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脇のしこり

[管理番号:4255]
性別:女性
年齢:38歳
田澤先生よろしくお願いします。
受診した方が良いのか、放置で良いのか判断つかず相談させて下さい。
現在、妊娠15週になります。
右脇にしこりがあります。
1番最初に発見したのは約3年前の第1子妊娠中でした。
発見してすぐに病院で診てもらいましたが、悪いものではないと言われて放置していました。
出産後に、更に大きくなってきた様子だったので、別の乳腺外科に行きおそらく副乳だと言わ放置で良いと言われました。
この度の妊娠で痛くなかった右脇のしこりが痛むようになりました。
妊娠前も生理時に少し痛むことがありました。
脇に何かを挟んでいるような感覚がずっとあります。
激痛ではなくジーンとするような切り傷の治りかけのようなチクチクとした痛みです。
妊娠前より大きくなっています。
硬いしこりと言うよりもボテっとした感じです。
①これは乳がんの症状ですか?
②乳房にはそれ程痛みがないのに、脇のしこりだけが痛むこともありますか?
③1年に1度乳がん検診を受けており、前回は8月頃で問題ありませんでした。
脇のしこりについて乳腺科に受診するべきでしょうか?
④また、悪性リンパ腫や、ほかの癌などの病気が転移して脇のリンパが腫れていることは考えられないでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
冷静になってください。
妊娠期に大きくなったり、痛くなるのは「ホルモンの刺激による(正常な)副乳」であることの証です。
「発見してすぐに病院で診てもらいましたが、悪いものではない」
「出産後に、更に大きくなってきた様子だったので、別の乳腺外科に行きおそらく副乳」

⇒これで十分ではないですか??
 これでも心配という理由が私には解りません。
 
「妊娠で痛くなかった右脇のしこりが痛むようになりました。妊娠前も生理時に少し痛むことがありました。」
⇒これは「妊娠期のホルモン増加」や「生理前のホルモン増加」によるものと『完璧に一致』します。
 これを「癌と結び付ける」としたら、それは全くナンセンスです。(そもそも癌で痛くなることなどありませんが…)
 冷静になって考えてみてください。
 ホルモンの刺激症状だと思いませんか???
「①これは乳がんの症状ですか?」
⇒100%違います。
「②乳房にはそれ程痛みがないのに、脇のしこりだけが痛むこともありますか?」
⇒勿論あります。
「脇のしこりについて乳腺科に受診するべきでしょうか?」
⇒不要です。
 冷静になってください。
 質問者は2回も「医師に診てもらっている」のですよ??
 誰がどう考えても「副乳がホルモン増加で痛みがでている」としか思えません。
「④また、悪性リンパ腫や、ほかの癌などの病気が転移して脇のリンパが腫れていることは考えられないでしょうか?」
⇒1000%ありません。
 冷静になってください。
 
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、回答ありがとうございました。
毎年乳がん検診はしているものの、脇のしこりまでは診てもらってなく、脇のしこりを診てもらったのは、しこりを発見した約3年前だったので、その間に悪性化したのでは?と不安になっていました。
この質問で目を冷ましますので、呆れずに教えてください。
①3年放置してますが、悪性化することないですか?
②細胞診などで調べてもらう必要はないですよね??
③また心因的にでも、どうしても痛みが気になる場合はどのような処置がありますか?
④この何とも不快なジーンとした痛みは消失ことはあるのでしょうか??
⑤すべて妊娠によるホルモンの影響だと解釈して良いのですよね?
しつこくて大変申し訳ありません。
ネットや有名人の話を聞いたりしてどうしても気になってしまって。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
私が嫌いな言葉に「悪性化」という言葉があります。
「良性は未来永劫良性であり、悪性は未来永劫悪性」なのです。(途中から変化する事は無いのです)
よく?巷にある「良性だったのが癌化した」というのは、(癌化したとかではなく)
『良性と診断したのが(実は)誤りだったというだけの話』です。(つまり、もともと「悪性」だったのに誤診していただけの話です)
物事はシンプルに考えましょう。
「①3年放置してますが、悪性化することないですか?」
⇒上記コメントどおりです。
 良性は未来永劫良性です。 「悪性化」など存在しません。
「②細胞診などで調べてもらう必要はないですよね??」
⇒ありません。
「③また心因的にでも、どうしても痛みが気になる場合はどのような処置がありますか?」
「④この何とも不快なジーンとした痛みは消失ことはあるのでしょうか??」

⇒これは、私が外来診療をしていて毎週50人以上に聞かれる内容ですが…
 (おおよそ、以下のように回答しています)
 特効薬などありません。
 卵巣の変化なのだから、自然に任せるしかありません。
 その症状は「必ず波がある」筈だし、身体の方がある程度慣れてきます。
 最終的には「閉経して暫くする」と落ち付きます。
「⑤すべて妊娠によるホルモンの影響だと解釈して良いのですよね?」
⇒妊娠期には「ホルモン(エストロゲン)が通常ではありえないくらい増加」するわけだから、当然「妊娠期に強くなる」わけです。
 
 ただし、妊娠期以外の人が「乳房痛を抱えている」ことを忘れてはいけません。
 (おおよそ、以下のとおり)
 1.30歳代後半になると(閉経へむけての卵巣機能低下が起こり始め)「不安定となったホルモン分泌」により起こる
 2.(1以外でも)ストレスに曝されると、それが(一次的に)卵巣機能不全をひきおこし、「不安定となったホルモン分泌」により起こる。
 つまり、質問者の現在の症状は「妊娠期のホルモン増加」が原因ですが、今後は(年齢的に)1となり、(また、あまりに心配しすぎると2が原因となる)「乳房痛に曝される」ことにはなるでしょう。
 ○冷静になって、考えてみてください。
  乳房痛は(テレビが何を言おうと、ネットで何が書かれていようが)「乳がんの症状では無い」のです。