[管理番号:10338]
性別:女性
年齢:51
病名:乳癌
症状:
投稿日:2022年6月6日
よろしくおねがいします。
5年半前に、左胸非浸潤癌 ステージ0で温存手術。
その後放射線治療を行いました。
ホルモン治療は、副作用に悩んで一年遅れでノルバデックスを飲んでいました。
術後5年経過し、3ヶ月ごとの検診から、半年に変わり、その際に主治医からホルモン剤治療中止を言われました。
エコーも行い問題なしと言われています。
肝臓の数値が悪くなってきたのもありましたが、正直中止は不安でした。
半年後、検診で、3センチ強の癌が左胸にみつかりました。
ルミナールB、リンパ転移あり、
Ki67は40% HER2は+2
以前と場所が違うため、初発で、
術前抗がん剤治療をすすめられましたが、全摘手術の優先を依頼し、まもなく手術です。
以上ふまえての質問です。
①半年前のエコー問題無しで3センチ強に癌が成長することがあるのでしょうか。
②ホルモン剤中止の影響があると考えられますか。
③抗がん剤治療は先生でしたらどのような選択肢をとられるでしょうか、また閉経前ですが肝臓に影響の少ないホルモン剤はありますか。
④治療後の今後の経過観察として、有効な策はありますか。
半年後にこのようなことになり、不安に感じています。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
そもそも非浸潤癌でホルモン療法は(私なら)しません。
(術前抗がん剤ではなく)全摘手術先行を選択したことは大正解です。
術後療法は、手術病理が出てから「ゆっくり」考えればいいのです。
★術前に「余計な」心配をしないようにしましょう。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/6/18
***
質問者様から 【質問2】
リンパ郭清後抗がん剤について
性別:女性
年齢:51
病名:乳癌
症状:ステージ2A リンパ郭清
投稿日:2022年6月27日
先日はお忙しい中質問にお答えいただき、ありがとうございました。
手術が終わり、病理検査結果が出ましたので、再度質問させてください。
5年半前 左胸非浸潤性乳管癌
放射線治療あり。
ホルモン剤4年服用
今回検診で、エコーと触診で同じく左胸にしこりあり。
生検(生検は胸だけ)
CT撮って、肺、肝臓転移なし、リンパ節にうつっているものがあり、術前抗がん剤すすめられましたが、術先で、全摘リンパ郭清しました。
病理検査結果
浸潤性乳管癌 3.3センチ
グレード3 Ki67 40%
エストロゲン受容体90%
プロゲステロン受容体20%
ルミナルB
リンパ節転移個数リンパ節摘出個
数0/7
ステージ2a
①結論、リンパ節転移0とのことでしたが、郭清したことは良かったのでしょうか。
先生でしたらどう診断されますか
5年半前、センチネルを術中にしましたが、今回、結果0で郭清行ったことが正解なのか不明です。
事前にうつっていたリンパ節の生検ができる方法があったのではないかと。
郭清が今後のリスクを下げるのであればいいのですが。
②抗がん剤はFECもしくはEC
3週間に一回を4回とパクリタキセル12回をすすめられています。
先生でしたら、どう診断されるでしょうか。
③先生が数多くみておられる症例で、何もないところから半年で3センチに癌が、成長するというのはありますでしょうか。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
①結論、リンパ節転移0とのことでしたが、郭清したことは良かったのでしょうか。
先生でしたらどう診断されますか5年半前、センチネルを術中にしましたが、今回、結果0で郭清行ったことが正解なのか不明です。
事前にうつっていたリンパ節の生検ができる方法があったのではないかと。
郭清が今後のリスクを下げるのであればいいのですが。
⇒単純に…
何故、センチネルリンパ節生検で転移が無かったのに郭清したのか? 不明です。
★センチネルリンパ節生検は「そもそも」無用な郭清を省略するためにあるのですよ?
