[管理番号:11063]
性別:女性
年齢:46歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2023年4月28日
いつも参考にさせて頂いております、ありがとうございます。
浸潤性乳管癌1.4cmが見つかり、広がりがあったので左胸の全切除術を受けました。
一昨日、病理結果を聞いたばかりで、術後化学療法の選択に迷っています。
腫瘍浸潤径1.4cm、核グレード2、脈管侵襲あり、センチネルリンパ生検3個取って0.7mmの微小転移1つ、ER92%、PgR 86%、HER2は2
+FISH陰性、ステージ2aと説明を受けました。
ki67値は針生検では15%でしたが、術後44%になりました。
今後の治療方針として、タモキシフェン10年、リュープリン2~5年、ki67値が高かったためTS1の1年間服用をすすめられています。
抗がん剤の選択に迷ったので二週間後にお返事し、治療開始する予定です。
抗がん剤といえば点滴の抗がん剤だと思っていたので、TS1を勧められたのが意外でした。
ホルモン陽性ならばTS1の方が効くとの判断なのか、主治医に確認してTS1か点滴抗がん剤どちらかを受けようと思っています。
先生なら、どちらの抗がん剤をすすめますか?また、上乗せ効果はどはれくらいか、生存率はどれくらいになるか教えていただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
先生なら、どちらの抗がん剤をすすめますか?
⇒そもそも抗がん剤が必要なのか? 是非OncotyepDX無償提供プログラムを行いましょう。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/5/15
***
質問者様から 【質問2】
病理結果と今後の治療方針
性別:女性
年齢:46歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2023年5月18日
田澤先生、先日はお忙しい中ご回答いただきましてありがとうございました。
病理結果を聞いた後、二週間ほど時間をいただき、術後に抗がん剤をするかを検討して迷っていると前回相談させていただきました。
術後の病理結果でHER2陰性だと主治医に聞いていましたが、それは針生検の結果で、抗がん剤を検討していたこの二週間の間に術後の検体でHER2を調べ直したところ、なんとHER2陽性だったとのこと。
ddEC4回、ドセハーパー4回、ホルモン治療しつつハーパー14回で予定を組まれました。
そこで質問させていただきたいのですが
①術後の組織で必ずHER2検査はするものだと思っていました。
これを怠っていたのは、かなり良くないですよね?転院を検討した方が良いのでしょうか。
②今後の抗がん剤治療は心毒性が心配ですが、HER2陽性なら妥当な治療方針でしょうか?
③HER2について。
HER2遺伝子の増殖や変異が原因で乳がんになりやすい状態だったということですか?
④左の肩甲骨が痛いのですが、左胸の手術の影響でしょうか。
術後2ヶ月弱です。
骨シンチ一度も受けていません。
⑤2月に乳がんが見つかり手術は4月上旬。
時間が経過しており、6月上旬からddECが始まる予定です。
治療開始時期、遅くないですか?
ケモ室が空いてないし、入院での投与も出来ないと言われ、外来ケモ室が空くまで待たされているのも不安です。
質問が多くなり申し訳ないですが、教えていただけると助かります。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
①術後の組織で必ずHER2検査はするものだと思っていました。
⇒それは勘違いですよ。
通常、ER,PgR,HER2は(術前に行っていれば)術後には行わないし、逆に(術前に行っていなければ)術後に必ず行います。
★今回何故、術前術後の両方で行っているのかは不明ですが、もしかすると術前の検査が他院で行われていたので「術後の検査で再度検索した」のかもしれませんね。
(当院でも同様です)
②今後の抗がん剤治療は心毒性が心配ですが、HER2陽性なら妥当な治療方針でしょうか?
⇒pT1, pN1mi, pStage1B(micrometastasisなので2Aではありません)
微小転移とはいえリンパ節転移陽性となるのでpertuzumabの適応は(かろうじて)ありますが私であればTC+trastuzumabとします。
③HER2について。
HER2遺伝子の増殖や変異が原因で乳がんになりやすい状態だったということですか?
⇒HER2遺伝子の増幅は、(色々な原因のうちの)一つにすぎませんよ。
④左の肩甲骨が痛いのですが、左胸の手術の影響でしょうか。
術後2ヶ月弱です。
骨シンチ一度も受けていません。
⇒手術の影響でしょう。
⑤2月に乳がんが見つかり手術は4月上旬。
時間が経過しており、6月上旬からddECが始まる予定です。
治療開始時期、遅くないですか?ケモ室が空いてないし、入院での投与も出来ないと言われ、外来ケモ室が空くまで待たされているのも不安です。
⇒それは十分許容範囲ですよ。
そもそも術後補助療法は、あくまでも「再発予防」なので慌てて始める必要は無いのです。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/5/29
***