[管理番号:7334]
性別:女性
年齢:50歳
病名:乳がん
症状:
よろしくお願いします。
3月にマンモで石灰化が見つかり、4月(上旬)日に左全摘手術(センチネル生検あり)をしました。
術前の診断は非浸潤がんでしたが、病理の結果が出て、浸潤がんでした。
浸潤は5.5mmでした。
主治医からは、浸潤していたとしても、数ミリで、治療はいらないだろうと言われていたので、ショックでした。
pT1b(浸潤径 5.5mm×4.8mm,浸潤径+乳管内進展巣 45×13mm) g(+), f(-), s(-) ,Ly0, V1, Eic(-),NG3,HGⅢ No metastasis of carcinoma(0/3)
pN0(sn)
HER2(3+)
Ki-67 20%
リンパ管侵襲はなし 静脈侵襲ありでした
HER2陽性の場合、5mmまでは無治療、10mmまではどちらでもよい、
10mm以上は抗がん剤+抗HER2薬必須ということですが、5.5mmはどう考えたら良いでしょうか?
無治療の5mmから0.5mm多いだけですが、超えているならやはり抗がん剤+抗HER2薬をやった方がよいでしょうか?
また治療する場合は、weekly PTX+ハーセプチンが一番負担が少ないでしょうか?
この場合、weekly PTXは何回やればいいのでしょうか?
化学療法をやらない場合でも、ホルモン療法はやった方がいいでしょうか?
更年期症状が酷く、婦人科のホルモン補充療法を1年やった後の乳がん発覚でした。
発覚してすぐに、ホルモン補充は中止したのですが、そのせいで、また更年期症状が出てきています。
この状態でさらにホルモン療法をするのは不安です。
病理結果を教えてくださった先生からは、両方勧めると言われました。
主治医とはまだ話せていません。
正直、私は、副作用と天秤をかけて、やらなくてもいいのではと思っています。
無治療の時と、ホルモン療法のみをやった場合、さらに化学療法をやった場合の再発率はどのくらい違うのでしょうか?
たくさん質問してしまいましたが、よろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「5.5mmはどう考えたら良いでしょうか?」「超えているならやはり抗がん剤+抗HER2薬をやった方がよいでしょうか?」
→(10mmまでは)どちらでもよいです。
質問者自身が考えましょう。
「また治療する場合は、weekly PTX+ハーセプチンが一番負担が少ないでしょうか?」
→その通り。
「この場合、weekly PTXは何回やればいいのでしょうか?」
→12回
「化学療法をやらない場合でも、ホルモン療法はやった方がいいでしょうか?」
→その通りです。
「この状態でさらにホルモン療法をするのは不安」
「正直、私は、副作用と天秤をかけて、やらなくてもいいのではと思っています。」
→許容範囲内だとは思います。
「無治療の時と、ホルモン療法のみをやった場合、さらに化学療法をやった場合の再発率はどのくらい違うのでしょうか?」
→10%以内の上乗せだとは思います。
質問者様から 【質問2 HER2陽性の再発防止のための術後化学療法について】
性別:女性
年齢:50歳
病名:乳がん
症状:
先日はお忙しい中のご回答、ありがとうございました。
その後、主治医と話したのですが、
「ナベルビン+パーセプチン1年間(両方3週1回)」
を提案されました。
副作用を考えると、ナベルビンがよいのではということでした。
自分の中にナベルビンという知識がなかったので、返事は保留して帰りました。
自分なりに調べたところ、適用が「再発、または手術不能」となっていました。
病院に問い合わせると、看護師から
「普通に使っています。保険も効きます」
と言われました。
保険が効くということは、私のような再発防止のためでも適用されたということでしょうか?
ネットで調べた2018年の製薬会社のものには、やはり「再発、手術不能」と書いてありました。
このような使い方でも、安全性や効果に問題はないのでしょうか?
先生のお考えを提示して頂けたらありがたいと思います。
よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「副作用を考えると、ナベルビンがよいのではということでした」
⇒適応外診療!!!(議論の余地なし) 『今週のコラム 76回目 「手術不能乳癌と転移再発乳癌」は添付文章では「手術不能又は再発乳癌」と一括りにされていることからも解るように、『手術不能乳癌と転移再発乳癌の扱いは一緒』なのです。』をご参考に。
★ちょうど、明日掲載予定の「今週のコラム182回目」にも記載予定でした。
「看護師から「普通に使っています。保険も効きます」と言われました。」
⇒この看護師は「無知なだけ」だと思います。(医師がやっていることは大丈夫だと盲信しているのでしょう)
★★ まさか、乳腺外科医たるものが、「保険適応外であることを知らない筈がない」ので、その医師は「確信犯」だと思います。(おそらく「カルテ病名」には「転移乳がん」と記載して保険診療扱いしているのだと推測します。)
★★★ なぜ、そんな「おかしな医療」をするのか??(「おかしな」では済まされませんが… 国を相手とした「保険詐欺」と言えます)その理由は、その主治医に聞いてください。(私に、そんな「馬鹿な事」を聞くのは止めましょう)