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針生検の結果待ちです

[管理番号:1895]
性別:女性
年齢:44歳
こんにちは。11月○日に市川で田澤先生に診ていただきました○○です。
先日は丁寧に診察くださり、どうもありがとうございました。
マンモで精密検査となっても、偽陽性で問題ないことが多いという記述を読んでいたので、自分もそうかなと少々楽観的な気持ちで受診したのですが、1㎝ほどのしこりがあるとのことで、すぐにマンモトーム生検をして頂きました。
生検後の先生の説明を落ち着いて聞こうとしたのですか、ガンの可能性が高いとの言葉でやはり動揺してしまい、正直あの場では何も考えられませんでした。
2・3日経過して落ち込む気持ちは消えないものの、生検の結果を聞いてよりショックを受ける前に疑問点を整理したいと思います。大変お忙しい中恐縮ですが、幾つか質問をさせて頂けますでしょうか。
①エコーの画像の説明で、しこりの形が歪で血流があるとのお話でしたが、血流があるのは浸潤癌の可能性が高いのでしょうか。
②40歳になってからマンモは毎年受けていましたが、毎回「腫瘤陰影疑い(精密検査の指示はなし)」で、今年初めて「腫瘤影疑い要精密検査」となりました。
「陰影」と「影」の違いがいまいち分かりませんが、ずっと「陰影」と指摘されていたものが大きくなったということなのでしょうか。つまりガンの可能性があったのに、精密検査の指示がなかったばかりに結局大きくなるまで放置したことになるのでしょうか。
今更後悔しても仕方ないのですが、左も陰影が指摘されていて、マンモの画像に幾つか白いものがはっきり映っていたので、左もガンなのかも…とつい考えてしまいます。
③先生にエコーはしていなかったのですか?と聞かれたのですが、少なくとも40代になってからはしていませんでした。
40歳過ぎたらマンモを受けようという検診勧奨通りでは足りなかったのでしょうか。エコーを受けていなかったばかりに結果大きくなるまで放置したことになったのではと悔やんでいます。
④ガンだったとして、温存手術を選択した場合は放射線治療を30回受ける必要があるのですね?
全摘なら毎日の通院までは必要ないのでしょうか。
1ヶ月以上も毎日通院なら仕事を辞めるか、もしくは温存をあきらめるしかないと考えています。仕事をお持ちの方はどうしているのでしょうか。
先生にお尋ねすることではないのですが、ガンになった上仕事も失ったらなかなか立ち直ることが出来なさそうです。でも全摘した後の傷を見るのも怖いです。
⑤江戸川病院での手術・入院スケジュールを教えてください。
電話で看護師さんに金曜日は手術日と聞きましたが、木曜入院、金曜手術が原則ですか?
正直なところ、子供3人産んでみな2年近く授乳したためか生理再開が遅く、30代前半は生理がほとんどなかったので、乳がんのリスクは低いだろうと勝手に思い込んでいました。
なのでガンの可能性が高いと言われショックでしたが、今度の結果説明は心して聞こうと思っています。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
市川に受診された方ですね。
病理結果までは暫くかかるので、お待ちください。
疑問点について回答します。

回答

「血流があるのは浸潤癌の可能性が高いのでしょうか」
⇒「浸潤癌」とは限りません。
 「非浸潤癌」でも「葉状腫瘍」でも「線維腺腫」でも「増殖が強い腫瘍」であれば、「血流が豊富」となります。
 
『「陰影」と「影」の違いがいまいち分かりません』
⇒特に「意味」はありません。(深読みしすぎです)
 ただの「表現の違い」です。
 
『ずっと「陰影」と指摘されていたものが大きくなったということなのでしょうか』
⇒それについては「過去の画像を見ていない」のでコメントできません。
 
「精密検査の指示がなかったばかりに結局大きくなるまで放置したことになるのでしょうか」
⇒現時点で「1cm」ですから「大きくなるまで放置」にはあたりません。
 マンモグラフィーは「立体を潰して平面にして撮影」しているので「曖昧な所見(つまり腫瘍なのか確信がもてない)が多数」でてきます。
 これを検診の場で「全て、要精査」としてしまうと「精密医療機関が対応しきれない事態」となってしまうので「有る程度、確実な所見で無い限り経過観察として様子をみる」役目も担っているのです。
 その意味では「超音波」は「有る程度の質的診断(正常乳腺なのか、嚢胞なのか、良性腫瘍なのか、癌が疑われるのか)が可能」なので、その点が異なります。
 これを持って「マンモより超音波の方が優れている」とするのは早計であり、
 (誰が撮影しても、概ね安定している)「マンモグラフィー」と(検出力に優れるが、客観性に乏しく、検査する人によって大きく差がでてしまう)「超音波」という対比が成り立ちます。
 
  
 野球で例えると、マンモは「ホームランは無い」けど、「安定した打率」が魅力となるでしょう。
 ♯検診で「マンモがより好まれる」のは、検診機関としては、(マンモの特性としての)「大当たりも無い代わりに、大外れも無い」事が要求されている(言い換えれば、最低限のレベルが保証されていることが必要)背景があります。
 ♯♯エビデンスとしても、マンモは、「その客観性」故に証明されていますが、超音波のエビデンスは乏しいのです。
 
「40歳過ぎたらマンモを受けようという検診勧奨通りでは足りなかったのでしょうか」
⇒マンモは「大外れをしない」ためにあるもので、「本当に小さいものを見つける」のであれば、「超音波」なのです。
 
「④ガンだったとして、温存手術を選択した場合は放射線治療を30回受ける必要があるのですね? 全摘なら毎日の通院までは必要ないのでしょうか」
⇒その通りです。
 
「1ヶ月以上も毎日通院なら仕事を辞めるか、もしくは温存をあきらめるしかないと考えています。仕事をお持ちの方はどうしているのでしょうか」
⇒江戸川病院では午後10時位まで「放射線照射」をやっているので「仕事が終わってから照射」している方達も多いです。
 
 放射線照射は「1回当り数分」で終わるので、そのために「仕事ができない」のでは不利益と言えます。
 
「⑤江戸川病院での手術・入院スケジュールを教えてください」
⇒手術日は毎週(月)と(金)になっています。
乳房温存術(2泊3日)
(日)入院⇒(月)手術⇒(火)退院
(木)入院⇒(金)手術⇒(土)退院
乳房全摘(3泊4日)
(日)入院⇒(月)手術⇒(水)退院
(木)入院⇒(金)手術⇒(日)退院
 
「電話で看護師さんに金曜日は手術日と聞きましたが、木曜入院、金曜手術が原則ですか?」
⇒上記のように、(月)(金)が手術日です。