですね）だった場合もしこりを摘出しますか？」
⇒良性でも「中身」によります。
　葉状腫瘍であれば、良性でも摘出を勧めます（左も同様です）
　線維腺腫であれば、ご本人にお任せします。
 
○万が一癌であっても、「心配無い状況（早期だし、治療はそれ程つらくありませ
ん）」です。
　心落ち着かせて、結果をお待ちください。