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UDHについて

[管理番号:5627]
性別:女性
年齢:36歳
いつも田澤先生のQAやコラムで勉強をさせていただいています。
江戸川病院にすぐに行けない他方に住む私には、本当にありがたいサイトです。
今回は針生検の結果に書いてありました「UDH」について教えていただきたく、メールをさせていただきました。
【これまでの経過】
2016年4月
左胸の痛みが続き、近所にあるブレストクリックを受診。
マンモで引きつれている部分がある&石灰化を確認するがしこりは写っていない、エコーでマンモで指摘された部分に約10mmの腫瘤があるので(自分で触ってもわからない)、バネ式針生検を実施。
3本刺す。
結果
悪性所見なしで乳腺症と診断される
2016年10月
マンモ、エコー→変化なし
2017年3月
マンモ、エコー→変化なし
この後位から、左胸の違和感を感じ少し早めに定期受診
2017年8月
マンモ、エコー→少しマンモの画像に変化があるが
大きな変化はないので経過観察。
腫瘤約12mm。
しかしこのすぐ後に、経過観察してきた場所にシコリを感じ、2度の生理を過ぎても消えないため、再度受診。
2017年10月
マンモ、エコーをしてもらうが、これまでと大きな変化はないと言われる。
しかし、エコーを先生と見ていたら、私の腫瘤は形が歪&血流もあるらしく(初診からそうだったのかは聞いていません)一気に不安になる。
ここ数か月は乳がんプラザで勉強をし、気になることはちゃんと解消したいと思い、再度針生検を実施してもらいました。
(こちらの施設はマンモトームがないのでバネ式で実施)。
先生に、以前の針生検で良性と言われた腫瘤が悪性に変わることがあるのか?と質問すると稀にあると言われ不信感…(田澤先生なら良性は良性と言ってくれるはずなのに)。
前回は私の乳腺が固く針を刺すのに苦労したので、今回は細めで先が鋭い針で4本刺す。
結果
「○○に(←どこかは失念しました)usual ductal hyperplasiaを認めるが、悪性所見はありません」という内容でした。
その結果、1年後の経過観察と言われました。
【先生への質問】
1、UDHの所見があるということは、私は乳腺症ということでいいのでしょうか。
UDHとADHは検査機関では容易に判断がつくような違いがあるのでしょうか。
2、インターネットでUDHを調べてもあまり出てこないのですが、UDHがADHに変化することはあるのでしょうか?変化すると書いてあるサイトもあれば変化しないと書いてあるサイトもあり混乱しています。
田澤先生のADHの記事を見て、UDHがADHへ変化するなら切除も考えたいと思います。
UDHは浸潤癌になるリスクが1.5倍と書いてあるサイトを発見したのでさらに不安です。
3、もしUDH→ADH→DCISになるリスクがあるなら、
クリニックの医師が言うように良性が稀に変化するというのはこういう事を言っているのでしょうか。
4、今回の針生検で1年後の経過観察で良いと言われたのですが、UDHがある場合その位の期間で大丈夫なのでしょうか。
これまでは半年毎だったので。
お忙しいところ大変申し訳ございませんが、教えていただければ幸いです。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「1、UDHの所見があるということは、私は乳腺症ということでいいのでしょうか。」
⇒その通りです。
「UDHとADHは検査機関では容易に判断がつくような違いがあるのでしょうか。」
⇒その通り。「全く」違います。

「UDHがADHに変化することはあるのでしょうか?」

⇒ありません。
「UDHは浸潤癌になるリスクが1.5倍と書いてあるサイトを発見したのでさらに不安」
⇒これには「カラクリ」があります。
 こういった類は、(乳癌なのに)「最初のうちは乳腺症と診断(誤診)」していて、(後に)「乳癌と判明」するケースが残念ながらあるのです。
 
「クリニックの医師が言うように良性が稀に変化するというのはこういう事を言っているのでしょうか。」
⇒違います。
 (最初のころに)「診断がきちんとついていなかった(そして経過観察中に癌だと判明した)だけ」の話です。(きちんとした診断をすれば、最初から癌だと診断できた筈なのです)
「UDHがある場合その位の期間で大丈夫なのでしょうか。」
⇒乳腺症なのだから、(本来なら)「そもそも経過観察事態、不要」なのです。