[管理番号:8338]
性別:女性
年齢:43歳
病名:右 小葉がん
症状:
投稿日:2020年3月2日
はじめまして。
2/(上旬)に右乳房全摘、リンパはレベル2まで郭清、術後に小葉がんと判明しました。
今日、最終病理検査結果を教えていただいたのですが、
核異型:1点
Mitosis: 1点
核grade: grade 1
脈管形成スコア: 3点
組織学的grade: grade1
pSN(1/7)、Level I (2/7)、Level I 外側(1/3)、Level I(0/1)、
total 4/18
PMRT必要。
ER +99.4%
PgR +99.6%
HER2 -
Ki67 14.7%
この内容のpSNからtotalまでの内容がわかりません。
リンパ節のことですか?
断端のことなどはこの内容からはわかりますか?
どのように予後を想像してよいのかわかりません。
お忙しい中申し訳ありませんが、教えてください。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「pSN(1/7)、Level I (2/7)、Level I 外側(1/3)、Level I(0/1)、total 4/18」
「この内容のpSNからtotalまでの内容がわかりません。リンパ節のことですか?」
⇒リンパ節のことです。
ただ上記にはご記載がありますね?(レベルⅠが2つありますよね? おそらく後から出てくるレベルⅠはレベルⅡなのでは?(レベルⅡまで郭清と記載があるのレベルⅡが無いのは不自然)
つまりpはpathologicalの略で病理結果を意味します。
pSN(1/7) センチネルリンパ節は7個取り、その内1個が転移であった。
levelⅠ(2/7) レベル1リンパ節は7個とり、その内2個が転移であった。
LevelⅠ外側 これはレベル1リンパ節の内でレベル2よりのものを表現しているのでは?(正式な記載ではありません)
LevelⅠ(0/1) レベルⅠが2回出てくるのはおかしいので、これはlevelⅡのご記載では?
Total 4/18
⇒これらSN(センチネルリンパ節)~レベルⅡリンパ節まで全てを合計すると18個となり、その内4個で転移していましたという意味です。(足し算すれば解りますね?)
「断端のことなどはこの内容からはわかりますか?」
⇒全摘だから断端は陰性です。(部分切除の場合は乳腺を切るので「断端」が問題となりますが、乳腺を分断していない全摘では「断端」の問題はそもそも無いのです)
「どのように予後を想像してよいのかわかりません。」
⇒シンプルに考えましょう。
リンパ節転移4個なのでステージは3Aとなりますが、ルミナールAの(大人しい)乳癌です。
ホルモン療法が中心となることは間違いありません。(抗がん剤による上乗せはあまり期待できません)
主治医と相談して「やるべきことをやる」
それでいいのです。
質問者様から 【質問2 】
リンパ節郭清レベルについて
性別:女性
年齢:43歳
病名:浸潤性小葉がん
症状:
投稿日:2020年3月21日
先日はお忙しい中病理の結果の見方を教えていただきありがとうございます。
教えていただいたリンパ郭清の件で、レベル2の記載がないこと
について、気になったので主治医に聞きました。
「レベル2まではいってない。放射線します。」との回答でした
が、確かに術後にレベル2まで郭清したと言っていたので、どうも納得いきません。
レベル2の取り残しだとしたら、放射線をあてることでカバーできるものなのでしょうか?それとも再度手術をしてレベル2を郭清してもらう方がよいのでしょうか?
ちなみに、リンパ転移4個ということで化学療法中(TC6回予定)です。
そのあと放射線で鎖骨リンパ下と胸壁をあてる、そしてホルモン剤10年とのこと。
ルミナルAで抗がん剤は効きにくことは理解していますが、遠隔転移は絶対に避けたいですし、少しでもできることはやっておきたいので化学療法することには納得しています。
また、術側ではない左胸にはMRI上のみ枝のような光るものが見えますが、エコー等では一切うつりません。
経過観察と言われましたが、これまで10年間人間ドックを含め、
半年に一回エコーをしてたのに、今回見つかり手術した右胸は結果ステージ3になってました。
小葉がんは見つけにくいようですが、左胸についてはエコーで何がが見えるまでは経過観察しかないのでしょうか?
エコーで何かが写ってからでは遅いような気がするのですが、田澤先生は小葉がんを早期に発見・診断するポイントのようなものがあるのでしょうか?
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「レベル2の取り残しだとしたら、放射線をあてることでカバーできるものなのでしょうか?それとも再度手術をしてレベル2を郭清してもらう方がよいのでしょうか?」
⇒主治医ともう一度話し合ってみては?
基本的には執刀医の意見を信用してもいいとは思いますが。
「エコーで何かが写ってからでは遅いような気がするのですが」
⇒そんなことはありません。
通常、半年に1回のエコーすれば全く問題ありません。
「田澤先生は小葉がんを早期に発見・診断するポイントのようなものがあるのでしょうか?」
⇒普通にエコーで十分です。