[管理番号:6689]
性別:女性
年齢:44歳
はじめまして。
今年の7月に右乳房温存+センチネル生検手術をし、8月に病理検査結果が出ましたが、あまりよく分かりませんので教えて頂きたいのと、今後の治療方針を田澤先生の見解をお聞きしたいです。
診断結果 右乳がん 乳頭腺管癌(多数浸潤) 腫瘍の大きさ 0.1cm 断端陰性 リンパ節転移の個数 1個中0個 腫瘍の悪性度1.2.3のうち、3
ER陽性50%以上 PgR陽性50%以上 HER2陰性0% 脈管への侵襲 なし
リスク分類 中リスクでリンパ節転移なし かつリスクファクターがある
※リスクファクター 腫瘍の悪性度が2~3 と記載されていました。
病理検査結果が出るまでは、非浸潤癌だろうと言われていたが多数浸潤だった事と、腫瘍の悪性度が3と高いため今後の治療はホルモン療法で、ゾラデックス(2年)+タモキシフェン(5年)の治療方針となりました。
1年前から更年期の症状があるため、さらにホルモン治療で酷くなるのか心配です。
副作用が辛くても私の症状の癌ではホルモン治療をした方がいいのでしょうか?副作用はどれくらいで出始めるのでしょうか?
どうぞよろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
微小浸潤ではホルモン療法は不要と思います。(当院では行いません)
「多発」も無関係(足し算ではありません)だし、グレードも(勿論)無関係です。
質問者様から 【質問2 病理検査結果後のホルモン治療と言われたが】
性別:女性
年齢:44歳
田澤先生こんにちは。
先日はお忙しい中さっそくの回答ありがとうございました。
前回私のタイプのガンでは田澤先生の病院では治療は必要なしとの回答ですごく安心しました。
ゾラデックス+タモキシフェンの治療が始まりました。
今日で10日ほどになります。
やはり、手足関節の痛み 気持ち悪さ 咳 不眠 動悸 食欲なし 膣痛 疲労感 手のしびれ 下痢 視力が見えにくいと沢山の症状が毎日出て生活に支障が出ております。
あまりにも体調が悪いので、担当医に電話し今の症状を話し、出来れば少し中止したいと伝えた所、その症状は副作用でもないし、ここで辛いから辞めて再発したら後悔しない?と言われ自分の辛さが分かってもらえず毎日苦しいです。
助けて下さい。
①私のガンはグレード3 多数浸潤だかグレードは無関係であくまでもステージで判断との事ですが、私はステージ1でki67の数値が書かれてないのでサブタイプも分からずですが、早期の乳がんと考えて良いでしょうか?
②LH-RHアゴ+抗エストロゲン併用は閉経前35歳以下には効果が認められるが、私の場合はやる必要も効果もないと考えて良いでしょうか?
③全摘だと(ほぼ根治)ですが、私の場合は温存なので、もしかしたら見えないガンが残っているかもしれない不安があり、それを考えるとタモキシフェン単独5年飲んだ方がいいのか?無理して飲まなくても変わらないですか?
④私のタイプのガンの再発率リスクは高いのでしょうか?
⑤担当医に副作用で体重も落ち、生活もままならない事を話してホルモン治療を辞めたい事を伝えるつもりですが、理解してもらえるのか不安です。
こう言ったらいいよというアドバイスはあれば教えて下さい。
セカンドオピニオンで他の病院の先生とかにも治療方針など聞いてみたいんですが、体調が悪すぎて外に出る事も出来ないので、田澤先生のQ&Aは本当に助かっており、心の支えでもあります。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
正直驚きました。
「微小浸潤」だから、そもそもホルモン療法は不要です。
それなのに「我慢させてまで(無理やり)行う」など、私には全く理解できない話です。
「①私のガンはグレード3 多数浸潤だかグレードは無関係であくまでもステージで判断との事ですが、私はステージ1でki67の数値が書かれてないのでサブタイプも分からずですが、早期の乳がんと考えて良いでしょうか?」
→??
