[管理番号:208]
性別:女性
年齢:45歳
石灰化が見つかり3から4という中間の判断がありました。左右の大きさもかなり違います。乳癌の可能性が高いでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「石灰化」ですね。
気になるのは、「今後の検査」の進め方です。
それでは「状況確認」の上、回答します。
状況確認
「石灰化3.5」という表現は正式なものでは無く、「乳腺外科医が(自分の経験をもとにした)表現の筈なので」
(私が想像するに、以下のような感じでしょうか?)
「乳癌検診」受診⇒「石灰化要精査」となり⇒「乳腺外科を受診」
◎そこで、検診マンモを見た(もしかすると、その病院で撮り直したかもしれませんが)担当医が、「この石灰化は、カテゴリー3と言うよりは悪性に近いかな。カテゴリー3.5です。」
★その後の展開はどうなったのでしょうか?
その病院には「ステレオガイド下マンモトーム生検(以下ST-MMTと略します)」はあるのでしょうか?
- 「ST-MMTが無い施設なら」
⇒「超音波で異常が無いから、経過観察」とするか、「希望があるならST-MMTのある施設を紹介しますよ」となる可能性があります。
- 「ST-MMTが有る施設なら」
⇒「超音波で異常が無いから、経過を見ますか?」とするか、「それともST-MMTをして白黒つけますか?」となる可能性がありますね。
回答
「乳癌の可能性が高いでしょうか?」
⇒(その担当医の「カテゴリー3.5」という表現からの推測となりますが、)乳癌の確率は40%位でしょう。
私の1086例のST-MMTのデータでは、「カテゴリー4では46%が乳癌」でした。カテゴリー3.5は4に近いとみての話です。
※ ST-MMTの実際のデータはトップページの「乳癌の検査」の中の「マンモトーム生検」を参照してください。
★私の意見
是非、ST-MMTを受けてください。
(もし、そこがST-MMTの無い施設であれば)ST-MMTのある施設へ紹介してもらうべきです。
※ST-MMTの無い施設では「いたずらに長期間の経過観察となり、早期発見のチャンスを潰す」可能性があります。
「ST-MMTの無い施設で石灰化の診療をすべきではありません」
◎早期発見こそ、最大の治療なのです。
(もしかして、すでに既読かもしれませんが)是非、「石灰化3部作」を読んでください。