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左乳癌

[管理番号:6875]
性別:女性
年齢:38歳
病名:浸潤性小葉癌
症状:

はじめまして。

よろしくお願いします。

3年半前から、線維腺腫が左右の胸に合計7個ありました。

そのうちの、1番大きい10ミリくらいのものを当時、針生検して良性とのことで、一安心しながらも定期的に検査に通っていたところ、今年6月に新たな4ミリのシコリをエコーで見つけました。
半年後に4.7ミリに大きくなっていたので、怪しいとなり針生検?前回とは違う、バチンとなる麻酔使うやつをやりました。

その結果、浸潤性小葉癌となりました。

大学病院に紹介状を書いていただき8月に左胸全摘をしました。

シコリも小さいし、リンパ転移なさそうだし温存も可能…だが、小葉癌は、開けてみて思ったより癌が散らばっていたり大きかったり予想外の事が起きる可能性が高いとの事。

なので、無難に全摘も良いし、もちろん小さいので部分切除でやってみて、また数年後に癌が見つかれば全摘も出来るので、とりあえず部分切除でもいいしとお話がありました。

まだ、子供も小さいので初期治療を誤り命を落とすわけには行かないので、無難に全摘しました。
とりあえず再建なし。
再建する場合は、癌治療落ち着いてからゆっくりとしようと思います。

9月末に病理検査結果が出ました。

その結果です。

肉眼的には、明らかな腫瘍をみとめられません。
乳腺組織のほぼ全体を標本としました。

組織学的には、A-J列いかけてlobular neoplasmを含む小葉腫瘍病変の進展を認めます。

全長系 82ミリ マクロ平面/割面図を参照
浸潤病巣はD.F列に存在しており、それらは不連続性ですが、lobular
neoplasmを介して存在しており本腫瘍は二ヶ所で浸潤癌巣を形成するものと判定します。

大きな浸潤は、F列 8ミリです。

浸潤癌細胞は索状となり増殖しており、小葉癌に相当します。

浸潤癌及び非浸潤癌成分はE-cadherin陰性、後者は胞巣周囲に筋上皮細
胞の裏打ちを伴います。
CD10.p63 脈管侵襲なし。
迅速時に提出された
センチネルリンパ生検を永久標本で再評価したところ陰性。

1 浸潤腫瘍直径 8ミリ
2 皮膚浸潤 無
3 胸筋浸潤 無
4 UICC T class p T1
5 組織異型度 Grade2&核異型度Grade1 核異型2 構造異型3 核分裂
像 2/10 HPF
6 組織型 浸潤性小葉癌
7 腫瘍壊死 無
8 脂肪組織浸潤 有
9 Fibrotic focus FF 無
10 FF径 mm
11 リンパ管侵襲 無
12 静脈侵襲
13 切除断端 陰性
14 術前薬物療法 無
15 リンパ節転移 0/1 P18-07261.sentinel.0/1
16 免疫染色
ER + strong>80% J-score 3b Allred score I S3+PS5=8
P gR + intermediate 60% J-score 3b A llred score I S2+P S4=6
HER2 1+
ki-67 labeling index 5% hot spot10HPF
AE1/A E3 3+
CAM5.2 3+
E-cadherin -
17 予後分類
UICC pTNM分類 IA
Nottingham Prognostic Index GPG

診断区分 悪性
浸潤性小葉癌

タモキシフェン20mg 10年服用
リュープリン3ヶ月ごとに2年間接種

田澤先生へのご質問は、私の主治医の全身治療は妥当かどうか…田澤先生なら、どんな治療を行うかを教えてください。

また、私の10年間の再発率は何パーセントくらいあるのでしょうか?
これからの定期検査は、1年に1回みたいですが少なくはないでしょうか?

9月(下旬)日からタモキシフェン 服用
10月(上旬)日にリュープリン1回目接種
まだ、副作用出てませんがすぐ出るものではないのか、それとも今でないのなら副作用でない体質かもしれない…先生の予測になるでしょうが、お聞きしたいです。

よろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「田澤先生へのご質問は、私の主治医の全身治療は妥当かどうか…田澤先生なら、どんな治療を行うかを教えてください。」
⇒全く同様です。

 明らかなルミナールA⇒ホルモン療法単独
 30歳代⇒(タモキシフェンに)LH-RHagonist併用

「また、私の10年間の再発率は何パーセントくらいあるのでしょうか?」
⇒それを知りたいならOncotypeDXすべきでしょう。(経験的に言えば5%程度)

「これからの定期検査は、1年に1回みたいですが少なくはないでしょうか?」
⇒全摘だから「それでも良さそうですが…」

 実際には(ホルモン療法で3か月に1回通院しているわけですから…)そのたびに診察して2回に1回(半年で)採血してもいいのでは?

 
 

 

質問者様から 【質問2 小葉ガン ルミナールA 再質問】

性別:女性
年齢:38歳
病名:浸潤性小葉がん
症状:ホルモン治療

ご回答ありがとうございます。

次回、2回目のリュープリンが12月にありますが、その時にも(初めてのリュープリン接種の時も)採血と言われた気がします。

1回目の接種の時に、なぜ採血するのか聞いたら、肝機能検査の為と言われた気します。

田澤先生は、3ヶ月ごとにリュープリン接種に通院するなら、2回に1回採血するのもいいかもとおっしゃいましたが、採血で再発や転移などがわかるのでしょうか?

あと、インプラント再建をした場合に、今後転移や再発した時にシリコンが邪魔で転移が見つかるのが遅れたとか、検査や治療の妨げになるとかなにか考えられますか?
よろしくお願いします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「採血で再発や転移などがわかるのでしょうか?」
⇒質問者の「再発」と「転移」という用語の区別に問題がありそうです。

 質問者は「再発=局所再発」 「転移=遠隔転移」という理解なのですか??

 ★ 用語的に誤認のリスクがあるので、「局所再発」と「遠隔転移再発」に分けましょう。(局所も遠隔転移も「再発」なのです)

 ★★この用語にして以下回答します。
  「局所再発」は採血では解りません。(局所再発では腫瘍マーカーは上昇しないから)
  「遠隔転移再発」は採血で解ります。(遠隔転移再発では腫瘍マーカーが上昇することが多い)

 ★★★つまり採血の項目(腫瘍マーカー)により「遠隔転移再発の監視」をしているわけです。(局所再発は採血では解りません。診察でしか解らないのです)

「インプラント再建をした場合に、今後転移や再発した時にシリコンが邪魔で転移が見つかるのが遅れたとか、検査や治療の妨げになるとかなにか考えられますか?」
⇒用語的に統一しますね。

 「遠隔転移再発」に対しては「診断にも治療にも「一切」妨げになりません。
 「局所再発」に対しては「診断にはやや不利(できないわけではありません。やや気付きにくくなる)」「治療にも不利(インプラントを除去する必要が場合によってはあります)