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葉状腫瘍の中に癌細胞がある

[管理番号:5387]
性別:女性
年齢:53歳
初めてメールさせていただきます。
今年の6月(下旬)日に、左胸の葉状腫瘍の摘出手術をしました。
12cmの腫瘍でした。
乳房温存の腫瘍のみの切除です。
1cm余分に切除してくださってます。
手術前の細胞診を2回して、2回とも浸潤癌の細胞がでました。
葉状腫瘍の中に癌細胞がある事は有り得ない、学会発表級だとも言われました。
自分でもネットなどで調べてみましたが、そんな症例はどこにもありませんでした。
田澤先生はご存知でしょうか?手術をしていただいた病院は、大阪の大きな総合病院で、先生の事も信頼しています。
ただ、総合病院だからなのか、診察時間もバタバタな感じで聞きたい事もゆっくりと聞ける感じで無く、私の場合症例がないので手探りな感じがしました。
手術は問題なく術後の回復も時々痛みはありますが順調です。
ただ、取り出した腫瘍の中の癌細胞がかなりあったみたいで、どれくらいなのかの説明はありませんが、乳腺外科の先生方4人で話し合いをしていただいた結果、浸潤癌の細胞が出ているので、乳癌に準じた治療を提案されました。
温存した部分の放射線治療と、ホルモン剤を5年間飲むとの事です。
この治療をするかしないかは私次第です。
今の段階で癌があるかないかわからなのにこの治療をしていいのか、しない方がいいのかどうすれば良いかとても悩んでいます。
宜しくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
葉状腫瘍の中に乳がんというのは(確かに珍しいことですが)私自身も経験していますし、(私の記憶の中では)このQandAでも登場したようです。
「取り出した腫瘍の中の癌細胞がかなりあったみたい」
⇒ある程度の大きさがあれば、(当然)癌としての治療が必要となります。
 (葉状腫瘍の中だろうと)癌の大きさでステージは決まります。
  サブタイプはどうなのか?(ホルモン療法を提案されていることころをみると、luminal typeなのでしょう)
「今の段階で癌があるかないかわからなのにこの治療をしていいのか」
⇒何か勘違いされているようです。
 (そもそも)乳がんの術後治療は全て「今の段階で癌があるかないかわからない」状況で行われているのです。
  それは(癌が)「葉状腫瘍の中にあったのか、乳腺の中にあったのか」とは無関係なことです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

