[管理番号:11562]
性別:女性
年齢:41
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2024年01月24日
はじめまして。
どうぞよろしくお願い致します。
昨年9月に受けた市の集団検診で発覚しました。
自分で触ってもしこりは分からず、担当医も、触った感じわからないね、と言っていました。
小さな癌が散らばっていて、一つ一つは小さいけれど範囲は大きいと言われました。
そして12月に左胸全摘手術。
結果は以下です。
41歳
浸潤性乳管癌
PT1b N2 M0 stage ⅢA
8㎜×3 (60×50×10㎜)
ER 90%
PgR 90%
HER2 2+ FISH陰性
ki67 20%
悪性グレード 1
※リンパ節転移については質問③に書かせていただきます。
① 癌が【8㎜×3 (60×50×10㎜)】というのは、インフォームドコンセントシートに書いてくださった先生の表記をそのまま写しています。
8㎜浸潤した癌が3個だそうです。
カッコ内の数字はどういうことか尋ねたら、結局3個の癌は繋がっているから、と言われました。
60×50×10㎜なら、かなり大きな癌ではないかと恐怖もあるのですが、
ステージ分類の「しこり」というのは、カッコ内のこの数字のことなんでしょうか?
それとも浸潤径(8㎜ )のことですか?
しこりという表現がピンと来ず、他のみなさまのしこりの大きさの数字を見ては、私はどちらの数字を意識したら良いのかがわからなくなりました。みなさまのしこりというのは、この浸潤した癌がいずれくっついてかたくなる状態なのでしょうか?
②癌が3個あるのは、今後予後を考えるときに、どのように捉えたら良いですか?
PT1bとのことですが、これはやはり「浸潤径は同じ8㎜だが癌は1個」の方とはだいぶリスクが違いますか?
先生の患者様に、癌が複数個存在する方はたくさんいらっしゃいますか?
③ここが一番お伺いしたいところなのですが、リンパ節転移についてです。
担当医は、手術後の病理検査の説明の時(1回目)は、インフォームドコンセントシー
トに、「リンパ節転移4ヶ」と書いて説明くださいました。
でもその後抗がん剤治療の予定決めのため再度診察(2回目)を受けた際に、リンパ節転移について疑問があったのでもう一度聞きましたら、
「センチネルリンパ節に11個中4個、リンパ節に5個中3個で(すみません、逆だったかも知れません)、つまりリンパ節転移は16個中7個だね。」との説明となり、2回目のインフォームドコンセントシートに「リンパ節 7/16」と書き込まれました。
1回目は4個、と説明があったものが、2回目は7個に変わり、怖くて質問もできなくなってしまいました。
勉強不足で申し訳ないのですが、センチネルリンパ節の転移と、リンパ節の転移を合わせた数が「リンパ節転移の数」と把握すればいいのでしょうか?
なぜ1回目は4個と説明したのか、何か想像できる理由などありますでしょうか?
また、ステージ分類についてなのですが、腋窩リンパ節の固定または内胸のリンパ節転移は無かったと聞きました。ステージ3なのはリンパ節転移が多いからだと。でもステージ分類表に当てはまらないような気がして…。
もちろんリンパ節転移が多いので高リスクは理解してるのですが、リンパ節転移の数だけでステージⅢAになりますか?
(それとも、先ほどの60×50×10㎜という数字が、しこりの大きさで、しこり5㎝以上ということでしょうか。)
④今後の治療としては、
EC療法(3w × 4)×2
→ホルモン療法(×10y )+CDK4/6阻害薬(1y )
とのことです。
もう来週から始まってしまうのですが…
妥当な治療でしょうか?
⑤病理レポート?というようなものを私はもらっていません。2回の説明とも、先生の手書きのインフォームドコンセントシートでした。最初に書いた
ki67 20%
悪性グレード 1
というのも、自分で聞いて自分のメモに留めただけの情報なので、確証がないです。
このような説明の仕方は田澤先生はどのように感じますでしょうか?
病理レポートを欲しがってもいいものでしょうか?
⑥不足する情報もあると思いますが、このような状態での、10年生存率、無再発率はどの程度となりますでしょうか?
