［管理番号:958］
性別:女性
年齢:60歳
先生、どうしても心配な事があり相談させて頂きました。
しこり24ミリ、リンパ節転移2～3個ありで温存手術とリンパ節郭清をして1ヶ月です。
術前のCTとMRIでは腋窩リンパ節のみ腫大ありと言われました。
今はホルモン治療と放射線治療中ですが、最近手術した側の胸骨付近が発作的にズキズキと痛み(すぐ治まります)、背中も痛いです。
もしかして、検査での見落としや新たな転移では？と不安になってきました。
主治医の診察はしばらくないので放射線科医や理学療法士に次回聞いてみようと思うのですが、先生の経験上1ヶ月でしかも治療中にそのような事はあり得ますか？
増殖が早い顔つきの悪いタイプなのが心配です。
 

田澤先生からの回答

　こんにちは。田澤です。
　pT2(24mm), pN1, luminal typeですね。
　化学療法をしていないことからは「luminal A」だと思います。
　手術後は（手術前もそうですが）いろいろな事が「全て転移に思える」ことは仕方がないとは思いますが、私の経験を参考にしてください。

回答

「最近手術した側の胸骨付近が発作的にズキズキと痛み(すぐ治まります)、背中も痛い」
⇒これは手術や放射線の影響です。
　「手術した側の胸骨付近」は「温存手術が内側であれば」手術の影響ですし、（そうでなければ）放射線治療の影響が大きいと思います。
　「背中も痛い」は「腋窩郭清をすると、（肩甲骨に近いので）肩甲骨の裏側が痛くなるので」手術の影響が大きいと思います。
 
「検査での見落としや新たな転移では？と不安になってきました」「先生の経験上1ヶ月でしかも治療中にそのような事はあり得ますか？」
⇒全く心配ありません。
　私の膨大な経験でも、そのようなケースは全くありません。
　乳癌の再発は、術後早期に起こる事はないのです。
　たとえば「相当な進行癌」でも1年以内に再発することは極めて稀（例外的と言っても間違いではない）なのです。
 
○質問者の症状は「全て手術及び放射炎照射」で説明ができます。ご安心を。