[管理番号:6512]
性別:女性
年齢:36歳
乳癌の診断を受けてからいつも拝見させていただいています。
いつも私たちの質問に明確かつ真摯な回答をありがとうございます。
今回お聞きしたいのは、ホルモン療法についてです。
過去のQ&Aによると、①35歳未満、②化学療法後に月経再開した群、③ステージ2以上がタモキシフェンに加えて、LH-RHagonistの使用が勧められる、40歳以上では上乗せ効果はない、と解釈しました。
では、例えば、上記以外でも勧める場合、もしくは上記でも勧めない場合、はどうゆう患者でしょうか?
血液検査でのホルモン値等、なにか判断基準にできるものがあれば教えて下さい。
私は35歳で乳がんの診断を受け、術後、化学療法が2月に終了し現在タモキシフェン服用中です。
今月、月経が再開しました。
主治医にはタモキシフェン開始時に、例え月経が再開しても、LH-RHagonistをするつもりはないと言われています。
本当にそれでいいのでしょうか?
ちなみに、今後すぐにではないですが妊娠を希望していますが、その場合はLH-RHagonistの使用が影響しますか?
拙い文章で失礼します。
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「では、例えば、上記以外でも勧める場合、もしくは上記でも勧めない場合、はどうゆう患者でしょうか?」
「血液検査でのホルモン値等、なにか判断基準にできるものがあれば教えて下さい。」
⇒そんなものは存在しません。
医師によって、
1.閉経前は全てLH-RHagonistすべき と思っている医師
2.30代はLH-RHagonistした方がいいかな?と思っている医師
3.厳密に35歳で区切っている医師
上記様々です。
一昔前は(そもそも)「閉経年齢が低かった(40代中盤?)」ことと、「閉経前乳癌が少なかった」ことで、「閉経前=LH-RHagonistの適応」とする医師(上記1)が多かった。(特に年代が上だとその傾向は強いでしょう)
「主治医にはタモキシフェン開始時に、例え月経が再開しても、LH-RHagonistをするつもりはないと言われています。」
⇒これは明確に誤りです。(何を根拠にそんなことを言っているのだろう?)
SOFT試験でも明記されているし、乳癌診療ガイドラインにも記載されていますよ。
「ちなみに、今後すぐにではないですが妊娠を希望していますが、その場合はLH-RHagonistの使用が影響しますか?」
⇒影響しません。
休薬すればいいのです。