担当医に1回目の説明の時に、「再発したら1、2年でコロッと逝く」と言われ(だから抗がん剤治療を頑張りましょうってことかも知れません。)、
2回目の説明の時に、ステージⅢAは再発率は高いですか?と聞いたら、「高いです。」とはっきり言われました。
それはつまり何があっても死んでしまうということなのかと思ってしまいました。
もし、10年生存率、無再発率を検討する際に他に不足する情報があったら、それはどんな情報なのか教えていただきたいです。自分にどんな情報が不足しているかも分からない状態なのです。
長々と本当にすみません。
質問は以上です。
どうぞよろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
① 癌が【8㎜×3 (60×50×10㎜)】というのは、インフォームドコンセントシートに書いてくださった先生の表記をそのまま写しています。
8㎜浸潤した癌が3個だそうです。
カッコ内の数字はどういうことか尋ねたら、結局3個の癌は繋がっているから、と言われました。
60×50×10㎜なら、かなり大きな癌ではないかと恐怖もあるのですが、
ステージ分類の「しこり」というのは、カッコ内のこの数字のことなんでしょうか?
それとも浸潤径(8㎜ )のことですか?
しこりという表現がピンと来ず、他のみなさまのしこりの大きさの数字を見ては、私はどちらの数字を意識したら良いのかがわからなくなりました。みなさまのしこりというのは、この浸潤した癌がいずれくっついてかたくなる状態なのでしょうか?
⇒シンプルに
非浸潤癌としての60mmの拡がりの中に8mmの浸潤か所が3カ所存在するということです。
無論、最大浸潤径である「8mm」が重要です。(全摘しているのだから非浸潤癌が60mmの範囲にあっても何ら問題ありません)
②癌が3個あるのは、今後予後を考えるときに、どのように捉えたら良いですか?
PT1bとのことですが、これはやはり「浸潤径は同じ8㎜だが癌は1個」の方とはだいぶリスクが違いますか?
先生の患者様に、癌が複数個存在する方はたくさんいらっしゃいますか?
⇒上記通り、大事なのは「最大」浸潤径です。
③ここが一番お伺いしたいところなのですが、リンパ節転移についてです。
担当医は、手術後の病理検査の説明の時(1回目)は、インフォームドコンセントシー
トに、「リンパ節転移4ヶ」と書いて説明くださいました。
でもその後抗がん剤治療の予定決めのため再度診察(2回目)を受けた際に、リンパ節転移について疑問があったのでもう一度聞きましたら、
「センチネルリンパ節に11個中4個、リンパ節に5個中3個で(すみません、逆だったかも知れません)、つまりリンパ節転移は16個中7個だね。」との説明となり、2回目のインフォームドコンセントシートに「リンパ節 7/16」と書き込まれました。
1回目は4個、と説明があったものが、2回目は7個に変わり、怖くて質問もできなくなってしまいました。
勉強不足で申し訳ないのですが、センチネルリンパ節の転移と、リンパ節の転移を合わせた数が「リンパ節転移の数」と把握すればいいのでしょうか?
なぜ1回目は4個と説明したのか、何か想像できる理由などありますでしょうか?
また、ステージ分類についてなのですが、腋窩リンパ節の固定または内胸のリンパ節転移は無かったと聞きました。ステージ3なのはリンパ節転移が多いからだと。でもステージ分類表に当てはまらないような気がして…。
もちろんリンパ節転移が多いので高リスクは理解してるのですが、リンパ節転移の数だけでステージⅢAになりますか?
(それとも、先ほどの60×50×10㎜という数字が、しこりの大きさで、しこり5㎝以上ということでしょうか。)
⇒リンパ節転移7個だとステージは3Aとなります。(4個~9個が3A、10個以上が3Cとなります)
④今後の治療としては、
EC療法(3w × 4)×2
→ホルモン療法(×10y )+CDK4/6阻害薬(1y )
とのことです。
もう来週から始まってしまうのですが…
妥当な治療でしょうか?
⇒おそらく勘違いだと思います。
EC(3週間に1回の点滴)を4回⇒taxane(おそらくdocetaxel)やはり3週間に1回の点滴を4回⇒放射線(全摘でもリンパ節転移4個以上だと適応あり)⇒
CDK4/6inhibitor(abemaciclib)+tamoxifen+LH-RHagonist2年間⇒
tamoxifen+LH-RHagonist(残り8年間)
⑤病理レポート?というようなものを私はもらっていません。2回の説明とも、先生の手書きのインフォームドコンセントシートでした。最初に書いた
ki67 20%
悪性グレード 1
というのも、自分で聞いて自分のメモに留めただけの情報なので、確証がないです。
このような説明の仕方は田澤先生はどのように感じますでしょうか?
