[管理番号:8197]
性別:女性
年齢:47歳
病名:左乳がん
症状:
田澤先生、初めまして。
日々勉強させていただいております。
今回は術後の抗がん剤治療について、田澤先生からご意見を頂戴したく質問させていただきました。
昨年11/(上旬)に告知され、同月25日に別の病院で左乳房全摘、リンパ節郭清しました。
(10年以上専門のクリニックでマンモグラフィーとエコーを半年から1年に1度は受けて、10年の間に針生検も2度受けていましたが、しこりも分かりづらく、乳腺が詰まっているような感じがあり、予定より2ヶ月早く受診した結果でした。)
左乳房左下に3.5cmの腫瘍があり、乳管内で広がり乳頭まで浸潤してました。
リンパ節(1mm2個、5mm1個、1つは大きさ不明です。
4つ転移があったと言われました)
エストロゲン、プロゲステロン共に陽性
ki67 14%
グレード2
ルミナールA
上記の術後の組織検査の結果を元に主治医から抗がん剤後に放射線治療とホルモン剤服用と言われました。
その際にオンコタイプDXの説明がありお願いした結果、年末に結果が出ました。
再発スコア(RS) 0%
9年遠隔再発率(AIまたはTAM単独) 31%
11.1 ER陽性
10.0 PR陽性
9.3 HER2陰性
主治医は0%は見た事がない。
と首をひねる様子でした。
私も抗がん剤をやると言われていたので少なからず覚悟していましたが、ルミナールAで術後抗がん剤なのはリンパ節転移が多かったからだと思っていました。
主治医からは点滴ではなく、ゼローダ3週間服用1週間休みを半年間と同時に放射線25回照射。
ゼローダ終了後からタモキシフェンにしましょうと言われました。
田澤先生の過去の回答にゼローダは乳がんに対しては、手術不能か再発時というのを見つけてゼローダは違うのではないかと思っています。
1月(中旬)日にCTで照射位置を特定して(中旬)日か(中旬)日からゼローダと放射線開始と言われており、10日の診察の際にタモキシフェンと放射線照射でいきたいと話そうかと思いますが、術前化学療法が必要だったのではと悩んでいます。
田澤先生でしたら、どのような治療を勧められるかご教授頂けないでしょうか。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「主治医からは点滴ではなく、ゼローダ3週間服用1週間休みを半年間」
「田澤先生の過去の回答にゼローダは乳がんに対しては、手術不能か再発時というのを見つけてゼローダは違うのではないかと思っています。」
→その通り。
適応外診療!
ゼローダは「手術不能または再発乳癌」にしか適応がありません!
★是非、『今週のコラム 76回目 「手術不能乳癌と転移再発乳癌」は添付文章では「手術不能又は再発乳癌」と一括りにされていることからも解るように、『手術不能乳癌と転移再発乳癌の扱いは一緒』なのです。』を熟読してください。
「田澤先生でしたら、どのような治療を勧められるかご教授頂けないでしょうか。」
→何のためのOncotypeDX?
この結果で(当然、抗がん剤による「上乗せゼロ」)抗がん剤を勧める理由がありません。
シンプルに…
1.ホルモン療法
2.放射線(リンパ節転移4個以上だから)