［管理番号:4967］
性別:女性
年齢:36歳
回答お願いします。
左脇にしこりがあります。
ピンポン玉より少し小さめで、触った感じは柔らかいですが痛みがあります。
場所はバンザイをして少し下です。
黒ずみもあります。
出産歴があります。
前回もしこりはありましたが、痛みや膨らみは気になりませんでした。
今回も妊娠中ですが痛みや膨らみが酷いです。
1年前の乳癌検診では乳房の触診、エコー、マンモグラフィーをして異常はありませんでした。
脇のしこりは触診だけで、問題視されませんでした。
今年に入ってから脇のしこりの膨らみや痛みを感じましたが、妊娠中と言うこともあり、乳癌検診には行っていません。
また最近はしこりのある左脇の方が汗をかいていると感じました。
脇のしこりについてインターネットを見ていると副乳癌？とあり不安になり相談させてもらいました。
※乳癌や副乳癌の可能性はありますか。
※脇のしこりと妊娠は因果関係があると思いますか。
※痛みや膨らみがあってもこのまま放置していても大丈夫ですか。
※しこりのある左脇の方が汗が多い気がしますが、他の病気でしょうか。
※この脇のしこりについて緊急に病院に行く必要がありますか。
多忙なところ申し訳ありませんが回答お願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
以下は、つい最近「管理番号４９１７右脇のしこり」で回答した抜粋です。
質問者には悪いですが、私はこのＱａｎｄＡを５０００近く回答していますが、「殆ど同じ質問」に対し何度も「同じ回答をした記憶」があります。
コレは、間違いなく「副乳」です。１０００％疑いの余地はありません。
☆ご本人が何度も医師（婦人科医やら乳腺外科医）に診てもらっていて（脂肪とか副乳とか答えはバラバラだとはいえ）「もしも乳癌なら、見逃す筈がない」位は信用してあげてください。
今回、また同様の内容だったので、急遽「お知らせ」で『脇のしこりが気になる方はまず、管理番号4917を見てください。』を掲載いたしました。（質問者も、この回答を読む前に、是非読んでください）
「出産歴があります。前回もしこりはありましたが、痛みや膨らみは気になりませんでした。」
「今回も妊娠中ですが痛みや膨らみが酷い」
⇒４９１７を読んだ上であれば、典型的な「妊娠授乳期に乳腺が発達するように、副乳が発達し刺激されている」ことが、ご理解いただけますね？
「何所から、どう見ても」普通の副乳です。
♯妊娠授乳期には（乳腺が発達するように）副乳も発達「『（ホルモンの刺激により）大きくなり、（ホルモンの刺激により）痛くなる』するのです。（これは、全く当然のことです）
「脇のしこりは触診だけで、問題視されませんでした。」
⇒（皆さんが気にする様には）我々乳腺外科医は脇は気にしないのです。（本当に異常があれば、それは「誰がどう考えてもおかしな位、ガチガチに硬い」から、迷うことなくすぐに解るのです。）
ここで『今週のコラム 7回目 「私も同意見です」』も熟読してください。
「今年に入ってから脇のしこりの膨らみや痛みを感じましたが、妊娠中」
⇒そうです。
妊娠中に「副乳が腫れる（発達する）」のは、「極めて、あたり前のこと」です。
「脇のしこりについてインターネットを見ていると副乳癌？とあり不安」
⇒ネットにも「本当に」困ったものです。（このＱａｎｄＡもネットですが…）
全く無駄な心配をかけさせるだけなので、寧ろ見ない方がいいでしょう。
事実は…
副乳癌
１．非常に稀である（私が、江戸川に来て3年で乳癌1000例くらいになりますが、その間に副乳癌は「僅か1例」です。）
♯つまり、「乳がんの更に０．１％」程度だということです。
２．すぐに解る
これが（実は）重要なのですが、（脇にある）副乳は（胸にある）乳腺とは異なり、「皮下脂肪が殆どないし、副乳自体も薄い」ので
副乳癌ができたら、「乳がんの1000倍位解り易い＝シコリをダイレクトに触れる」のです。
上記２についてイメージできましたか？？
「次の次」あたりに、「今週のコラムでとりあげる」事に（今、決めました）ので、（それをご覧になれば）ＮＨＫの「立川志の輔」ばりに「ガッテン」してもらえることでしょう。
○以上を読んでもらえば、ご質問の回答は自ずと明白です。
「※乳癌や副乳癌の可能性はありますか。」
⇒絶対にありません。
ただの（妊娠期に発達した）副乳です。（１００％）
「※脇のしこりと妊娠は因果関係があると思いますか。」
⇒その通りです。
論理的に考えましょう。
「※痛みや膨らみがあってもこのまま放置していても大丈夫ですか。」
⇒その通りです。
「※しこりのある左脇の方が汗が多い気がしますが、他の病気でしょうか。」
⇒そんな「奇病」は無いのでご安心を。
「※この脇のしこりについて緊急に病院に行く必要がありますか。」
⇒絶対に必要ありません。