病理レポートを欲しがってもいいものでしょうか?
⇒病理レポートを絶対に渡さない施設が複数あることは知ってます。(仕方が無いようですよ)
⑥不足する情報もあると思いますが、このような状態での、10年生存率、無再発率はどの程度となりますでしょうか?
担当医に1回目の説明の時に、「再発したら1、2年でコロッと逝く」と言われ(だから抗がん剤治療を頑張りましょうってことかも知れません。)、
2回目の説明の時に、ステージⅢAは再発率は高いですか?と聞いたら、「高いです。」とはっきり言われました。
それはつまり何があっても死んでしまうということなのかと思ってしまいました。
もし、10年生存率、無再発率を検討する際に他に不足する情報があったら、それはどんな情報なのか教えていただきたいです。自分にどんな情報が不足しているかも分からない状態なのです。
⇒上記全ての治療を行えば再発率は25%程度までには縮小するでしょう。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/2/8
***
質問者様から 【質問2】
リンパ節転移について
性別:女性
年齢:41
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2024年02月10日
前回はご回答いただき、本当にありがとうございました。
ステージについても勉強不足のまま質問をしてしまったにも関わらず、丁寧にご回答いただきとてもうれしかったです。
あれからコラムやQ&Aなど、たくさん読ませていただきました。
今回も、リンパ節転移についてお伺いしたいです。
先日担当医に再度確認したのですが、リンパ節転移7/16の内、センチネルリンパ節に3/5、腋窩に4/11ということでした。
こちらは、術前のエコーではわからなかったみたいだね、と言っておりました。
(残念ながら、やはりエコーは担当医ではない方が行なっていました。)
「術中にセンチネルリンパ節生検を行います」という同意書の署名も術前にしたので、つまりは術前の検査での明らかな転移はわかってなかったとの解釈をしております。
ただ、エコーの技術が多少未熟だったとしても、術前にはMRI、胸部造影剤CT検査、PET-CT検査の3つを行っています。
①もしかしたら、何度も同じような質問に答えていらっしゃるかも知れません。そうだったら本当に申し訳ないのですが、PET-CTでも、リンパ節転移はわからないものなのでしょうか?
②郭清はレベルⅡまでしたそうです。
レベルⅡまでの転移が術前にわかっていたら、レベルⅢまでの郭清を田澤先生にお願いしたかったというのが、本音です。
レベルⅡに転移が4つもあることを考えると、管理番号:10282様のQ&Aにあるように、予防的にレベルⅢの郭清も必要なのではと思ってしまいます。
明らかな転移が判明している場合を除いてレベルⅢまでは郭清しないというのはわかるのですが、田澤先生は私のように、術後にレベルⅡに4つも転移があったことが判明した場合、レベルⅢ郭清の追加手術を、患者へ打診したりしますか?
③レベルⅢの転移は詳細なエコーでわかる、との回答を見たと思うのですが、田澤先生にレベルⅢのエコーを見ていただくことは可能でしょうか?Q&Aで、エコーだけなら紹介状もいりません。というコメントを見ました。後悔のないよう、自分でできるだけのことはしてみなければ、と思っております。
何度もすみません。どうぞよろしくお願い致します。
先生の、全部の治療を終えられたら再発率は25%程度に縮小、という言葉を大事な大
事なお守りに、なんとか乗り越えられるよう心を奮い立たせています。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
①もしかしたら、何度も同じような質問に答えていらっしゃるかも知れません。そうだったら本当に申し訳ないのですが、PET-CTでも、リンパ節転移はわからないものなのでしょうか?
⇒勿論です。PETが万能ではありません。
②郭清はレベルⅡまでしたそうです。
レベルⅡまでの転移が術前にわかっていたら、レベルⅢまでの郭清を田澤先生にお願いしたかったというのが、本音です。
レベルⅡに転移が4つもあることを考えると、管理番号:10282様のQ&Aにあるように
予防的にレベルⅢの郭清も必要なのではと思ってしまいます。
明らかな転移が判明している場合を除いてレベルⅢまでは郭清しないというのはわかるのですが、田澤先生は私のように、術後にレベルⅡに4つも転移があったことが判明した場合、レベルⅢ郭清の追加手術を、患者へ打診したりしますか?
