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急に手術が決まり言われるまま進んでいけば良いのか。

[管理番号:12253]
性別:女性
年齢:47
病名:右乳房浸潤性乳管癌、脇のリンパ癌
症状:特に自覚症状はありません(痛みなど)
投稿日:2024年11月20日

10月にしこりがあることことに気付き家の近くの乳腺クリニックへ行き、マンモ、エコー、病理診断をした結果、浸潤性乳管癌であることが分かりました(2.3センチと聞きました)。
織学的波及度:f
脈管侵襲:LyO,VO
病理学的グレード分類:Nuclear grade I, Histological grade I (Nuclear atypia 2, Mitotic counts 1, Tubule formation 3)
Ki-67 16.7%
という結果で総合病院に紹介をしてもらいました。
その後総合病院にて追加で、エコー検査(ここではしこりは2.9センチと他に1センチくらいのものが2つみられる)、胸部MRI、骨シンチを受けました。
追加で病理検査をしたところ、ホルモン陽性(50%以上としか聞いていません)、
HER2陰性(+1),Ki-67 10%(ルミナールA like)という結果でした。
エコーをしたところ、脇に腫れがみられるということで細胞診をしました。
その結果を待つまでに診察が進み、担当医からは「リンパは多分大丈夫」と何度か言われ安心して手術(右乳房全摘出、同時自家再建)で考えて形成の診察も受けていました。また、病理検査の結果「抗がん剤が効きにくいので、ホルモン治療をやっていく」という話で頑張ろうと思っていました。

先日リンパの検査結果を聞きに行ったところ、リンパ1箇所に癌があることが分かりました。
また、MRIの詳細な結果で右乳房の広範囲に癌があると言われました。
その診察を受けているときに、急遽手術室に空きがあるということで2週間後に右乳房全摘出の手術が決まりました。再建は治療後考えるということに決めました。
それに伴い担当医が変わり(乳腺科の一番上の先生から30代後半の先生へ)ました。
時間の都合で新しい先生と15分ほど話たところ、全身のCT検査をした後、他に転移がなければ予定通り手術をし、抗がん剤治療とホルモン治療をしていくことになると思うという説明でした。

「抗がん剤が効きにくいと説明を受けた」と伝えるも、「それは少し言い方がおかしい。再発をしないために抗がん剤をするということです」という説明でした。また、閉経前というのも仰っていました。

他に転移がなく手術をする前提で、あまりの速さにこれで良いのかというところで質問です。
①手術をしてみて他にリンパに転移していると、数によると思いますが言われた通り抗がん剤治療をした方が良いのでしょうか?
②広範囲に癌があるということが抗がん剤治療を勧められた要因でしょうか?
③ホルモン治療や放射線治療では再発のための効果は弱いでしょうか?
④先生ならこういう治療を進めていく、というのがありましたらぜひ教えて下さい。

見当違いのところを質問しているようでしたら申し訳ございません。
時間がない中で決めることに間違いがないか、ぜひよろしくお願い致します。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

その新しい「若き」医師の経験不足から「リンパ節転移陽性+若い」=抗癌剤が必要となってしまっているようです。(かなり滑稽な話と言えます)

まずリンパ節転移は(4個以上であれば抗癌剤は推奨となりますが)3個以内はOncotypeDXをして「抗がん剤による上乗せ効果があるのか?」確認しましょう(無論、術後)
その担当医は「47歳=若年性」と見ているようですが、全く馬鹿馬鹿しい(失礼)
 30歳代前半なら解りますが40歳代後半は至極「普通の更年期周辺の乳癌」であり特別視すること自体、まったく滑稽!

「抗がん剤が効きにくいと説明を受けた」と伝えるも、「それは少し言い方がおかしい。再発をしないために抗がん剤をするということです」という説明でした。また、閉経前というのも仰っていました。
⇒上記通り! 全く滑稽極まりない。

①手術をしてみて他にリンパに転移していると、数によると思いますが言われた通り抗がん剤治療をした方が良いのでしょうか?
⇒上記通り(4個以上の場合には抗癌剤を否定するエビデンスがまだない) ただ3個以内であればOncotypeDXしましょう。

②広範囲に癌があるということが抗がん剤治療を勧められた要因でしょうか?
⇒違います。冒頭の理由です。(特にリンパ節転移=抗癌剤という甚だ前時代的な知識ですね)

③ホルモン治療や放射線治療では再発のための効果は弱いでしょうか?
⇒ホルモン治療は(全身療法なので)全身の遠隔転移再発のリスク軽減のために行います。
 放射線は(局所治療なので)局所再発予防のために行います。
 ♯ただ、全摘でリンパ節転移3個以内であれば術後照射は不要です。

④先生ならこういう治療を進めていく、というのがありましたらぜひ教えて下さい。
⇒手術⇒(リンパ節転移3個以内なら)OncotypeDX⇒(その結果で抗癌剤が必要なのか?判断します)
♯上記が(日本でも無論そうですが)アメリカでは必須となっています。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2024/12/5
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