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トリプルネガティブPCRならず

[管理番号:12947]
性別:女性
年齢:53
病名:右乳がん
症状:
投稿日:2025年08月01日

いつも拝見しております。

手術後の病理結果に大変ショックを受けており質問させていただきます。

(告知)
2024年12月腫瘍2.1センチトリプルネガティブ、リンパ転移なしの初見(エコー.マンモ)
ki値95%

2025年1月造影剤CTの結果で腋窩リンパ腫れと甲状腺肥大

リンパ細胞診で腋窩リンパ転移あり(1個と思われると)バセドウ病で代謝内科でメルカゾール服用開始

12月から治療開始までにしこりはどんどん大きくなり4センチほどと感じる(サイズの診察はなし)

2025年2月より
バセドウも落ち着いたことより
キイトルーダ、カルボプラチン(3週ごと)パクリタキセル(毎週)4クール完走。特に副作用なし

2025年5月より
キイトルーダ+EC
1回投与1週間後に胸の痛みが数日あり。熱や咳はなし。

念のためCT検査
ごく初期の間質性肺炎で抗がん剤中止、手術へ
画像上は原発腫瘍消失
腋窩リンパは若干の腫れあり

2025年7月
右全摘、リンパ郭清レベル2まで

(病理結果)
腫瘍9ミリ×7ミリ残存
リンパ転移8/16
ステージⅢa
ki値 5%以下
脈管、血管侵襲なし
グレード2

(質問)
画像上は消えていた腫瘍の残存とリンパ転移の多さにショックを受け、抗がん剤再開も肺炎再発の恐れがあり不安な日々です

今後の治療方針と再発の可能性について教えていただきたいです
抗がん剤半分終わった時点でリンパ転移が8個もあることからやはり2年以内の再発高リスクなのでしょうか?
また、抗がん剤再開して肺炎再発した場合、他に治療法はありますでしょうか?

(治療方針)
肺炎再発リスクはあるが抗がん剤をしないと再発リスクが高いのでまず
ACを3回その後、CTで検査しつつ問題なければキイトルーダ

そのあと放射線の予定です

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「ごく初期の」という記載がありますが、抗がん剤中の「間質性肺炎」は重篤な有害事象であり、今後「抗癌剤や放射線を行うことは間質性肺炎を再度招く(今度は軽症とはかぎりません)リスク」であり、私であれば(再発予防目的である)術後補助治療としては決して勧めません。

今後の治療方針
⇒私ならば抗癌剤も放射線もしません。無治療です。

と再発の可能性について教えていただきたいです
抗がん剤半分終わった時点でリンパ転移が8個もあることからやはり2年以内の再発高リスクなのでしょうか?

⇒(半分とはいえ抗癌剤が終了しているのだから)再発率は20%程度だと思います。

また、抗がん剤再開して肺炎再発した場合、他に治療法はありますでしょうか?
⇒「他に治療法」というよりも「肺炎再発自体が問題」なのです。(一時的な肝機能障害とか、発熱性好中球減少症などとは次元が異なり) 間質性肺炎は絶対に避けなくてはいけない有害事象なのです。

(治療方針)
肺炎再発リスクはあるが抗がん剤をしないと再発リスクが高いのでまず
ACを3回その後、CTで検査しつつ問題なければキイトルーダ
そのあと放射線の予定です

⇒私ならこれら「全て」行いません。

再発予防目的である「補助化学療法」と再発治療である「再発化学療法」では、其の意味するところは「全く」異なるのです。「補助化学療法で生命危機を招くことはご法度」なのです。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/8/18
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