⇒私は術中所見から「レベルⅡまで疑う場合には」そのままレベルⅢまで郭清するので、追加手術そのものがありえません。
③レベルⅢの転移は詳細なエコーでわかる、との回答を見たと思うのですが、田澤先生にレベルⅢのエコーを見ていただくことは可能でしょうか?Q&Aで、エコーだけなら紹介状もいりません。というコメントを見ました。後悔のないよう、自分でできるだけのことはしてみなければ、と思っております。
⇒それは無論可能です。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/2/20
***
質問者様から 【結果・経過3】
先日はエコーをありがとうございました。
性別:女性
年齢:41歳
病名:浸潤性乳管癌
田澤先生の診察:[診察あり]
田澤先生の手術:[手術なし]
投稿日:2024年3月3日
田澤先生こんにちは。
先日、メディカルプラザ江戸川でエコーを診ていただきました。
担当医に、レベルⅡに多数転移があったのだからレベルⅢのエコーも再度診て欲しいとお願いしたのですが断られてしまい、
遺伝性乳がんの検査をいずれしましょうとのお話がずっとある中、対側のエコーも初診以来していないためお願いしたのですが、診ていただけませんでした。
そんな中、田澤先生に診ていただけることになり、本当に本当にありがたかったです。
ポッと予約しただけの私が先生の貴重なお時間を奪っては申し訳がないと思ってしまい、まずは乳がんプラザで丁寧に回答をいただけたことお礼を申し上げるべきところ、何も言えずに診察を受けたこと、本当に恥ずかしく思っております。
それにも関わらず、先生は私の乳がんプラザでの質問内容や、病理の数値など、把握してくださってました。
そしてエコーだけでなく、今後の治療についてアドバイス、相談に乗ってくださいました。
私の癌についても、おとなしめの癌ですね、とおっしゃってくださいました。
エコーも、腫れた様子はなく綺麗だから、安心して治療を進めましょうとおっしゃってくださいました。
お医者様に親身に寄り添っていただけることがこんなにうれしいものなのかと、家に帰ってわんわんと泣いてしまいました。(帰り道の食事を、安心して久しぶりにおいしい、と感じたのも覚えています。)
「リンパ節転移7個」、この数がずっと私を苦しめて、将来を考えさせないようにしています。心臓が寒くて縮むようです。
でも先生にもらった再発率の数字と、メディカルプラザ江戸川の診察券が、今の何よりのお守りです。
私にはこの一枚のカードが、何よりも心強いお守りです。
(電話予約の際に受け付けていただいた方も、秘書の方も、とても優しくてありがたかったです。あとメディカルプラザ江戸川の受付の方も、とても優しく対応していただきました。みなさま本当にありがとうございました。)
まずは抗がん剤治療、放射線治療をがんばります。
【結果】でもない、感傷に浸った文章で申し訳ありません。
本当に本当にありがとうございました。
<Q&A結果>
***
【結果】の送信は、【質問】として扱わないので
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/2/20
(本日から可能です。)
***
質問者様から 【質問4 (質問3 結果1)】
リンパ節レベルⅢの郭清について
性別:女性
年齢:41
病名:浸潤性乳管癌
症状:リンパ節転移
投稿日:2024年03月18日
いつもこのような貴重な機会を設けていただき、本当にありがとうございます。
前回質問を2度させていただき、エコーもとっていただきました。
その節は本当にありがとうございました。
リンパ節レベルⅢを見ていただいて、腫れもなく、今後の標準治療をがんばりましょうとのお言葉をいただき、一度は吹っ切れたはずなのですが、やはり質問番号10282様の内容が頭から離れません。
①私はレベルⅡの転移個数(4個)が多く、レベルⅢの郭清が必要なのかと思ってしまうのですが、それが一体どの程度の必要性なのか、毎日グラグラとしてしまいます。
予防的なレベルⅢの郭清、それは結局個人のモチベーション次第となるのでしょうか?田澤先生でしたら、センチネルリンパ節に3個、レベルⅡに4個転移の場合、レベルⅢの追加郭清をした方がいいと思われますか?(リンパ節転移の状況も、病理レポートを貰えないのでわからないのですが、しっかり聞いた方がいいのでしょうか。
一回聞いた時は、する治療は変わらないんだから、とはぐらかされました。)田澤先生にエコーで診ていただいたのに、こんな質問で申し訳ありません。
田澤先生に診ていただいて、腫れもない、と言っていただいた状況なら、もしがん細胞があったとしても放射線で叩けるレベルと思ってもいいのかな…とも思ったり、やれることは後悔のないように積極的に動いた方がいいのかとも思ったり、毎日不安です。
②エコーでも見えないがん細胞が、レベルⅢにも転移していて、それが全身にまわる、という可能性はありますでしょうか?