「微小浸潤」ですよ??
これが「早期」でなくて、何が早期なのか??
★浸潤径は「足し算ではない」ので、多発浸潤など、10000%無関係
グレード3など、グレードもステージとは全く無関係
「②LH-RHアゴ+抗エストロゲン併用は閉経前35歳以下には効果が認められるが、私の場合はやる必要も効果もないと考えて良いでしょうか?」
→年齢云々の前に…
微小浸潤でLH-RHagonist併用する理由は?(全く意味不明)
「それを考えるとタモキシフェン単独5年飲んだ方がいいのか?無理して飲まなくても変わらないですか?」
→そもそも…
私から見れば、「微小浸潤ではホルモン療法は適応外」です。
まさに、質問者のように・
デメリット>>メリット となることは間違いありません。
「④私のタイプのガンの再発率リスクは高いのでしょうか?」
→本気で聞いているのですか??
微小浸潤なのだから、限りなくゼロです。
「こう言ったらいいよというアドバイスはあれば教えて下さい。」
→微小浸潤だから、やりません。(それでいいのでは?)
質問者様から 【質問3 病理検査結果後のホルモン治療と言われたが】
性別:女性
年齢:44歳
病名:乳頭腺管癌
症状:
田澤先生 こんにちは お忙しい中回答大変感謝致します。
その後ホルモン療法をやめ10日程で症状が消え普通の生活に戻りました。
主治医にはQOLを下げてまで続ける事は難しいと告げましたが、あなたは薬の副作用と言うけどその症状はうつ病からきているので、心療内科を受診して、抗うつ剤と併用して続けて行く事を何故しないのか、
勝手に薬をやめてしまって今後の検診はどうするの?と言われました。
副作用が辛くても頑張っている方もいる中で、私のわがままも承知ですが、患者の体調よりも頑なに薬を続けなさいと言う主治医に怖さと不安を感じました。
相談センターへ転院の相談もしましたがセカオピは可能だが転院は難しいと言われました。
乳腺専門の先生の電話相談を受け自分の病理結果を伝え治療法をお聞きした所、再発率は2~3%くらいホルモンをやったとしても1%下がるか下がらないかくらい、LH-RHは無意味、腫瘍の悪性度3も関係ないでしょう。
ただ放射線はやりましたか?
とやっていませんし、主治医には勧められなかったのでと言うと、何故やらなかったのでしょうかね?放射線はやっておいた方がいいと思いますよと。
今更主治医には怖くて言えませんと言うと僕の名前を出してもいいので相談してみて下さいとアドバイスを頂きました。
3ヶ月検診で血液検査、エコーをやり(異常なし)主治医に放射線の相談をしました。
主治医は、どうして今頃?と言ったのでガイドラインにも温存は放射線をやった方がいいと書かれてましたし、〇〇先生も放射線はやっておいた方がいいかもしれませんと言われ、心配になり相談しに来ましたと言いました。
主治医の意見は、他の先生か何と言おうがあなたの場合は、断端陰性で普通より多く切除して取り切ったと判断した為放射線は
勧めなかったし、その為に検診を3ヶ月毎にやる事も大事で放射線が全てではない。
浸潤多数も腫瘍の悪性度3も僕は関係あると思ってるのでホルモン治療を考える。
あなたは私の言うホルモンも副作用で辛いと言いやめ、他の先生に放射線を勧められてやりたいと言うのであれば
私はあなたの主治医ではなくなりますので
その先生の病院へ通われたらいいのでは書類などは用意しますのでそちらへどうぞと言われました。
もう私は診てもらえないのですか?と、はい診ませんと断られました。
他の病院への転院のあてもなく精神的に参っております。
失礼な質問お許し下さい。
先生のお力をお貸しください。
お願い致します。
①田澤先生の江戸川病院への転院は受け入れてもらえますか?(術後の定期検診など等)
②田澤先生は放射線はやっておいた方が良いと思われますか?
