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微小転移について

[管理番号:4602]
性別:女性
年齢:41歳
田澤先生
始めて質問します。
2月に左胸(患部は上の
中央やや内側)温存手術をしました。
腫瘍徑1cm。
グレード1、ki67は5%以下。
ホルモン陽性(両方90%)、ハーツー陰性です。
術中センチネルリンパ生検では陰性でしたが、術後病理検査で微小転移がひとつ出たと。
「この腫瘍徑、このタイプなら普通は転移はなく、転移は珍しい。
場所からしても転移はあまりしないので、あなたは転移しやすい素地があるのかもしれない。」と言われ不安です。
ホルモン療法(タモキシフェン、リュープリン)のほか、オンコタイプで調べてハイリスクになれば抗ガン剤をしたほうがより再発を防げるのでしょうか。
再発転移率が他に比べて高い体質なのか不安です。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
質問者はKi67≦5%
どう考えてもルミナールAであり、OncotypeDXなど不要です。
「この腫瘍徑、このタイプなら普通は転移はなく、転移は珍しい。場所からしても転移はあまりしないので、あなたは転移しやすい素地があるのかもしれない」
⇒全く根拠がありません。
 その医師が(勝手に)「そのようなクダラナイ妄想に浸る」のであれば罪はないことですが…
 それを患者さんにお話しして「無駄な心配に曝す」ことは、医師として許されない事であり、とても看過できません。 とても悲しいことです。
「ハイリスクになれば抗ガン剤をしたほうがより再発を防げるのでしょうか。」
⇒ハイリスクにはなりませんし、化学療法の適応はありません。
「再発転移率が他に比べて高い体質なのか不安です」
⇒こんなクダラナイ心配をしていることを悲しく思います。(今すぐ忘れましょう)
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生
先日はご回答くださりありがとうございました。
浸潤徑が1cm(ルミナールA、グレード1)と小さい割にはセンチネルリンパ節に微小転移があった(一つ)ことで気持ちが落ち込み、焦りもあり、オンコタイプDXもしようかと動揺していましたが、田澤先生に「明らかなルミナルAだからオンコタイプは不要。
化学療法の上乗せはない」とはっきり言って頂き、気持ちが落ち着きました。
また、他の方のQAで、「微小転移は予後に影響ない」と田澤先生が回答されているのをみて、自分も気にしすぎるのはやめようと思いました。
今年2月下旬に温存手術、3月下旬よりタモキシフェン服用中です。
ステージ2以上にはリュープリン適用ありと、こちらのサイトで理解しましたので、副作用が不安ではありますが、今後リュープリンも始める予定です。
再発予防として放射線治療(連休明け開始)とホルモン療法をやりきることだけを考えていきたいと思います。
重ねての質問で恐縮ですが、二点ほど、教えてください。
これまで服用していたサプリにザクロ種子エキスが含まれていたのですが、サプリメントでザクロ成分は摂取しないほうがよろしいでしょうか。
また、こちらのサイトを拝見し、CTによる医療被曝に注意した方がよいと知りました。
今後、年齢的にも乳ガン以外のがん検査(人間ドックなど)をしようかと思っていますが、人間ドックはCT項目が複数あり、
がん検査をしたいのに被曝が気になります。
最初のうちは人間ドック(CT)でなく腫瘍マーカー検査のみとしたほうがよい、など、ありますでしょうか。
乳ガンと診断されてから、田澤先生のこのサイトにたどり着き、毎日拝見しては励まされてきました。
ありがとうございます。
これからも、拝見して勉強し、心の支えにして、再発予防治療に取り組んでいきたいと思います。
治療の過程でまたご質問させ
ていただくことがあるかもしれませんが、
どうぞよろしくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
普通に考えていただけることに安心しました。
決して「偏った」変な妄想には影響されないようにお気をつけください。
「サプリメントでザクロ成分は摂取しないほうがよろしいでしょうか。」
⇒無関係です。
 おかしな「情報」に振り回されずに、普通に過ごすことこそ大事なのです。
「最初のうちは人間ドック(CT)でなく腫瘍マーカー検査のみとしたほうがよい、など、ありますでしょうか。」
⇒CTは検診としては適していません。
 普通に
 胃癌検診は「内視鏡」
 大腸検診は「便潜血」
 そのようにしていればいいのです。
 CTなど「検診メニューには普通はありません」