[管理番号:8962]
性別:女性
年齢:37歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2020年10月26日
昨年から仕事の関係でハワイで暮らしています。
一昨年まで日本でマンモグラフィとエコーの検査を受けて異常なし、昨年11月はハワイで触診のみで異常なしとの診断でした。
今年8月末に胸のしこりに気付き、乳がんでした…。
日本語でも理解に苦しむ医療用語が英語で飛び交い(英語話せません)、異国の地で不安だらけです。
インターネットで勉強している時にこの「乳がんプラザ」の田澤先生のQ&Aに出会い、まさに私の参考書です。
ありがとうございます。
先週、右胸温存手術を受けました。
(アメリカは日帰りなんですね?? )今後の治療方法を決めていく段階になりました。
そこで田澤先生のご意見をご教示いただきたくお願いです。
【術後の結果】
INVASIVE DUCTAL CARCINOMA
癌の大きさ 1.8cm
癌グレード 2
ER 99%
PR 99%
HER2 (-)
Ki67 検査対象外
センチネルリンパ節生検 3個中2個が陽性(腋窩リンパ節郭清はしていません)
ステージ1(センチネルリンパ節が陽性だったが変更はないとの事。
術前ステージ1A→1Bになったという事でしょうか)
ちなみにDNA検査の結果はネガティブでした。
●胃や肺に転移がないか今週CT検査となります。
通常このCT検査でリンパ節への転移の有無も分かるのでしょうか。
●担当のドクターはセンチネルリンパ節に陽性があったので、化学療法を勧めています。
私の理解では、センチネルリンパ節が2/3陽性でもオンコタイプDXの検査結果 RSの数値次第(RS≦25)で抗がん剤治療は不要でしたが、あってますでしょうか。
田澤先生のおかげでオンコタイプDXを迷わずオーダーしました。
●肺や胃などに転移がなくリンパ節に転移があった場合、または転移の有無が断定できない場合は、オンコタイプDXでRS≦25であれば、抗がん剤は不要、放射線治療+ホルモン療法で問題ないでしょうか。
加えてリンパ節にも放射線治療が必要でしょうか。
それとも抗がん剤をやるべきでしょうか。
●肺や胃などに転移があった場合は、オンコタイプDXのRSの数値は関係なく、抗がん剤をした方が良いですよね。
●ホルモン療法はTAMOXIFEN に加えて、以前田澤先生が30代後半の方への回答でZOLADEXも併用した方が良いとの事でしたので、この2つになりますか。
●もうすぐ結婚予定で、彼も私も子供を望んでいました。
ドクターから卵子凍結の話もありましたが、彼は私の治療をストップして少しでも再発率が上がったりするくらいなら子供はいらないと言ってくれています。
田澤先生のコメントでは乳がんの治療と妊娠出産は別問題との事ですが、心配になってしまいます。
今後の治療が放射線+ホルモン療法になった場合でも、抗がん剤+放射線+ホルモン療法になった場合でも、妊活のタイミングは
治療を始める前でも2年後とかに治療をストップしてでも、状況としては変わらない=私次第でしょうか。
再発は2~3年後が多いと伺った事があります。
先に治療をした方が良いのでしょうか。
以上、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「ステージ1(センチネルリンパ節が陽性だったが変更はないとの事。
術前ステージ1A→1Bになったという事でしょうか)」
⇒リンパ節転移があってもステージが1というケースは以下しかありません
リンパ節転移が微小転移だった場合には pT1, pN1mi, pStage1Bとなります。(これ以外でリンパ節転移陽性なのに1期はありません)
「●胃や肺に転移がないか」
⇒胃には乳癌は絶対に転移しません。
CTを撮影する目的は「肝」や「肺」に遠隔テインがないか?ですね。
「通常このCT検査でリンパ節への転移の有無も分かるのでしょうか。」
⇒CTよりも「寧ろ」超音波でわかります。(超音波でわからないようなリンパ節転移はCTではわかりません)
「●担当のドクターはセンチネルリンパ節に陽性があったので、化学療法を勧めています。」
⇒「古の」教えですね。
リンパ節転移があることと、抗がん剤の効果があるのか?は、「全く」別の次元の話です。
「私の理解では、センチネルリンパ節が2/3陽性でもオンコタイプDXの検査結果 RSの数値次第(RS≦25)で抗がん剤治療は不要でしたが、あってますでしょうか。」
⇒その通り。
「田澤先生のおかげでオンコタイプDXを迷わずオーダーしました。」
⇒正しい。
「●肺や胃などに転移がなく」
⇒胃には乳癌は転移しません。(しつこいようですが)
「リンパ節に転移があった場合、または転移の有無が断定できない場合は、オンコタイプDXでRS≦25であれば、抗がん剤は不要、放射線治療+ホルモン療法で問題ないでしょうか。」
⇒その通り
「加えてリンパ節にも放射線治療が必要でしょうか。」
⇒不要(微小転移であれば)
「それとも抗がん剤をやるべきでしょうか。」
⇒OncotypeDXの結果に従いましょう。
「●肺や胃などに転移」
⇒胃には転移はありません。(しつこすぎ?)
