[管理番号:6750]
性別:女性
年齢:37歳
病名:左乳癌
症状:
田澤先生はじめまして。
妻の乳がん発覚以来、こちらで勉強させて頂いております。
本当にありがとうございます。
大変感謝しております。
よろしくお願い致します。
経緯
5月下旬に生検にて左胸乳がん発覚。
しこりの大きさ約15mm。
画像上腋窩リンパ節の腫れが一箇所。
他転移なし。
7月中旬に左胸温存手術を受けました。
病理結果
腫瘍の大きさ 18×16mm
リンパ節転移 一箇所
ER 90%
P&R 80%
HER2 1+(陰性)
ki67 59%
ステージIIa
主治医はkiが高値なのでリスクは低いとは言えない。
ただ
化学療法は体の負担も大きくこちらも化学療法に抵抗があったため、オンコタイプDXを勧められました。
このサイトを見ていてKi値が30%以上の場合はオンコタイプを推奨だったので二つ返事でお願いしました。
オンコタイプDXの結果
再発スコア 28
リンパ節転移陽性(1~3個)
5年遠隔再発率
タモキシフェン単独 17%
タモキシフェン+化学療法 13%
ER 10.5 陽性
PR 8.8 陽性
HER2 9.3 陰性
今まで診察の時は必ず私が付き添って説明を聞いて参りましたが、オンコタイプの結果を聞く時だけは付き添いできず妻よりの伝聞です。
主治医はホルモン単独とホルモン+化学療法の差は4%となっているが、RS28の中間リスクのためどちらでも変わらないとのことでした。
臨床試験の結果はそうなっているとのことでした。
これは田澤先生もおっしゃっている通り中間リスクの上乗せはないとのことで理解致しましたが、
あとはこの4%をどう判断するかは本人次第と言われ、家族と相談して下さいとのことで妻も私も迷ってしまいました。
主治医は特に
化学療法を勧めるとも勧めないとも言っていないようです。
中間リスクの中でも高リスクに近いため抗がん剤を使ったほうがいいのかどうか。
このサイトで色々勉強させて頂いているつもりでしたが、
いざ自分のこととなると不安になってしまいました。
① 田澤先生なら中間リスクなのでホルモン単独療法を薦めますか?
② 上乗せがないとした場合(主治医の言うどちらでも変わらない?)はホルモン単独でも化学療法をプラスしても13%となるという意味でしょうか? それとも17%でしょうか?
③ 4%の差をどのように判断しますか?
田澤先生のご判断をよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「① 田澤先生なら中間リスクなのでホルモン単独療法を薦めますか?」
→『今週のコラム 143回目 「リンパ節転移無」においては51歳以上ではRS26から、50歳以下ではRS21から化学療法によるbenefitがある』というデータからは化学療法が勧められますが…
実際は、個々のレポートの「上乗せ」での判断(その数値が自分にとって大きいのか?)で判断すべきでしょう。
「② 上乗せがないとした場合(主治医の言うどちらでも変わらない?)はホルモン単独でも化学療法をプラスしても13%となるという意味でしょうか? それとも17%でしょうか?」
→この質問の主旨を必ずしも私は理解できていませんが…
化学療法の上乗せは17-13=4%となります。 4%は(主治医にとっては)「どちらでも変わらない」程度の差だということです。
「③ 4%の差をどのように判断しますか?」
→大きくはないと思います。