[管理番号:6498]
性別:女性
年齢:38歳
はじめまして。
数年前から左乳房外側にしこりがあり、年1回の人間ドックのエコーては毎回0.8センチ、線維腺腫と書かれていました。
大きさは変わらずで3年ほど同じ結果でしたが、今年5月に受けた人間ドックで1.2センチほどに大きくなっているため針生検となりまして。
結果は以下で、生検をして現在結果待ちです。
※マンモは乳腺が多くみえないということでした。
偽陽性3
乳頭状重積集団の出現
・小型細胞が散在する中に混じって乳管上皮細胞のシート状、腺管状、乳頭状集団が多数現
・核は小型だがやや腫大し密集性は見られ増殖集団を形成集団辺縁は結合性が緩くほつれて散在
・筋上皮細胞の付着は確認できる部分もあるが過形成病変を疑い鑑別困難と判定医師追記
・核は小型で筋上皮も散見されるが集塊の数が多く細胞が密集しているので生検を勧める
以上です。
・何年か大きさが変わらなかったものがガンになる可能性はあるのか?
・上記の内容では、悪性の可能性が大きいのか?
※エコーでは良性の形だと言われています。
お教えいただければ幸いです。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
物事はシンプルに考えましょう。
巷でよくいう「癌化」というのは誤りです。(都市伝説のようなものです。)
実際には
1.画像診断だけで「良性」と判断していただけで、実際は「最初から癌だった(組織診断していなかったから癌と解らなかっただけ)」ケース
2.(精度の悪い)組織診や細胞診をした医師が(病変を外した可能性を自覚して)、「経過をみているうちに、癌化するかもしれないから、半年ごとに来てね」というケース
「・何年か大きさが変わらなかったものがガンになる可能性はあるのか?」
⇒お解りですか??
「癌化」というのは誤り(都市伝説)です。
もしも、今回癌だったら、それは(最初の)画像診断が誤りだったというだけの話です。(線維腺腫が後に乳癌になったなど、ありえません)
「・上記の内容では、悪性の可能性が大きいのか?」
⇒細胞診レポートを見る限り、「癌の可能性が高い」とは思いません。(当然、組織診を追加すべきですが)
☆大事な事は…
もしも良性だとしても「葉状腫瘍の可能性」があるので、(増大傾向なら)摘出も視野に入れましょう。