こんにちは。田澤です。
状況は解りました。
左鎖骨上リンパ節転移で見つかった乳癌ということです。お気持ちお察しします。
♯私が(自分の経験から)掲げる「積極的治療」について考えてもらいたいと思い、「ブログで先行公開」します。
この連休で「公開がどうしても遅れる」からです。
Q
タイトル:
ステージⅢC・トリプルネガティブです。
性別:
女性
年齢:
48歳
メッセージ本文:
はじめまして。
情報を得ようとインターネットでいろいろ調べていたら、こちらにたどりつきました。
左胸に違和感を感じて、自分で触診してみましたが、何も触れませんでした。
その後、左の首の付け根にしこりを発見し、血液内科を受診。
超音波検査、CT、MRI、リンパ生検、PET検査を受け、CTの画像で気になるところがあるので、乳腺外科に行くよう指示されました。
その時点で、リンパ生検をしてくださった耳鼻科の先生からも、血液内科の先生からも悪性の腫瘍だろうといわれていたので、ある程度覚悟はしていました。
乳腺外科で超音波検査、マンモグラフィーと針生検を行い、先月 乳がんであるとの診断を受けました。
首の付け根のしこりは乳がんの転移だったようです。
左胸上部外側にひとつ2.1cmの腫瘍があり、ほかにも左わきの下にひとつ。
マンモグラフィーでははっきり写らなかったようでした。いまだに胸とわきは、はっきりしこりに触れることができません。
首のほうは、たくさんのしこりが集まって形成されているということでした。
そのほかの臓器への転移は今のところないようです。
がんの種類 硬癌
異型度 2
ER 陰性
PgR 陰性
HER2 0(陰性)
ステージ ⅢC
私の持っている情報はこれだけです。
リンパに転移しているので手術はせず、トリプルネガティブなので、治療の選択肢も限られると言われました。
AC療法(ドキソルビシン100mg・エンドキサン1000mg)を半年間行う予定で2回目が終わったところです。
担当の先生に聞いておいたほうがいいことはありますか。
8段階の7番目(先生は「ステージⅣの手前」という言い方をされました。)で、この先ほかの臓器への転移の可能性はあるのでしょうか。
もし抗がん剤が効かなかったら、ほかに治療の方法はないのでしょうか。
私のような場合、生存率はどのくらいなのでしょうか。
立て続けに質問をし、申し訳ありません。
私はどうなってしまうのか、あとどのくらい生きることができるのか、家族のことなど考えると不安で仕方ありません。
どうかアドバイスをお願いいたします。
A
cT2(21mm), cN3c, cM0, cStageⅢC, triple negative
鎖骨上リンパ節転移があるから「手術不能」とされているようですが、
①(全身療法としての)抗癌剤により、(画像上、鎖骨上リンパ節転移の消失となり)手術をする。
②手術先行させて(鎖骨上リンパ節には)、「術後に放射線治療(特にトモセラピー)で治療する。その後(全身療法としての)抗癌剤を行う。
実際はいろいろな方法があります。
「鎖骨上リンパ節転移がある=手術不能=緩和医療」というような短絡的な考え方をする医師も多いですが、私は全く反対です。
○「鎖骨上リンパ節」であれば、「放射線治療(特にトモセラピー)による長期コントロールが十分可能」です。
「手術しても仕方がない」とは思いません。
リンパ節転移は「鎖骨上であっても、胸骨傍でも縦隔でも」あくまでも「局所」と捉えて「手術+放射線治療」で「積極的に治療にいく」べきだと思います。
■回答
「リンパに転移しているので手術はせず」
⇒この考え方には、私は反対です。
局所療法で十分な効果が狙えます。
「リンパ節」には放射線で対処して「原発巣」には手術で対処するのです。
「治療の選択肢も限られると言われました」
⇒「ホルモン療法も効かない」「抗HER2療法も適応外」ということです。
担当医は「抗がん剤(主としてアンスラサイクリンやタキサン)」しか頭にないようです。
★リンパ節転移だけであれば(それが鎖骨上であろうと)局所療法としての「手術」「放射線照射」もあるのです。
「担当の先生に聞いておいたほうがいいことはありますか」
⇒『「原発巣」を手術して「鎖骨上リンパ節」は放射線照射をする』では駄目ですか?と聞いてみてください。
「この先ほかの臓器への転移の可能性はあるのでしょうか」
⇒癌である以上、その可能性は「誰にも」あります。
ただ「必ず」ではありません。
「もし抗がん剤が効かなかったら、ほかに治療の方法はないのでしょうか」
⇒局所療法としての「手術+放射線」です。
「私のような場合、生存率はどのくらいなのでしょうか」
⇒ステージ3は10年生存率で50~60%です。
★私のアドバイスはただ一つ「根治を是非、狙ってください」
消極的な「抗がん剤のみ」ではなく、積極的に「手術+放射線治療」を行い根治を狙うのです。