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オンコタイプDXの結果を受けて

[管理番号:12318]
性別:女性
年齢:39歳
病名:右胸浸潤性乳管癌
症状:ER 70~80%
PgR 70%
HER2. 1+(陰性)
MIB-1 <20%
ルミナールAタイプ
センチネルリンパ節1/1
腋窩リンパ節 レベル1まで郭清1/14
グレード3
pT1c(1.4cm)
N1 M0
Stage2A
投稿日:2024年12月10日

はじめまして。
いつも見て勉強させていただいています。

術後の治療として
タモキシフェン10年
リュープリン2~5年
アベマシプリブ2年
の予定です。

術後化学療法が必要かどうかオンコタイプDX検査をしました。
オンコタイプDXの結果
微小転移およびリンパ節転移陽性(1~3個)閉経前

RS19
5年遠隔再発率8%
化学療法上乗せ効果2.7%

質問①
上乗せ効果2.7%というのは、5年遠隔再発率8%から2.7%を引いて再発率が5.3%になる
ということですか。
もし単純に引き算ではない場合どれくらいの再発率になるのですか。

質問②
化学療法による閉経は、化学療法が終了すると生理は再開されるのですか。
再開されるのであればどれくらいの期間で再開されますか。

質問③
再発率が8%というのが一般的に高いのですか。それとも低いですか。
どう捉えるべきか分かりません。

質問④
アベマシクリブをすることによってどれくらい再発率が下がりますか。

田澤先生からの回答

こんにちは。 田澤です。

質問①
上乗せ効果2.7%というのは、5年遠隔再発率8%から2.7%を引いて再発率が5.3%になるということですか。

⇒そう解釈します。
ただし、その8%はtamoxifen単独の再発率であり、
「tamoxifen+LH-RHagonist]で既に5.3%となり、(そこに抗癌剤を加えても)「上乗せ無=再発率5.3%のまま」と思います。

質問②
化学療法による閉経は、化学療法が終了すると生理は再開されるのですか。
再開されるのであればどれくらいの期間で再開されますか。

⇒これは単純に「卵巣の強さ(若さ)」です。
30歳代であれば、(おそらく)ほぼ化学療法閉経から回復しますが、50歳代だと(そのまま)自然閉経に移行する確率が圧倒的に高くなります。
その回復期間は「若ければ若いほど早い(半年程度)」と考えてください。

質問③
再発率が8%というのが一般的に高いのですか。それとも低いですか。
どう捉えるべきか分かりません。

⇒低いですよ。

質問④
アベマシクリブをすることによってどれくらい再発率が下がりますか。

⇒個別の再発率低下のデータは無論ありません。
ただ、(抗癌剤するにしないにしろ)tamoxifen+LH-RHagonistで既に5.3%だとすると、(多く見積もっても)「2%程度」と思います。
★ここでの2%を「大したことない」と思いますか?
ただ数値でいうと 再発率5.3%⇒3.3% だとするとabemaciclibにより再発率が
2/5.3×100=37.7%も低下した!という「かなり凄みのある数値」となります。
なので実際には2%未満だと思います。
ご参考に

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(回答が公開されてから2週間後)
2025/1/7
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