お礼と再質問
性別:女性
年齢:53歳
田澤先生お世話になります。
病気になりどうしたらいいのか悩んでいる時、田澤先生のQ&Aのサイト
を見つけ、不躾ですが先日質問をさせていただきました。
お忙しい先生ですし、すぐにお返事頂けるとは思ってなかったのですが、翌日には(目から鱗)の回答をいただき、感激致しました!この様なサイトを作っていただいた事に感謝致します。
病気になると不安や未知のことば
かりで、そんななかでも急いで決断をしなければいけないこともしばしばあり、誰でも相談出来、的確な判断や情報を教えて頂けるこのサイトはありがたいの一言です。
本当に有難うございます。
どうか、お身体に
気をつけて私達の強い見方でいて下さい。
前回の先生のお返事に、私と同じ症例をご経験されているとの事でしたので、そのことについて質問させて下さい。
その患者さんは、どのような治療をされたのでしょうか?また、田澤先生なら私の病気の治療はどのようにされますか?
前回も書きましたが、私は、葉状腫瘍の中に浸潤癌の細胞があった為、摘出手術をした後、放射線治療とホルモン剤5年間服用の治療を提案されました。
そのことで質問をさせて頂き、先生のお返事で「なるほど、その通りだな」と納得したので治療を受けることにしましたが、半面、田澤先生の患者さんも私と同じ症例だったのなら、どのような治療をされたのかがとても気になりました。
他の質問者の方の様に組織検査のデータを病院からいただいてない為
(私が請求しないといただけないのかすらわかっていません)数値的な情報が全く無い為、先生にお聞きするのが心苦しいのですが、宜しくお願い致します。
①取りだした腫瘍に癌がべた~と浸潤しているところがある。
担当の先生にのおっしゃた通りの言い方です(私に分かりやすく伝わるように
おっしゃたんだと思います)
②癌細胞は腫瘍の周囲には無く腫瘍の中にふわふわ有る。
腫瘍が癌細胞をくるんでいる。
③癌細胞の数は少なくない。
④腫瘍は間違いなく葉状腫瘍である。
(6年前から1、5cmの繊維線腫
があり殆ど変化なっかったのが、昨年11月頃から急に大きくなりだした。
⑤手術前の組織検査で浸潤癌の細胞が2回出ているの為、手術の時に念
のためセンチネルリンパ節生検4か所しました。
全て転移無し。
こんな情報しかなく申し訳ありますが、宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
質問者は勘違いしているようです。
何も特別な状況でも何でもありません(このような勘違いの原因には主治医らの責任が大きいようです)
そもそも癌の術後補助療法は(目に見える)「癌を手術的に全て摘出」したことを前提に始まります。
質問者の場合も全く同様であり、摘出した組織の中に癌細胞が存在していたのだから
(それが、正常乳腺に包まれていようが、葉状腫瘍に包まれていようが)その大きさ(浸潤径)に応じた術後補助療法をすることになります。
「田澤先生なら私の病気の治療はどのようにされますか?」
⇒極めて当たり前の事ですが…
 温存手術なのだから、(局所療法としては)放射線照射
 ルミナールタイプなのだから(全身療法として)ホルモン療法
☆何も「特別に考える理由は全くない」それが重要なことです。(全ては主治医の責任と言えます)
 
 

 

質問者様から 【質問3】

何度もすみません
性別:女性
年齢:53歳
田澤先生、お忙しいなか質問に迅速にお返事いただきありがとうございます。
先生のおっしゃる様に放射線治療を受ける事にしました。
放射線治療を受けるにあたり、私の病態を教えてもらいました。
細胞の種類 浸潤性乳管癌、
浸潤性小葉癌
断端 陰性
腋窩リンパ節転移 なし
病期 1A期
だそうです。
放射線治療は受けるつもりですが、過剰治療にはなりませんか?また、ホルモン剤治療は受けた方が良いでしょうか?
今回、放射線治療を受ける事になり、初めて、自分の癌細胞の種類や、ステージを知り、もう一度田澤先生のご意見をお伺いしたくメールさせていただきました。
また、私の元々の病気は葉状腫瘍でした。
病理検査の結果、葉状腫瘍は境界型だとの事でした。
こちらのサイトで田澤先生は葉状腫瘍のマージンは良性なら境界型、境界型なら悪性を考え一つ上でもいい様に多目にマージンをとるとおっしゃってますが、私の場合、主治医から手術前に多い所で1cm少ない所で0?5cmのマージンで手術しますと説明を受けました。
こちらのサイトは手術後に見つけて勉強させていただいているうちに、
私のマージンは適切なんだろうか?再手術をした方がいいのだろうかと心配になってきました。
お忙しいなか度々申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
 
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
私の印象ですが…
最近、全く同じ質問が多い様です。
再質問する前に、是非確認しましょう。
「放射線治療は受けるつもりですが、過剰治療にはなりませんか?また、ホルモン剤治療は受けた方が良いでしょうか?」
⇒これについては、全く前回と同様です。
 (以下、前回の回答より)
『極めて当たり前の事ですが…
 温存手術なのだから、(局所療法としては)放射線照射
 ルミナールタイプなのだから(全身療法として)ホルモン療法
☆何も「特別に考える理由は全くない」それが重要なことです。(全ては主治医の責任と言えます)』
「私のマージンは適切なんだろうか?再手術をした方がいいのだろうかと心配」
⇒これは主治医を信頼してあげましょう(私に、それを把握することはできません)
 どうしても気になるのであれば、再度「主治医に確認」することです。