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境界型葉状腫瘍の放射線治療について

[管理番号:8418]
性別:女性
年齢:47歳
病名:葉状腫瘍
症状:
投稿日:2020年3月26日

海外で暮らす47歳です。
葉状腫瘍に関する情報が少なく、困っておりましたところ、こちらで情報を拝読することができ、大変感謝しております。

2年に一度のマンモグラフィー・エコグラフィー検査で、新たなしこりが気になると組織診生検を処方されました。
その結果、両胸に良性葉状腫瘍の疑いがあると昨年9月末に診断され、11月半ばに乳腺専門医の診断を受け、1月末に手術で摘出しました。

手術の結果によると、右胸は良性(8ミリの腫瘍に対して摘出したのが3x2 .5x& 1.5 cm)、左胸は悪性になりかけていた
(つまり境界型ということでしょうか。
8ミリと9ミリの2つの腫瘍について摘出した塊が5cm x 2cm x 2 cm)とのことでした。

そこで、左胸について4月はじめから4週間放射線治療を行うことになっております。

問題は、「葉状腫瘍には抗がん剤も放射線治療も効果的でない」という意見を各種ホームページで拝読しますのと、現在コロナウィルスの影響で居住国に政府から自宅待機命令が出ていて、もちろんがん治療は移動許可特例内なのですが、どこで感染してしまうかわからない状況にあり、外出するのが非常に不安なことです。

放射線治療中は抵抗力が落ちると聞いておりますし、できることなら治療開始を延期したいと考えておりますが、それによって葉状腫瘍の再発や転移を防げなくなると、それはそれで命を危険にさらすことになるのではと、大変悩んでおります。

そこで、先生のご意見をお聞きできればと思い、筆をとりました。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

葉状腫瘍の唯一の治療は手術です。
葉状腫瘍に対して放射線や抗がん剤を行うことはなく、(そのようなときには)「他に打つ手がない」場合のみです。(術後の予防照射など常識的に考えられない)

「左胸について4月はじめから4週間放射線治療を行う」
⇒考えられません。

 もしも「何らかの理由で気になる(例えばマージンが不十分など)」のであれば、
再手術すべきです。(きちんと採れているなら照射不要)