「オンコタイプDXのRSの数値は関係なく、抗がん剤をした方が良いですよね。」
⇒転移性乳癌の治療は、術後補助療法とは全く異なります。
再度主治医との相談となります。(抗がん剤ありきでは必ずしもありません。遠隔程度の程度によってさまざまな選択肢がでてきます)
「●ホルモン療法はTAMOXIFEN に加えて、以前田澤先生が30代後半の方への回答でZOLADEXも併用した方が良いとの事でしたので、この2つになりますか。」
⇒その通り。
「今後の治療が放射線+ホルモン療法になった場合でも、抗がん剤+放射線+ホルモン療法になった場合でも、妊活のタイミングは
治療を始める前でも2年後とかに治療をストップしてでも、状況としては変わらない=私次第でしょうか。」
⇒その通り。
質問者様から 【質問2 】
手術後の治療法について
性別:女性
年齢:37
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年11月4日
先日はご回答ありがとうございました。
オンコタイプDXの結果、RS15でした。
私の中で抗がん剤治療は不要という認識でしたが、担当ドクター(周りのドクターとも話されたみたいです)の意見は、センチネルリンパ節2/3、私が40歳以下である事から弱めの抗がん剤治療を勧められました。
プロ(ドクター)にそう言われると、RS15でしたが抗がん剤を受けた方がいいのかな?と不安になってしまいました。
Ki67の数値が検査対象外との事で、ルミナールAかBか分かっていないのも不安材料のひとつです。
田澤先生だったら、私にどのような治療法を提示されますでしょうか。
ご教示お願いいたします。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
RS=15
おめでとうございます。
私は、それらの主治医たちの意見に興味は「全く」ありません。
ホルモン療法(30歳代だから tamoxifen + LH-RHanalog併用)ですね。
質問者様から 【質問3 】
再発防止について
性別:女性
年齢:38
病名:乳がん
症状:
投稿日:2021年1月12日
現在放射線治療25回+ブースト8回の通院中です。
また12月からタモキシフェンの服用と月に1回ゾラデックスを打っています。
私はセンチネルリンパ節の3個中2個陽性でしたが、グレーゾーンとの事で腋窩リンパ節郭清は省略されています。
抗がん剤治療の適応はリンパ節転移の有無ではなく抗がん剤が効くかどうかとの事で、オンコタイプDX RS15の結果、抗がん剤治療はしておりません。
放射線はリンパにも照射しております。
前回のご回答でRS15だから上記治療でOKとおっしゃっていただいていますが、やっぱり再発が怖いです。
田澤先生に伺って良いものか分かりませんが、再発防止目的で超高濃度ビタミンC点滴をしようか悩んでいます。
先生はIVCの事はどうお考えですか。
先日担当医にIVCに興味がある旨伝えたところ、タモキシフェンやゾラデックスの効果に良くない影響(可能性)があるためやらない方が良いと言われてしまいました。
放射線ドクターには、高いお金を払ってもすぐに尿で出ちゃうからやめなさいって言われました。
中には再発予防で通院されている方もいるようなのですが、現在の標準治療に悪影響を与えてしまうのでしょうか。
よかれと思ってやって逆効果は避けたいです…
田澤先生のご意見伺えたら幸いです。
よろしくお願いします。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
「先生はIVCの事はどうお考えですか。」
⇒どうとも考えません(無害だと思います。)
質問者様から 【質問4 】
ホルモン療法中について
性別:女性
年齢:38
病名:乳がん
症状:
投稿日:2021年5月24日
先日、放射線治療終了後から3ヶ月でマンモグラフィを受けました。
アメリカでは?ハワイでは?術後の定期検査は超音波も採血もなく、マンモグラフィのみとの事です。
次は半年後か1年後のマンモグラフィです。
私はセンチネルリンパ節2/3だったことから(腋窩郭清してません)リンパ節や骨への遠隔転移が怖いです。
マンモグラフィで胸自体はチェックできると思いますが、転移かな?再発かな?と、何か症状や兆候で自分で気付きようがあるものでしょうか?
「虫刺されだと思ってたら皮膚転移だった」という方もいるみたいで、虫刺されと皮膚転移の違いは私たち素人でも気付けるヒントはありますか?
