[管理番号:8400]
性別:女性
年齢:42歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年3月18日
はじめて質問させていただきます。
長文になりますがよろしくお願いします。
病歴
2015年2月手術 右全摘、同時再建
病理は、
3センチ×3センチ
浸潤性乳管がん(硬がん)
核異形度 2
ER、PRともに95%
HER2 score 0
Ki67 30%
リンパ転移あり
レベル1 6/29
レベル2 なし
2015年3月~化学療法 AC+T
2015年9月放射線治療(リンパ転移が多かったため鎖骨と胸壁に照射)
2015年10月~ホルモン剤服用(ノルバデックス)
2017年10月~リュープリン注射(生理が戻ったため)
12月に術後5年の検査で採血、マンモ撮影しましたが何もありませんでした。
しかし形成外科から「リコール対象となっているシリコンインプラントの経過を見たい」と言われて単純CTを撮影したところ、
「肺と肝臓に影が見られる」と言われてしまいました。
造影CTにて検査をし、結果待ちです。
腫瘍マーカーは低めで、術後ほぼ動きがありません。
肝臓の数値ASTやALTも、以前はやや高かったのに今回は改善されていました。
お聞きしたいのは次の点です。
・今回、肺には1センチ弱の結節影と、ちょっと見えないけど他にもありそう。
といわれました。
11月に会社の健康診断で胸部X線撮影をしましたが「硬化性陰影 経過観察」だけで、結節は指摘されませんでした。
X線で映らなかったものが4カ月後に1センチになることは、よくあるのでしょうか?
X線で指摘の硬化性陰影は放射線治療によるものだから関係ないと言われて、肺転移を強く疑うと言われてしまいましたが、先生も同様にお考えでしょうか?
ちなみに、年末年始に風邪をひいて1カ月ほど咳が出ていましたが、抗生剤を飲んだら治り、今は咳はありません。
そのせいだと思うのは楽観的すぎるでしょうか。
・肝臓は、黒いモヤモヤした大きな影があり、これだけでは何とも言えないと言われました。
これについても、11月の健康診断で腹部エコーをしてもらっていて、以前からある肝血管腫以外には肝臓の所見はありませんでした。
が、今回見えた影は、以前からある血管腫とは別のものだそうです。
主治医はエコー検査はあまり信用できないともおっしゃってましたが、4カ月前にエコーでなかったものがモヤモヤした大きな影になって出てくるのでしょうか?(肝機能は問題ないのに?)
・もし肺も肝臓も転移だった場合、抗がん剤もホルモン治療もしているので、どんな治療になるのだろうか、いい治療はあるのだろうかと不安です。
予後が悪そうで怖いです。
画像以外は転移を疑うようなところはなく、自覚症状もないことから、信じられないというか、信じたくない気持ちもあり、これから前向きに治療を受け入れられるか不安です。
主治医には「リンパ転移が多かったから、想定の範囲内」みたいに言われて落ち込んでいます。
何か前向きになれる御言葉をいただけたら幸いです。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「画像以外は転移を疑うようなところはなく、自覚症状もないことから、信じられない」
⇒まず、遠隔転移に自覚症状はないことをご理解ください。
肺転移で咳がでるなど、とんてもないし、肝転移で肝機能障害はおこりません。
(抗がん剤中に肝機能障害が出たとしても「肝転移を疑う」ことはなく「抗がん剤による薬剤性肝障害を疑う」)
『今週のコラム 153回目 喉がイガイガするとか咳が出る→それは風邪です。
』をご参照ください。
「・もし肺も肝臓も転移だった場合、抗がん剤もホルモン治療もしているので、どんな治療になるのだろうか、いい治療はあるのだろうかと不安」
⇒肝転移でなければ(肺転移だけなら)
Fulvestrant+LH-RHagonist+palbociclib(分子標的薬)となりそうです。
〇肝転移が(残念ながら)あった場合には抗がん剤が推奨
Bevacizumab+paclitaxel もしくはeribulin