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病理診断とパージェタについて

[管理番号:7319]
性別:女性
年齢:49歳
病名:
症状:

はじめまして。
49歳女性です。
2018年1月
に左乳ガンと診断されました。

病理診断の説明は

・左C領域の腫瘍サイズ25×25×19mm.f.
unclear grade 1(3+1)
・ER+ 5+2=7 J-score 3b
PgR+ 5+3=8 J-score 3b
HER2+ score3/3
・MIB-1 labelling index 約18%

・浸潤部分は硬がん、乳管内要素は乳頭腺管がんであり、高頻度にコメド壊死を伴っている。

・広範囲での乳管内進展をきたしているが、乳頭直下の大乳管はインタクト。

・左腋窩方向に4mm大の小腫瘤を形成しており、組織型は同じく硬がん。

・各切除マージンは陰性と判断。

・深部剥離面と腫瘍との距離は最短で1.2mm。

治療は
AC療法→ドセ+ハーセプチン→ハーセプチン単剤→ホルモン療法
現在は、ハーセプチン10回目で同時にアナストロゾール服用を開始しています。

質問したい事は
・深部剥離面と腫瘍との距離が最短1.2mmと、とても近いのですが、各切除マージンが陰性という事で、心配しなくても大丈夫なのでしょうか?

・2018年10月に術前後でも、パージェタの使用が認可されたのですが、どの資料を見ても、抗がん剤+ハーセプチン療法に併用してのパージェタ治療となってました。

私はすでに、認可された時には、ドセタキセル+ハーセプチン療法を終了していました。

このような患者の場合、ハーセプチン単剤にパージェタを併用しての治療はできないのでしょうか?

子供達のためにも、自分ができうる治療は施行したいと思って、色々調べてみましたが、わからなくて…

よろしくお願い致します。

※昨夜も同じような質問をさせていただいたのですが、同意にチェックするのを忘れてしまいまして、再度質問させていただきました。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

→大丈夫です。
 『今週のコラム 86回目 このようにすれば、全摘で深部側断端が陽性となることはないのです』をご参考に。

「このような患者の場合、ハーセプチン単剤にパージェタを併用しての治療はできないのでしょうか?」
→可能です。

 但し、以下の2点にご注意ください。
1.あくまでもハーセプチン1年投与にパージェタは併用させるだけです。
  つまり、(質問者はハーセプチンを10回終了しているのだから)残り8回でハーセプチン+パージェタにすることはできますが、「それ以上の継続は不可」となります。
2.ハーセプチンの途中でパージェタを併用した場合に効果があるという「エビデンスはない」

 
 

 

質問者様から 【質問2 ハーセプチンとパージェタについて】

性別:女性
年齢:49歳
病名:
症状:

こんにちは。
以前、「病理診断とパージェタについて」で、投稿させていただいた者です。

先生のご助言のおかげで、ハーセプチンとパージェタの併用療法ができるようになりました。

本当にありがとうございました。

そこで、2つほど質問させてもらってもいいでしょうか…
1つ目は、主治医が、「アナストロゾールを服用していても施行できるの?…それを確認して、大丈夫だったら治療してもいいよ。」と、言われたのですが、服用していても、大丈夫なのでしょうか?

2つ目は、ハーセプチンの使用量についてですが…
単剤治療とパージェタ併用治療では、ハーセプチンの量は減量になるのでしょうか?

(主治医がカルテに入力される時に、『ドセタキセル+ハーセプチン+パージェタ』のパスから、ドセタキセルを削除して入力されていたので…ハーセプチン量が単剤と比べると少なかった気がしましたので…ちょっと気になりまして…)

申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「アナストロゾールを服用していても施行できるの?言われたのですが、服用していても、大丈夫なのでしょうか?」
→勿論!
 大丈夫です。

「単剤治療とパージェタ併用治療では、ハーセプチンの量は減量になるのでしょうか?」
→なりません。
 通常量のままです。