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乳癌手術後の対応について

[管理番号:12719]
性別:女性
年齢:45
病名:乳癌
症状:
投稿日:2025年05月16日

こんにちは。いつもサイトを大変参考にさせて頂いております。乳癌と診断されて不安に陥る中、正確な情報を整理して記載頂き、本当に助けられております。ありがとうございます。

さて、このたびは、乳癌の手術後の対応につきまして、いくつかご相談させていただきたく、ご連絡差し上げました。

私の現在の状況は、以下の通りです。
・2025年2月:右胸の浸潤癌と確定診断
・2025年4月末:右胸部分摘出術を実施済み
・病理検査結果:
?- 浸潤癌 1.0mm
?- ルミナルAタイプ
?- 核グレード1
?- Ki-67:10%
?- センチネルリンパ節生検にて転移なし
?- リンパ管侵襲・静脈侵襲なし
?- 現在、タモキシフェンを服用中

以下の2点について、ご見解をお伺いできれば幸いです。

【ご相談事項①】放射線照射の範囲について(部分照射 vs. 全照射)
主治医より、現在の病状から判断して、全右胸への照射ではなく、部分照射でも十分とのご説明を受けております。
効果は両者に大きな差はないとのことですが、部分照射には「照射日数が5日間で済む」「副反応が軽微」といったメリットがある一方、日本国内では導入実績がまだ少なく、比較的新しい治療法であるとの説明を受け、やや不安を感じております。

私としては、日数や副反応よりも、何よりも再発予防の確実性を最優先したいと考えております。このような状況において、部分照射と全照射では、再発予防の観点から差があるものなのでしょうか。また、日本国内での導入実績の少なさについては、どのように捉えるべきか、ご意見を賜れましたら幸いです。

【ご相談事項②】骨シンチグラフィーの実施について
骨転移の不安を主治医に相談したところ、「症状(痛みや咳など)がない場合は、基本的に骨シンチ検査は行わない」との説明を受けました。
これは、費用面、被曝等のリスクを考慮してのことなのか、あるいは症状がない段階で検査をしても診断上の意味が乏しいためなのか、その理由を明確に理解できずにおります。

万が一、転移があった場合を想像すると不安が募り、検査を行わないことに対して納得しきれない気持ちがございます。
このような状況において、骨シンチの必要性について、専門的なご見解をお聞かせいただけましたら、安心して今後の治療方針を考えることができるかと存じます。

ご多用のところ大変恐縮ではございますが、上記についてご助言いただけますと誠に幸いに存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

これも転移? あれも転移?と心配する気持ちは解っているつもりですが…
まずは、自分の年齢とそれに伴う(ホルモンが不安定となっておこる)症状、つまり転移を疑うのはナンセンスな症状を理解すべきです。
そうでないと、いつまでも「これって転移」症候群(仮称)に陥るだけで百害あって一利なしですよ。

まず「浸潤癌 1.0mm」と記載がありますが10mmの誤記載ですね? もしも(本当に)1mmならば「微小浸潤癌」となり薬物療法は一切不要となりあます。

【ご相談事項①】放射線照射の範囲について(部分照射 vs. 全照射)
主治医より、現在の病状から判断して、全右胸への照射ではなく、部分照射でも十分とのご説明を受けております。
効果は両者に大きな差はないとのことですが、部分照射には「照射日数が5日間で済む」「副反応が軽微」といったメリットがある一方、日本国内では導入実績がまだ少なく、比較的新しい治療法であるとの説明を受け、やや不安を感じております。
私としては、日数や副反応よりも、何よりも再発予防の確実性を最優先したいと考えております。このような状況において、部分照射と全照射では、再発予防の観点から差があるものなのでしょうか。また、日本国内での導入実績の少なさについては、どのように捉えるべきか、ご意見を賜れましたら幸いです。

⇒無論、普通の温存乳房照射(ここでいう全照射)ですん。

【ご相談事項②】骨シンチグラフィーの実施について
骨転移の不安を主治医に相談したところ、「症状(痛みや咳など)がない場合は、基本的に骨シンチ検査は行わない」との説明を受けました。
これは、費用面、被曝等のリスクを考慮してのことなのか、あるいは症状がない段階で検査をしても診断上の意味が乏しいためなのか、その理由を明確に理解できずにおります。

⇒質問者は「浸潤径1mm」であれ「10mm」であれ、とんでもなく早期なのです。

「症状が無ければ調べない」のが普通です。
理由は単に「その可能性が低いから」となります。

万が一、転移があった場合を想像すると不安が募り、検査を行わないことに対して納得しきれない気持ちがございます。
このような状況において、骨シンチの必要性について、専門的なご見解をお聞かせいただけましたら、安心して今後の治療方針を考えることができるかと存じます。

⇒骨転移を疑う要素がないのにこちらからその検査を勧めることはありません。
ただ、「検査をして陰性を確認しなければ不安でしかたがない」場合には(私なら)やりますよ。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/6/4
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