③実際手術をしていただくことが可能、となった場合、転院という扱いになるのでしょうか。
④レベルⅢの予防郭清を望む患者様は、全国から多くいらっしゃいますか?
せっかくエコーを診ていただいたのに、失礼な質問だったら本当に申し訳ありません。
いつもご相談を受けていただき、本当に感謝しております。
どうぞよろしくお願いします。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
①私はレベルⅡの転移個数(4個)が多く、レベルⅢの郭清が必要なのかと思ってしまうのですが、それが一体どの程度の必要性なのか、毎日グラグラとしてしまいます。
予防的なレベルⅢの郭清、それは結局個人のモチベーション次第となるのでしょうか?
田澤先生でしたら、センチネルリンパ節に3個、レベルⅡに4個転移の場合、レベルⅢの追加郭清をした方がいいと思われますか?
⇒主治医へ「より」本質的な質問をしましょう。
実際に手術していて「レベル2にも転移があるな」と確信しておきながら、「レベルⅢ郭清は大変だ(もしくは俺には無理だ)」としてやらなかったのか?それとも「まさかレベル2に転移があるとは術中には思わなかった」
★もしも後者であれば追加郭清は不要ですが、前者であれば検討の余地はあります。
②エコーでも見えないがん細胞が、レベルⅢにも転移していて、それが全身にまわる、という可能性はありますでしょうか?
⇒節外浸潤でないリンパ節転移が血行性転移はしませんよ。(冷静に考えましょう)
③実際手術をしていただくことが可能、となった場合、転院という扱いになるのでしょうか。
⇒そちらの主治医次第ですね。(手術するなら転院一択という医師が多いことは事実です)
④レベルⅢの予防郭清を望む患者様は、全国から多くいらっしゃいますか?
⇒純粋な「予防」はおそらくいらっしゃいません。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/3/25
***
質問者様から 【結果・経過5 (質問3 結果2)】
ステージ3aについて
性別:女性
年齢:41
病名:浸潤性乳管癌
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]
投稿日:2024年5月17日
前回は、とても早い回答をいただき、本当に本当にありがとうございました。
あれから、自分のリンパ節転移についてより本質的な質問を!と勇気を振り絞っていたのですが…、
いろいろな偶然が重なり、
主治医ではない、その病院の別の乳腺の先生に診察を受ける機会ができました。
そこで思う存分、その先生に質問をしてみたわけなのですが…、私のリンパ節には、レベルⅡには脂肪だけで、転移はなかったそうです。
一緒に病理結果のパソコンの画面を見せていただきましたが、
レベルⅠに4つ、センチネルに3つの、計7つでした。
癌のグレードも、聞いてメモしたのは1でしたが、病理結果のパソコンの表示は実際は2でした。
説明が違うことに不安があります…。
ただ、これでステージが変わるわけではなく、レベルⅢの郭清も不要で、
やる治療も変わらないから、と心を奮い立たせています。
とにもかくにも田澤先生にエコーを診ていただいた安心があります!
