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ハーツ2陽性

[管理番号:659]
性別:女性
年齢:62歳
 
 

質問者様の別の質問

質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。
質問者様の別の質問は下記をクリックしてください。
管理番号:1106「術前化学療法中の強い副作用

 
 
母が乳癌になりました。
ハーツ2陽性で、ホルモン陰性、腫瘍八センチ、リンパ転移数ヶ所あり。
腫瘍も、しこりではなく、広がった状態とのこと。
これから、術前AC 療法、TC療法 プラスハーセプチン、半年後手術して、その後、残りハーセプチンだそうです?
今は臓器等には転移はないそうです。
この治療に、耐えれるか大丈夫なのか、この治療が妥当ですか?
今後転移再発も、可能性はやはり高いのでしょうか?
色々教えてください。
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 cT3, cN1, HER2タイプですね。
 腫瘍径も大きいとは言え、「しこりではなく、広がった状態」との事ですから、手術先行でいいと思います。

回答

「術前AC 療法、TC療法 プラスハーセプチン」
⇒この記載の「TC療法」は誤記載ではないのでしょうか?
 通常ACの後はDTX(ドセタキセル:タキソテール)単剤をハーセプチンに併用させます。
 ACの後にTC(ドセタキセル+エンドキサン)するのは聞いた事がありません。
 
「この治療が妥当ですか?」
⇒まず「術前化学療法が妥当か」という問題があります。
 「化学療法で小さくして温存」という目的でなければ「手術先行」でいいと思います。
 私であれば「手術先行」⇒ECx4⇒ハーセプチン+DTXx4⇒放射線照射⇒ハーセプチン9カ月 とします。
 
 
「この治療に、耐えれるか大丈夫なのか」
⇒ECやDTXなどの量を調整(少なくする)すれば大丈夫です。
 
「今後転移再発も、可能性はやはり高いのでしょうか?」
⇒データが不足しているので数値は出せません。
 腫瘍径8cmと言っても全てが浸潤では無い可能性もありますし、核グレードやリンパ節転移の個数も不明です。(手術しないと解らない情報も多いのです)
 
○術前化学療法の問題点は「効かなかった場合に、手術できなくなる可能性がある」ことです。
 担当医との十分なコンセンサスが必要です。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

こんにちは。さっそくお返事いただきありがとうございました。情報も、ちゃんと、把握出来ていなく、間違っていたり、分かりにくい質問ばかりで申し訳けありませんでした。
今分かることを整理しました。乳管癌、ハーツ2陽性、ホルモン陰性、リンパ転移数は今分かる情報では、四個。しこりは最初は、二センチと、言われましたが詳しく検査したら、粘土状??に細かく広がっているようで、幅で見ての八センチだと、思います。顔つきは一番悪いタイプです。
術前抗がん剤ですが、AC療法4回と、タキサン系の抗がん剤プラスハーセプチンでした。
そして手術をして、残りのハーセプチンだそうです!
温存はしません、手術先行のほうが、良いとお返事いただきましたが術前抗がん剤が、もう始まりました。
今は臓器にも何もなくとても、身体は元気な、母ですが、抗がん剤して、手術と続き、体力が、心配です。
抗がん剤が、ちゃんと、効いたら良くなりますか?
 

田澤先生から 【回答2】

 こんにちは。田澤です。
 HER2陽性乳癌、リンパ節転移(画像上)4個
 術前化学療法が始まったのですね。

回答

「抗がん剤が、ちゃんと、効いたら良くなりますか?」
⇒大丈夫です。良くなります。
 ただ、「術前抗がん剤の注意点」として確認しておいて欲しいのが「術前化学療法中に、超音波による効果判定をきちんと行ってもらえるのか?」です。
 是非、担当医に確認が必要です。
 できれば、「抗がん剤をするたび(3週間に1回程度)に超音波をして腫瘍やリンパ節に効果があるのか?」確認してもらってください。
 これが無いまま「術前抗がん剤が延々と続いて」 診察してみたら(実は抗がん剤が効いていなくて)「凄く進行していた」という事態だけは避けてください。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

お返事ありがとうございます。
術前抗がん剤には、なりましたが、抗がん剤の度にちゃんと、検査をしながらしてくださるとの、説明ありました。もし、効かずに腫瘍が、広がったり大きくなったりとするならば、すぐ、手術になると、聞いております。その流れで、あれば大丈夫ですか?
薬が効けば大丈夫ですというご回答大変少し安心しました。
しかし、母の年齢、乳癌の種類などで、色々調べると、厳しいことが、目に入るので、不安で、一杯です。この今の情報だけで先生は、どう思われますか?今後厳しくなってくるのか、再発なども確率は高いのでしょうか?今は臓器転移ありませんが、今後出てくるのではと、心配しています。何度も質問ばかり申し訳けありませんが、よろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答3】

 こんにちは。田澤です。
 きちんとした「効果判定をしながらの」術前化学療法と聞いて安心しました。

回答

「その流れで、あれば大丈夫ですか?」
⇒大丈夫です。
 術前化学療法については、「治療中の増大に対しての警戒」が最も重要です。
 
「今の情報だけで先生は、どう思われますか?今後厳しくなってくるのか、再発なども確率は高いのでしょうか?」
⇒腫瘍径が8cmと言う事ですが、本当に「全体が浸潤径なのか?」が不明です。
 その意味では「術前抗がん剤を行ってしまう」と正確な評価は不能となってしまいます。
 
○HER2タイプの場合には「抗がん剤の効果が絶大」である可能性が高いので、その治療効果によると思います。
 もしも「術前AC+HER+DTX」でpCR(完全寛解)が得られたら、「再発率はグンと下がります。」
○術前抗がん剤で「効果不良」となる場合には「再発リスクは高い」とは思います。
 ただ、それでも「必ず再発する」とか「厳しい」とかではありません。
 乳癌は「基本的には大人しい」ので常に希望はあるのです。