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右乳房部分摘出術後微小浸潤癌 0.9mm 対側新規乳がん予防目的でホルモン治療をするかしないか

[管理番号:12154]
性別:女性
年齢:54
病名:
症状:
投稿日:2024年10月19日

いつも先生のYouTobeを拝見させていただいております。

54歳。8月に右乳房部分摘出術済み。腫瘍サイズ25×15mm、浸潤径0.9mm 、pT1mi、リンパ管・血管侵襲、リンパ節転移なし、断端陰性。核グレード1、ER陽性80% PgR90% HER2陰性 ki-67 2.1%でした。ホルモン治療を始めるか選択を主治医から迫られておりますが、結論が出せずに悩んでいます。

アロマターゼ阻害剤適応なのですが、骨密度の低下、関節痛、コレステロール値(既に正常値超え)下がる事など副作用が心配なため、タモキシフェンを検討しています。6月の手術前エコー検査で、左胸の上部外側にも5mmの良性腫瘍(2020年エコー検査時に同じ指摘「=疑い」あり)が見つかっていますが、主治医には経過観察で良いと言われています。
今回手術の右乳房は「良性腫瘍、要経過観察」を6年前から指摘がありながら検査を受けたままにしていて今年1月にしこりを見つけた経緯から、左胸の良性腫瘍も癌が出来る前段階なのではと不安で夜も眠れません。

主治医から聞いた「今までに検討された試験で、温存乳房内の再発抑制効果は認めなかったが無病生存期間を改善した」、米国のがんセンターによるNCCNガイドラインで「温存乳房内再発を予防する目的でホルモン剤を服用することは考慮してもよい」をどの程度効果があるのかも含めて判断しかねています。

そこでお聞きしたいのですが、
①乳がんに罹患した人が、対側の乳房に新しく乳がんができるの確率はどれ位あるのでしょうか。
②今の私の状態で、タモキシフェン5年服用した場合、左胸にできている良性腫瘍が癌に変化する?(その部分に新しく癌ができる?)のを防ぐ事はあると考えられますか。あるとしたらどの位の確率でしょうか。
③タモキシフェンの服用は3か月程度飲んでも効果がないと医師から聞きましたが、最低でもどれ位飲むと効果が出るのでしょうか(副作用が強くて飲めなくなった場合、どの程度まで我慢しても飲み続ける方が利が上回るか)。
④もともと微小浸潤癌で再発率が低く閉経後でありながら、アロマターゼ阻害剤でなくタモキシフェンだと効果はどの程度と考えられるか。
乳がんになった後の精神的な恐怖と落ち込みを避けたいと思いながら、仕事を続ける中でホルモン剤を飲む副作用も大きく感じ、考えがまとまりません。
長文になりましてすみません。とてもお忙しい中申し訳ございませんが、この状況で飲むことに対する先生のお考えなどを教えていただけませんでしょうか。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

ご本人の悩んでいることも理解はできますが、(私であれば)微小浸潤癌に「決して」ホルモン療法はしません。
対側への予防効果は(あるのは当たり前ですが)その理屈でいうと「乳癌の既往の無い人まで、両側の予防効果目的でホルモン療法を行う」ことになってしまいます。

治療には有害事象や経済的負担があり、バランスしないからです。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/11/8
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