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病理診断結果の断面不明とは

[管理番号:8183]
性別:女性
年齢:49歳
病名:右浸潤性乳管癌
症状:

先ほど質問を送信させていただいた後に、一番肝心な部分を写し間違えてしまいましたため、再送させていただきます。
先ほどの質問は破棄していただければと思います。

ご迷惑をお掛けいたしまして大変申し訳ありません。

はじめまして。

右浸潤性乳がんと8月に診断されてから、田澤先生の乳がんプラザを毎日のように読みながら多くの事を学ばせていただき、無事ここまで乗り切ってこられました。
本当にありがとうございます。

先日やっと手術の病理結果を元にオンコタイプDXをし、Low riskの結果が出てホルモン療法(タモキシフェン)のみの治療に決まり少しホッとしているところでした。
ただ、最後の診察の時に主治医にお願いしてもらった病理結果の報告書に2箇所ほどどうしても不安があり、今まで主治医との話の中で何も触れられなかった事で余計に疑問を持ち田澤先生のご見解を頂きたくどうぞよろしくお願いいたします。

〈病理診断〉
全摘出 リンパ節レベル1摘出

浸潤径:23mm 浸潤径+乳管内進展径 23mm
ER90% PgR90% HER2 - Ki67 20-30% ルミナール
pN1a (1/11)6mmの転移あり
波及度: f,s
脈管侵襲: 1y+
Nuclear Grade:1 Histological Grade: 1
(オンコタイプDX: RSスコア 11 )

問題はここからです
切除断面:不明
7,10,13,16の皮膚側断端でV字に切れ込みが入っていて、10,13,16では切れ込み部の浸潤性病変に焼灼変性が加わっていて露出の可能性を否定できません。
7では検体の皮膚側、側方断端の面出しが不十分であり、
追加で標本作製して検討します。


〈最終報告〉
7の標本を再作製しました。
脂肪組織と乳腺組織が剥離しており、評価が困難となっていますが、露出は認められず、皮膚側断端から少なくとも2mmはあるものと考えます。

以上の様に記述があります。

質問は
1)これはそもそも「露出なし」と言い切るまでの検体?標本?ができなかったので、露出していて(取りきれていなくて)再発するリスクもあり得るという事なのでしょうか。

この様なことはよくあることなのでしょうか。
病理のセカンドオピニオンを考えた方が良いのでしょうか。

2)波及度に「s」とありますが、これは4Tの皮膚浸潤と同じということでしょうか。
術前診断には記述はなく、主治医からはその様な話は少しもなかったので、少し驚いています。
この波及度sをどのように捉えたら良いのでしょうか。

本来であれば主治医に聞くことではあるのですが、某大学病院で手術を受けてしまい、全てが後ろ後ろにずれ込み、次回の診察(2ヶ月後)でも主治医(執刀医)に診てもらえるか分からず、折角方針が決まったところで、また不安な気持ちを何ヶ月も持つのなら、、、と思い切って田澤先生に質問させていただきました。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「1)これはそもそも「露出なし」と言い切るまでの検体?標本?ができなかったので、露出していて(取りきれていなくて)再発するリスクもあり得るという事なのでしょうか。」
→全摘の場合には、通常それはありません。

標本作成時などに(表面についていた)脂肪などが剥がれて「まるで露出しているように」見えることはあります。
病理医は、「顕微鏡でしか判断できない」ので、(不完全な標本でも)「見たまんま」コメントしているだけなので、我々執刀医からすると「余計なコメント」と思えることも多々あります。
今週のコラム 147回目 実際に患者さんと接している私は、そう心配するのです。』をご一読を。

担当医が気にしていないようなので、上記ケースと考えていいと思います。

「この様なことはよくあることなのでしょうか。」
→「よく」はありませんが、「稀に」あります。

「病理のセカンドオピニオンを考えた方が良いのでしょうか。」
→同じ標本を見れば同じ結果となるだけです。

「2)波及度に「s」とありますが、これは4Tの皮膚浸潤と同じということでしょうか。
術前診断には記述はなく、主治医からはその様な話は少しもなかったので、少し驚いています。
この波及度sをどのように捉えたら良いのでしょうか。」

→波及度「s」とは skin invasionを示していますが、skinには表皮(epidermis)と真皮(dermis)の2層からなります。(勿論前者が表面です)
  
 規約に『invasion of the dermis alone does not qualify as T4』とあります。
(つまり真皮浸潤は波及度「s」となりますが、T4ではないのです)

 ★質問者に「皮膚潰瘍」や「皮膚結節」が無かったとすれば、「真皮浸潤はあったがT4ではない」と解釈します。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

病理診断結果の断面不明とは
性別:女性
年齢:49歳
病名:
症状:

先日は質問へのご回答をありがとうございました。

病院内でも実際に執刀する先生の考えと病理の先生の立場など相違する点もある事、理解いたしました。
実際に最前線で患者と向き合っている
田澤先生のご回答を読んで安心しました。

皮膚浸潤(波及度s)に関しましても、「皮膚潰瘍」や「皮膚結節」は
ありませんでしたので、「T4ではない」と理解しました。

最後にひとつだけ質問させて下さい。

私の病理結果(断面不明、波及度s含めて)を見て、田澤先生でも術後治療をタモキシフェン5年~10年のみとされますか?結果が当初思っていたより進行していましたので、オンコ結果RS11に従って良いのかお聞かせいただければと思います。

よろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「オンコ結果RS11に従って良いのか」
→勿論、従ってください。

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