②抗がん剤はFECもしくはEC
3週間に一回を4回とパクリタキセル12回をすすめられています。
先生でしたら、どう診断されるでしょうか。
⇒OncotypeDX無償提供プログラムを勧めます。(本当に抗がん剤が必要なのか?を知るために)
③先生が数多くみておられる症例で、何もないところから半年で3センチに癌が、成長するというのはありますでしょうか。
⇒半年前に「何もなかった」ということは無いでしょう。
数ミリの所見は合った筈ですが、異常と認識できなかったということだと(常識的に)思います。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/7/6
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質問者様から 【質問3】
オンコタイプ結果後の抗がん剤治療について
性別:女性
年齢:51
病名:乳癌
症状:
投稿日:2022年10月14日
6月7月とお忙しい中、質問にお答えいただきありがとうございました。
申し訳ありませんが、再度質問させてください。
リンパ節転移なしで、主治医から抗がん剤をすすめられ、田澤先生に質問させていただき、オンコタイプを調べてもらうことにしました。
オンコタイプの結果は、RS23、9年再発率9%
中間リスクで、50歳超のため上乗せは1%と結果がでました。
しかし、主治医から2回目の癌で、ki6740%のため、抗がん剤をしたほうが良いと強く勧められ、
EC法を4回し、パクリタキセル12回に入ったところで、下腹部に鈍痛があり、中止したほうが良いといわれました。
(持病で、軽度の潰瘍性大腸炎あり、薬を服用中。
消化器内科の主治医は、抗がん剤による消化器官粘膜への影響がでていると思われるが、現時点の症状では抗がん剤中止必要とまではいえないとのこと)
前置き長く申し訳ありませんが
①オンコの結果もふまえて、田澤先生でしたら抗がん剤治療不要で、タモキシフェン服用で問題なしと診断されますでしょうか。
ちなみに閉経はしておりません。
②タキサン系の抗がん剤で、副作用またはアレルギーが出て中止せざろう得ない場合は代替の抗がん剤、治療法はありますでしょうか。
タキサン系の抗がん剤は他の癌治療でも使われており、今後使用できないとなると、治療の選択が狭まると懸念しております。
また、主治医からはパクリタキセル中止した場合、効果は減ること、タキサン系中止後の代替の抗がん剤なしと言われてます。
5年前の非浸潤癌の放射線治療の効果なく、今回リンパ節転移0/7で、リンパ郭清、オンコタイプの結果も悩ましく、過治療だけとならないことを祈りますが、乳癌2回目で、慎重になっており、どう選択していいものか悩んでおります。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
オンコタイプの結果は、RS23
⇒私であれば tamoxifen + LH-RHagonistとします。
★抗がん剤は勧めません。
『今週のコラム 269回目 Rx PONDER (中間解析) その解釈』を熟読してください。
以下、抜粋
pN0
閉経前では RS 21- 25 TAM+LH-RHagonist RS 25 抗癌剤推奨
閉経後では RS26- 抗癌剤推奨
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/10/24
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質問者様から 【質問4】
肝臓数値上昇による代替方法
性別:女性
年齢:53
病名:乳がん
症状:ノルバデックス服用による肝臓数値の上昇
投稿日:2024年08月24日
以前はお忙しい中、質問にお答えいただきありがとうございました。
2年経ち、今後の治療で質問させていただきます
ノルバデックス服用で1年半たちましたが、肝臓数値がAST(GOT)143となりました。
休薬が必要と言われています。
以前にお伝えしたのですが、ノルバデックスを中止して半年後、2回目の乳がんに罹患しているため、休薬はかなり不安です。
現在は抗がん剤後、生理は止まり、婦人科では止まって1年以上経てば閉経といわれていますが(検査で確認したわけではないです)、通常はノルバデックスをしばらく服用になるかと思います。
主治医は今後の肝臓数値をみて閉経後の薬に切り替えるか、ただ閉経後の薬も肝臓に
影響がないとは言えず、その場合は休薬しかないと言われています。
①先生でしたらこの場合休薬せざろうえないと思われますか。
②また、先生でしたら代替策についてどのようなお考えをされるでしょうか
副作用で肝臓に影響出るケースは多いと思います。定期検査はするとしても何か良い方法がないかと思っております。
よろしくお願いします。
【病歴】
7年前に、左胸非浸潤癌 ステージ0で温存手術。
その後放射線治療。
3年前に同じく左胸の別の場所に浸潤性乳管癌 3.3センチ
グレード3 Ki67 40%
エストロゲン受容体90%
プロゲステロン受容体20%
ルミナルB
リンパ節転移個数リンパ節摘出個数0/7
ステージ2a
リンパ郭清手術済
オンコタイプの結果、RS23、9年再発率9%
中間リスクで、50歳超のため上乗せは1%
EC、パクリタキセル済
現在ノルバデックス服用中
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
術後補助療法の優先順位は「健康機能を損ねない」に尽きます!
そこを見誤らないようにすべきです。
①先生でしたらこの場合休薬せざろうえないと思われますか。
⇒勿論です!(冒頭にコメントしたとおり)
肝機能は2桁になるまでは「絶対休薬」です。
②また、先生でしたら代替策についてどのようなお考えをされるでしょうか
⇒それはありません。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/9/2
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