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ハーセプチン

[管理番号:7418]
性別:女性
年齢:63歳
病名:右乳癌
症状:

腫瘍径1・5cm浸潤
脈、リンパ菅浸潤なし
ホルモン陰性のHER2+3
リンパ節転移なし

病理結果が出ました。
主治医はタキソールとハーセプチンで行きましょう!と1週間に一度を12回してから3週間に一度のハーセプチンを単独で!と言われますがこの治療方針でどのくらい再発率をおさえますか?また、パージェッタはしなくていいですか?

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「1週間に一度を12回してから3週間に一度のハーセプチンを単独」
→これに(私も)賛成です。

 所謂「weeklyPTX+trastuzumab」という非アンスラサイクリンレジメンとなります。
 早期だから、これの適応となります。

「この治療方針でどのくらい再発率をおさえますか?」
→再発率を半分とします。(もともと20%ならば10%に、10%ならば5%に低下させます)

「パージェッタはしなくていいですか?」
→これは、まさにQand7404「パージェッタは必要か」と全く同一の質問となります。

 以下抜粋
もともとpertuzumabの(術後補助療法への)適応拡大はヨーロッパで行われた「Aphinity試験」が根拠となっています。
その結果、ヨーロッパでは「リンパ節転移有」もしくは「ホルモン陰性(つまりHER2タイプ)」という縛りがあります。

日本では、添付文章上「その縛りがない」ので、自由に使えます。
ただし、(保険診療である以上、良識に従って行うとすれば)ある程度「適応を絞るべき」だとは思います。
★日本では一般的に「腫瘍径が大きい」または「リンパ節転移陽性」で行われることが多いようです。(製薬会社、担当者によると)

「分子的治療薬パージェッタを追加したいのですが主治医は私の病状では適応外と言われます。」
→上記★のようです。

 ただしAphinity基準からすると「ホルモン感受性陰性」なのだから適応あります。

「田澤先生の見解はどうですか?」
→質問者の場合は(Aphinity的に)適応とはいえ、「早期だから、無理に勧めない」というスタンスとなります。
 ただし、「Aphinity的適応あり」