
屋上じゃないと、絵になりませんが…
ラム肉とほうれん草 旨い!
久しぶりに、ズームエックスについてのお話

ズームエックスの新旧入れ替え
踵がかなり減っていることが解ります。

旧(下)の方は踵が削れてラバー部分が脱落しているので、雨の日なんかは(滑る場面があったりして)ちょっと怖い。

横からの図
今は3足をローテーションして使っています。
1足駄目になったら1足注文のように…
調べてみたら… この4か月で4足注文していました。
(ローテーションせずに)1足だけの頃も、(だいたい)1か月で買い替えだったので、ローテーションしたからといって「その分長持ち」というわけではないようです。
少しがっかり。
○ 本文
cCR
私はこれに拘わります。
何故なのか?
それはcCRこそが遠隔転移を長期コントロール(~根治?)させる鍵なのではないか?と考えるからです。
よく聴く言葉に「5年生存率」があるのはご存知でしょう。
ただ、実際には生存率にも「無(遠隔転移)生存率」と(ただの)「生存率」では中身が全く異なります。
ここからは、話を(初発からの)生存率では無く、「遠隔転移してからの)生存率に絞ります。
1.遠隔転移は(何をやっても治癒しないとして)病変をそのままにして、楽な治療をやり、(病勢が悪くなるたびに)治療を変えて、(結果として)腫瘍が(最初よりも)全身に広がりながら「5年生存してます」
2.まずcCRを狙い、(その手段には色々ありますが、「手術、放射線などの局所治療」と薬物療法の中でも「抗癌剤や分子標的薬」などの全身療法に大きく分けられます)その両方を駆使して実際にcCRを勝ち取り、(少なくとも画像上)腫瘍が無い状態で迎える「5年生存」
私も最初から2に至ったわけではありません。
それを私に与えてくれたのは他ならぬ患者さんです。
遠隔転移への挑戦
①multipleなら薬物療法
②solitaryなら局所療法(手術)
① multiple liver metastasis
ここで、どのような治療を選択するのか?
そこがterning pointとなります。
選択1.(どうせ、何やっても…)として…
ホルモン療法単剤(もしくは)今のガイドラインだと「CDK 4/6 inhibitor + hormone therapy」
選択2.最大限の治療でcCRを狙うために…
chemotherapy
↓
患者さんの強い意志のもと、「選択2」となりました。
EC x4 cycles (3 months)⇒ bevacizumab+paclitaxel x3 cycles(3 months) toral 6 months
この6か月で
かつては…
抗癌剤で肝転移が消えても、『どうせ、1年2年で再発(再燃)するんだろ? それじゃー頑張って抗癌剤する意味ないじゃん。』
おそらく、(今でも巷にうじゃうじゃ存在する)消極派医師は、このように考えて必殺技『どうせ治らないのだから(抗癌剤で)辛い思いなんかせずに、ホルモン療法で…』
となっているのだと(私は)考えています。
実際は…
抗癌剤終了後, CDK4/6 inhibitorへchange してから「4年半」
現在もcCRを維持しているのです!
この成功体験が、私にcCRの重要性を教えてくれたのです。
CDK 4/6 inhibitor
それは、間違いなく(luminal typeにおける)game changer
ただ、その使い方を誤ってはいけません。
もしも、この方に(抗癌剤を使わずに)最初から使っていたらcCRとなったでしょうか?
ここがポイントなのだと(私は)理解しています。
(抗癌剤により、少なくとも画像上見えない位まで)「極限まで少なくなった腫瘍量」と(画像上、multipleにある)「かなりの量の腫瘍量」では、CDK 4/6 inhibitorに対する負担が違うのです。
「もしも、抗がん剤を用いずに、最初からCDK 4/6 inihibitorを用いていたら?」
⇒「数か月は病勢を進行させるに、持ちこたえても」やがて(その腫瘍量に)耐えきれずに崩壊(病勢進行)して…
となったことと想像しています。
次回は『②solitaryなら局所療法(手術)』について紹介します。
付録
TAILORx 試験から導いた結果(下のグラフから言えること)
1.RS 1-10と11-25は再発率も、それほど変わらない
9y遠隔再発率が3% vs 5%
2.RS 11-25は抗癌剤をやってもやらなくても変わらない
♯RSが20代だと「中間リスク」だと言って「ケモしようか?」とか最近特に多い
「経口の抗癌剤(TS-1のこと)だけでも…」みたいな医師がいますが、完全否定
つまり「ホルモン療法だけでいい」とキッパリ言い切れる。
3.RS 26以上であれば、ケモにより大きな差がある。
10年無遠隔再発率が88% vs 62% つまり26%の差が出る。
術後補助療法は、無論個人の価値観により決めるべきですが…
やはりOncotypeDXを行い、この数値を見てしまうと『ここが、頑張り時です。』と、抗癌剤を勧めるのは仕方がないことと言えます。
ただし、重ねて言いますが(それを患者さんに理解してもらった上で)患者さんが決断することに対し「ゴリ押し」することはあってはならない。