放射線を省略しても再発の危険性が低い場合はやらなくても良いですか?
③放射線はやっておいた方が良い場合はやりたいのですが、当方遠方(車で5時間弱)の為江戸川病院での放射線通院は難しいのですが、その場合は地元で紹介して頂けますか?
④術後3ヶ月以上経過しております。
放射線は術後20週以内が良いとなっておりますが、今からでも間に合いますか?
⑤江戸川病院への転院が可能であればどういう手順で進めていけばいいのでしょうか?希望としては今の病院での資料カルテなど揃い次第、田澤先生に一度診てもらい今後の方針、定期検診などお願いしたいです。
何から何まで私のわがままで大変ご迷惑をお掛け致します。
でも長く付き合う病気だからこそ自分が信頼、安心、納得、相談できる病院をと思い田澤先生のいらっしゃる江戸川病院を選びました。
どうぞ宜しくお願い致します。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
それにしても、治療というものは医師が強引に決めるべきものではありません。
1.ホルモン療法にかんして
最終的な結果に医師は本当の意味で「保証」も「責任」も持てないからです。(もしも副作用を我慢してホルモン療法をやったからといっても「100%再発しないとは
保証できない」し、「それに対して責任も持てない」 当たり前のことです)
「〇〇をやったら、絶対に再発しない」という保証も責任もできない以上、あくまでも医師からは「提案」であるべきなのです。
2.放射線にかんして
温存手術なら(当然)放射線照射をしているものと思っていました。(温存術後照射は大前提の話です)
勿論、私も「病変が十分すぎるほど小さい」もしくは「年齢的に(80歳後半か)」
温存でも放射線照射の省略を提案することはあります。
ただし、それはあくまでも「提案」であり、(ガイドラインでは温存=術後照射であることは大前提なので)患者さん自身から「でも、心配だから放射線を希望します」と言われて断るなど「とんでもない」話です。
★質問者のケースでは病変全体の大きさの記載がない(微小浸潤が多発とだけの記載)ので、詳細は解りませんが、少なくとも「ガイドラインに逆らってまで放射線省略を提案」するケースとは思えません。
ましてや、「患者さんから要求されてまで、断る」となると…
万が一それで「乳房内再発」した場合、その医師は責任とれるのか?(勿論、責任の取りようもありません)
医師に必要なことは「自分の限界」を意識し、それに「謙虚になる」ことです。
「これをすれば100%大丈夫」と言える治療などないのだから、(専門家として、提案をしたうえで)「最終的に(副作用も含めて)その治療を受け入れるのかは
患者さん自身である」
そうあるべきです。
「①田澤先生の江戸川病院への転院は受け入れてもらえますか?(術後の定期検診など等)」
⇒勿論です。
定期診察は市川で半年に1度が適切でしょう。
「②田澤先生は放射線はやっておいた方が良いと思われますか?放射線を省略しても
再発の危険性が低い場合はやらなくても良いですか?」
⇒病理をみてからですが…
(上記に記載しているとおり) 温存乳房照射は大前提です。
省略を強く勧める理由がありません(普通にやるべきではないかと思います)
「③放射線はやっておいた方が良い場合はやりたいのですが、当方遠方(車で5時間弱)の為江戸川病院での放射線通院は難しいのですが、その場合は地元で紹介して頂けますか?」
⇒それは可能です。
「④術後3ヶ月以上経過しております。放射線は術後20週以内が良いとなっておりますが、今からでも間に合いますか?」
⇒勿論。
「⑤江戸川病院への転院が可能であればどういう手順で進めていけばいいのでしょうか?
希望としては今の病院での資料カルテなど揃い次第、田澤先生に一度診てもらい今後の方針、定期検診などお願いしたいです。」
⇒「秘書室メール」してください。