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今後の治療方針等について

[管理番号:6572]
性別:女性
年齢:34歳
18年5月に手術をし、以下の病理結果を6月に受領しました。
【手術内容】
右乳房全摘 + センチネルリンパ節生検→腋窩リンパ節郭清
再建を同時に実施(エキスパンダー)
【病理結果】
浸潤性乳管癌(充実腺管癌)
大きさ:浸潤部 2.2cm
組織学的波及度:脂肪浸潤あり
核グレード:3
リンパ管侵襲(ly):1
静脈侵襲:0
リンパ節転移:あり(N1)
センチネルリンパ節:6個切除し、1個に転移あり
リンパ節:6個のうち1個と、追加で切除した15個のうち2個に転移あり
ER陽性:40%
HER2:0
Ki67:76.1%
ステージ: pT2,N1,M0,pStage 2B
サブタイプ: ルミナルB
【今後の治療方針】
ホルモン療法+化学療法
<質問>
①担当医からは現在化学療法を以下の2パターン提示されています。
先生なら、上記の結果を踏まえ、どちらを選択されますか。
1. AC療法 + パクリタキセル もしくは ドセタキセル
2. TC療法
②上記以外の治療方法について、考えられるものがあれば教えてください。
③グレードが高いことと、Ki67の値が高いことに少しショックを受けています。
過去のQ&Aを読んでいますが、「グレード」と「Ki67」はあくまで「今後の治療内容を
決定する要因」と受け止めればよいでしょうか。
④リンパ節に転移をしていますが、これはリンパ節に転移をしていないケースと比べて、再発リスクが高いということでしょうか。
⑤リンパ節転移は3個、ということでした。
4個以上から放射線の照射をすることが通常
のようですが、このケースでは担当医からは照射は必要ないといわれていますが、先生はどうお考えになりますか。
⑥この結果における、再発リスクと予後の先生の見解を教えてください。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「①担当医からは現在化学療法を以下の2パターン提示されています。先生なら、上記の結果を踏まえ、どちらを選択されますか。」
→2です。
「②上記以外の治療方法について、考えられるものがあれば教えてください。」
→ありません。(術後補助療法は選択しがそもそも少ないのです)
「「グレード」と「Ki67」はあくまで「今後の治療内容を決定する要因」と受け止めればよいでしょうか。」
→その通り。
 
「④リンパ節に転移をしていますが、これはリンパ節に転移をしていないケースと比べて、再発リスクが高いということでしょうか。」
→ステージとは「そういうもの」です。(ステージは、そこが存在意義です)
(ただし、治療方針とは無関係)
「4個以上から放射線の照射をすることが通常のようですが、このケースでは担当医からは照射は必要ないといわれていますが、先生はどうお考えになりますか。」
→勿論、照射しません。