Site Overlay

術後 5年後の治療継続?

[管理番号:720]
性別:女性
年齢:53歳
5年前に温存手術を行い、病理はT1N0M0 ステージ1 グレード1という診断でした。
術後、放射線治療、リュープリン+タモキシフェンを5年継続しました。 再発、転移はありません。 ちょうど5年が経過した時点で経過観察(1年毎の健診)で良いだろう。 ホルモン剤も終了しましょう。ということになりました。 
今迄 5年継続したこともあり安心とともに少し不安になっています。 色々調べるとホルモン治療は10年継続したほうが再発リスクが軽減されるともあります。
すでにホルモン治療中止して2か月ほど経過していますが、本当に中止で大丈夫ですか?或いは 今から再開(薬を変えて)しても効果はありますか?
アドバイスいただければ助かります。 宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 SOFT試験の結果によりタモキシフェンは10年投与の優位性が証明されました。
 しかし気を付けなくてはならないのは「現段階では」アロマターゼインヒビターの10年投与については(安全性も含めて)結論がでていない事です。

回答

「色々調べるとホルモン治療は10年継続したほうが再発リスクが軽減されるともあります」
⇒タモキシフェンについては10年投与の優位性は証明されましたが、アロマターゼインヒビターの指摘投与期間については不明です。
 
 
「今から再開(薬を変えて)しても効果はありますか?」
⇒大丈夫です。
 2カ月間、空いたからといっても問題はありません。
 
「アドバイスいただければ助かります」
⇒『病理はT1N0M0 ステージ1 グレード1』という方には「タモキシフェン5年で十分」というのがSt. Gallen 2015の見解です。
 それでも、「治療を継続したい」と考えるのであれば、以下となります。
    ↓
 いままでリュープリンで卵巣機能が抑えられていた訳ですから、まずは「タモキシフェンで再開」してみてください。
 その上で半年くらいしてから「血中エストラジオール」等を測定して、「閉経を確認」したらアロマターゼインヒビターへスイッチする方法があります。
 ♯現時点でのアロマターゼインヒビターの指摘投与期間は5年です。