[管理番号:8814]
性別:女性
年齢:42歳
病名:
症状:
投稿日:2020年8月17日
1年前にトリプルネガティブで左胸全摘をしました。
術後半年でリンパ節、全摘後の皮膚に再発しました。
抗がん剤治療をしましたが、効果なく皮膚転移は広範囲になっています。
アバスチン+パクリタキセルを3クールやった後に(途中スキップしていることもあります)評価のCTを撮りました。
皮膚転移の評価は難しいが、治療をする前より胸壁が薄くなっているとのことでした。
先日、シャワーで皮膚洗浄をしていたら、固い物に触れ、見ると骨のようでした。
恐くなり、病院に連絡し入院となりました。
現在、一部肋骨が見え、壊死組織が剥がれたらもっと肋骨が見え危険な状況と言われました。
人工皮膚を移植出来ないか聞いたところ、筋肉がない肋骨だと移植しても剥がれやすい。
周りにも癌細胞が残っているから尚剥がれやすく適応ではないと言われました。
正常な皮膚が盛り上がってくるまで2~3カ月かかり、コロナの影響で厳しい面会制限がある今の病院より、緩和ケアの病院に行った方がいいのではないか。
自宅にかえすには危険すぎるといわれました。
皮膚移植は厳しいのでしょうか。
何か出来ることはないのでしょうか。
主治医がほげる症例をめったに見たことがないと言うので、本当にやれることがないのかと思うところがあり、田澤先生にメールさせていただきました。
この状況で飛行機に乗ることも危険でしょうか?主治医は圧の関係で飛行機は乗らない方がいいと言っています。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「皮膚移植は厳しいのでしょうか。」
⇒私自身は皮膚転移に皮膚移植はしたことがありません。
行うとしたら「筋皮弁」なのでしょうが、形成外科医との相談になるでしょう。
「何か出来ることはないのでしょうか。」
⇒基本的には抗がん剤の継続となりそうです。
Bevacizumab + paclitaxelの効果があって、そうなっているのか?(それとも、効果がなく進行して、そうなっているのか?)
状況が分かりませんが、
もしも効いていないとの判断ならばeribulinなどへの変更となるでしょう。
「主治医がほげる症例をめったに見たことがないと言うので、本当にやれることがないのかと思うところがあり、田澤先生にメールさせていただきました。」
⇒申し訳ありませんが…
私自身は(少なくとも)広範な皮膚転移を見たのは(仙台時代の)数年前に遡ります。
小範囲の皮膚転移があれば(すぐに)手術してしまう(そう滅多にはありませんが)ので、「皮膚転移で診療している患者さんは江戸川病院には一人もいないのです。
★この事実だけでも、局所治療の重要性を物語っていると思います。
「この状況で飛行機に乗ることも危険でしょうか?主治医は圧の関係で飛行機は乗らない方がいいと言っています。」
⇒主治医に従いましょう。
申し訳ありませんが、その状況で私にアドバイスできることは非常に限られています。