このような結果で田澤先生のお時間を割いてしまって本当に申し訳ありません。
また質問ができてしまい、それは新たにQ&Aからさせていただきたいと思っています。
いつも本当にありがとうございます。
<Q&A結果>
***
【結果】の送信は、【質問】として扱わないので
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/3/25
(本日から可能です。)
***
質問者様から 【質問6 (質問4 結果2)】
抗がん剤中の白血球減少について
性別:女性
年齢:41
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2024年05月17日
いつもこのような貴重な機会をいただき、本当にありがとうございます。
この度、抗がん剤治療5回目で、初のドセタキセルの投与を行いました。
投与数日後、体中が痛くなって一日寝込んだ日があり、その後、投与から一週間後の血液検査で、白血球減少がグレード3と言われました。
数値は、
WBC 0.80
RBC 3.52
でした。
その後3回に分けて白血球をあげる注射をしました。
問題は次の抗がん剤(ドセタキセル2回目)なのですが、
薬量をそのままで、翌日に白血球を上げる注射(ジーラスタと言ったと思います)を打つのと、
薬量を85%(80%だったかも知れません)にするのを、
選んでくださいと言われました。
主治医はどちらを選んでもそんなに変わらない、というようなお話でした。
白血球減少グレード3は重症の値だと調べて、少し怖い気もしていますが、
再発率が少しでも下がるなら、薬量を減らさずにがんばりたい、という気持ちもあります。
ちなみに、乳がん以外に、?胞腎という病気で、サムスカという薬を服用中です。
田澤先生でしたら、どちらを患者にすすめますでしょうか?
田澤先生から 【回答6】
こんにちは。田澤です。
TCではpegfilgrastimの適応がありますが、ECやdocetaxelにはありません。(ガイドライン上、発熱性好中球減少症のハイリスクレジメンではないため)
ただし、実際に投与して「発熱性好中球減少症」となった場合には(次からは)適応となります。
発熱性好中球減少症とは、好中球が500未満もしくは1000未満で48h以内に500未満に低下すると予想され、かつ37.5℃以上の発熱を有する状態
♯質問者の場合、上記好中球減少(白血球の分画の記載はありませんが全体で800であれば、いずれ上記は充たします)は充たしていますが、「37.5℃以上の発熱があったのか?」の記載がないので厳密に適応があるのか判断できません。
ただし(もしも体温測定をしていなかったとしても)「そのくらいの発熱はあったに違いない」と過程してpegfilgrastim投与をしても許容範囲だとは思います。
田澤先生でしたら、どちらを患者にすすめますでしょうか?
⇒私なら、間違いなく減量せずにpegfilgrastimを行います。
因みに…
docetaxel投与に関して
①中止するケース
酷いアレルギー(気道浮腫を含む)
酷い全身皮疹
39℃以上の発熱
②減量するケース
とにかく具合が悪く(患者さん本人が)「次も同じ量では自信がない」と発言した場合
★私から見ると、この程度の白血球低下は十分「常識の範囲内」、一番大事(減量投与や中止など)なことは「患者さん自身の自覚症状」であり「検査値では無い」のです。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/5/27
***
質問者様から 【結果・経過7 (質問4 結果3)】
ドセタキセル後のジーラスタ
性別:女性
年齢:41
病名:浸潤性乳管癌
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]
投稿日:2024年6月14日
前回も丁寧なお返事を本当に本当にありがとうございました。
詳しい適応のお話で納得がいきました。
そして、『私から見ると、この程度の白血球低下は十分「常識の範囲内」、一番大事(減量投与や中止など)なことは「患者さん自身の自覚症状」であり「検査値では無い」のです。』と言っていただいて、どれだけ勇気を奮い立たせてもらったかわかりません。
私自身の自覚症状が問題なだけなら、それは頑張れます!!!と思えました。
このことを理解しないままだったら、自分の選択の自信の無さに押しつぶされていたと思います。
無事、全量投与後のジーラスタで、2回目のドセタキセルを終えることができました。
やはり起き上がれない苦しい2日間がありましたが、絶対に頑張れる!という確固たる自信があり、前回より前向きに乗り越えることができました。
今は3回目のドセタキセルが終わり、ジーラスタを打ったばかりです。
もうそろそろまたあの悪夢の2日間が来ると思いますが、もう2回乗り越えてますし、次も大丈夫!慣れたもんです、なんて思えるようになりました。
頑張る気持ちにさせてくださって、本当にありがとうございました!!
<Q&A結果>
■Q&Aコーナー 管理番号
11562
■Q&Aコーナー タイトル
ステージ3aについて
***
【結果】の送信は、【質問】として扱わないので
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/5/27
(本日から可能です。)
***