また元々肩こりがひどく、背中や腰も痛い事があります。
骨転移の場合は痛みがあるとのことですが、これも通常の背中が痛いのと見分けられますでしょうか?
2020年10月に手術、2021年1月に放射線線治療を終え、現在はタモキシフェンとゾラデックスのホルモン療法中です。
人それぞれだとは思いますが、遠隔転移などは術後早い方でどのくらいで起こるものなのでしょうか。
日本のように定期検査が充分になくて、自分で気付ける点や注意点など教えていただけると幸いです。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは田澤です。
「虫刺され」とか「関節痛」など、細かいことは気にしないことです。
常識的に考えましょう。
質問者様から 【質問5 】
ホルモン治療について
性別:女性
年齢:38
病名:乳がん
症状:
投稿日:2021年8月21日
2020年12月から、タモキシフェンと月に1回ゾラデックスを打っ
ています。
アメリカでは通常、術後の定期検査で血液検査も行われず半年に
一度のマンモグラフィのみですが、2021年2月に放射線治療(全
ての局所治療)を終えて3ヶ月経ったという事で、強引に6月に血
液検査をさせてもらいました。
血液検査は術後1週間の2020年10月以来で比較すると、
CEA 1.3→1.9
Cancer Antigen 15-3 13→13
CA27.29 19.7→16.2
こちらは基準値内で安心したのですが、肝臓系の数値が大幅に変
わった気がします。
ALT 8→40
AST 13→36
BUN 9→7(基準値より低)
Platelet Count 309→199
小岩出身(←世の中からの偏見 笑)で自他共に認める酒豪でしたが、これまで肝臓系の数値は全く問題ありませんでした。
乳がんが発覚してから断酒もしています。
(関係ないと思いますが3月からルテインのサプリを飲んでいます。)
この数値の変化はタモキシフェンの副作用でしょうか。
腫瘍内科医からは特に何も指摘されていませんが、このまま服用し続けて問題ありませんでしょうか。
しかも次の血液検査は1年後と言われています…。
ゴリ押しして何ヶ月後かに検査してもらうべきでしょうか?
田澤先生ならこの場合どういう対応をされますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答5】
こんにちは田澤です。
「この数値の変化はタモキシフェンの副作用でしょうか。」
⇒そう思います。
「腫瘍内科医からは特に何も指摘されていませんが、このまま服用し続けて問題ありませんでしょうか。」
⇒この程度なら大丈夫です。
田澤先生ならこの場合どういう対応をされますでしょうか。
⇒特別な「対応」は不要です。
ご安心を。
質問者様から 【質問6 】
骨密度検査の結果について
性別:女性
年齢:39
病名:乳がん
症状:
投稿日:2022年3月31日
現在タモキシフェンの服用と月に1回ゾラデックスを打っています。
3月上旬に初めて骨密度の検査をしました。
結果が下記の通りです。
Lumbar Spine:
BMD of L1-L4 is 0.872 g/cm2. T-score (SD) -1.6.
?
Left Hip:
BMD of the left femoral neck is 0.701 g/cm2. T-score (SD) -1.3.
?
BMD of the left total hip is 0.829 g/cm2. T-score (SD)* -0.9.
?
Right Hip:
BMD of the right femoral neck is 0.752 g/cm2. T-score (SD) -0.9.
?
BMD of the right total hip is 0.871 g/cm2. T-score (SD)* -0.6.
?
Fracture Risk: The estimated 10 year risk for a major osteoporotic fracture is 1.1% and for a hip fracture is 0.1% using FRAX.
Based on BMD, diagnosis is consistent with Osteopenia.
結果は、骨減少症とのことでしょうか?骨粗鬆症とは違うのでしょうか?
ドクターから、半年に一回のZometa点滴、または週に一回の経口剤の服用を勧められました。
Zometaは癌の再発予防効果が多少あり、
経口剤は骨のためだけで癌とは関係ないと言われました。
Zometaをネット検索したところ、骨転移の治療に使用すると書いてあったのですが、私のようなケースも使用して問題ないのでしょうか?
田澤先生なら患者さんが私のような状況の場合、治療や薬のオーダーはされますでしょうか?
またビタミンDとカルシウムをもっとたくさん摂取するように言われましたが、具体的に効果的な物はあるのでしょうか?サプリメントでも良いのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答6】
こんにちは田澤です。
骨密度がYAM(young adult mean)で70%未満ならば、骨粗しょう症として(当院なら)denosumab(ランマークではなく、プラリアです)半年に1回の皮下注+デノタスチャアブル(カルシウム、ビタミンD合剤)毎朝内服とします。
★ランマークは骨転移にしか適応はありません、骨粗しょう症の場合には同じdenosumabでもプラリアとなります。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/4/8
***