Site Overlay

生検の病理結果と術後病理結果の違い

[管理番号:7100]
性別:女性
年齢:45歳
病名:乳ガン ステージ1
症状:

乳ガンと診断されてから時間のある限りこのQ&Aで勉強させて頂いております。

お忙しい立場にも関わらずこのような場を作っておられる先生に頭の下がる思いです。

昨年11月に乳ガンが見つかり、生検の病理結果は
エストロゲン8
プロゲステロン7
her2 0
ki67 測定無し

腫瘍大きさ 18㎜×12㎜
リンパ節転移 エコーでの明らかな転移はみられない

でT1N0M0でステージ1でした。

12月下旬に温存手術とセンチネルリンパ生検で病理結果が今日出ました。

腫瘍大きさ 12㎜×10㎜
エストロゲン8
プロゲステロン5
her2 2+
ki67 20%
グレード2
でfish検査待ちとなりました。

生検の結果からルミナルAかB(her2陰性、ki67高値)と思っていたので、まさかのher2疑陽性でトリプルポジティブの可能性が出てきたことに私はもちろん、主治医の先生も以外な結果と申していました。
her2陰性ならルミナルAとして放射線+ホルモン治療とのことです。

染色した結果の画像も見せてもらいましたが、生検のものは全くといってよいほど茶色にならず、手術検体は茶色に染まっていました。

先生のQ&Aでも2+の場合はかなりの確率で陰性との内容でしたが…
0→2+までかわることがあるのでしょうか?
またルミナルAからトリプルポジティブに変更となった場合、予後は悪くなるのでしょうか?
術後3週間弱でまだ傷の痛みもあるなかで不安が押し寄せてきました。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「0→2+までかわることがあるのでしょうか?」
→あります。
 ただし、この場合FISH陽性の可能性は(25%より)更に低くなります。

「またルミナルAからトリプルポジティブに変更となった場合、予後は悪くなるのでしょうか?」
→サブタイプで予後を語るのはナンセンス!

 1期だから(いずれのサブタイプであっても)サブタイプに適した治療をすれば、再発率は5%程度となるでしょう。

 
 

 

質問者様から 【質問2 トリプルポジティブ】

性別:女性
年齢:45歳
病名:乳ガン
症状:

先日は早々のご返答ありがとうございました。
ご多忙にもかかわらず的確かつご丁寧な対応に頭が下がる思いです。

先日ご相談させて頂きましたfishの検査結果がでまして、なんと陽性でした。
主治医の先生は私のしこり発見までの経緯(H30年賀4月下旬健康診断でカテゴリー1→10月自己触診でしこり発見、病院受診後生検で癌確定診断)をみてもそんなにおとなしい癌ではないはずでは?と思っていたので、HER2陽性で納得できたと言っていました。

そして、血行転移で身体中に癌細胞がまわっているから抗がん剤とハーセプチンの治療をしましょう。
と言われました。

治療内容は以下の通りです

アブラキサン+エンドキサン+ハーセプチンを3週間に1回を4クール

その後ハーセプチン14回?

タモキシフェン服用開始

です。

この治療内容はいかがでしょうか?

また、ステージ1、トリプルポジティブの予後はあまり良くないのでしょうか?
田澤先生の予後はステージで、との事は重々承知しているつもりなのですが、主治医の先生の全身に
癌細胞がまわっているからと言う言葉とHER2陽性乳ガンの悪性度などから、予後の良いルミナルAだと思っていたのに一気に崖から突き落とされたような衝撃をうけております。

お忙しいところすみません。
ご返答よろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「この治療内容はいかがでしょうか?」
→おかしなレジメンですね?

 アブラキサンを術後の補助療法で用いるのは不適切(添付文章を見てみましょう)

「また、ステージ1、トリプルポジティブの予後はあまり良くないのでしょうか?」
→私の回答に変更はありません。

 (以下の、前回の回答のコピペ)
→サブタイプで予後を語るのはナンセンス!

 1期だから(いずれのサブタイプであっても)サブタイプに適した治療をすれば、再発率は5%程度となるでしょう。