[管理番号:3375]
性別:女性
年齢:38歳
都内在住 38歳です。
よろしくお願いいたします。
6月に右胸単孔性乳頭分泌をセルフチェックで発見しました。
分泌物の色は見た目には乳白色ですが、ティッシュで抑えると少し黄色が混じっているような色でした。
※それまではしこりばかりチェックしていて乳頭を絞るということをしていませんでした。
いつから分泌するようになっていたのかは不明です。
これは反省しております。
4年前から毎年検査している病院の予約が1か月後になってしまったので、1週間後に予約が可能だった他院でエコーとマンモを実施しました。
※マンモは4年ぶりの撮影でした。
【A院 診察結果】
・分泌物は血性のものではない、生理的なもの。
・エコー上問題なし
・マンモは右下の部分にやや所見を認めるが1年後再診で問題がないレベル
と言われました。
その後、検診を受けている病院の予約が取れたので診察を受けました。
【B院 診察結果 (エコー)】
・分泌物は血性ではないがエコーでは小さなしこりが認められるため、細胞診を行う → 結果、がん細胞は検出されず、乳腺症だろう
ただ、後日、念のためと撮影したマンモ画像を取り寄せて画像診断をしていただきました。
【B院 診察結果 (マンモ)】
・右胸のちょうど分泌している乳管あたりの濃淡が左胸とは違う&わずかに石灰化が認められる
→「カテゴリー3」と言われました。
・上下と左右の撮影で違いを認識できるのは片方だけ。
・MRIは血性の分泌物なら反応も見られることがあるが今回は見送る
・マンモは一度撮影してしまっているので、最低でも1年は間をあけたい
・次回は3か月後にエコーでしこりの形状を再度チェックする
ということでした。
以下、現時点での不安要素です。
・これまでの4年間、右胸のしこりは特に指摘されたことがありませんでした
(今、セルフチェックでも自分では触ることはできません)
・マンモグラフィは持ち込みだったということもあり、正しく読まれているのか心配です
事務の方が画像をWordに貼りつけているようでしたが、画像の一部は切れていて、拡大しても鮮明ではないように見受けられました
・細胞診の際、しこりに正しく注射針が入ったように私には見えませんでした
(先生お一人での作業でした)
・診察の際、何をもって血性ではないと判断をされたのかが不明です
先生へ伺いたい点は2点です。
・非血性分泌だがエコー、マンモに気になる所見ありの場合、「乳管造影」「マンモトーム生検」は過剰なのでしょうか
※先生のブログからも血性であれば・・という前提があるように拝見しています。
・現状で乳がんの可能性はどの程度とお考えでしょうか
(カテゴリー3で10%程度とは拝見しております)
このまま今の病院で様子を見るか江戸川病院へ診察予約するか判断したく、ご指南いただけたらと思います。
最後になりましたが、Q&Aで気になるタイトルを拝見した上ではございますが、
重複するような内容になっておりましたら申し訳ございません。
田澤先生からの回答
乳頭分泌ですね。
私は再三、このQandAでも(今週のコラムでも取り上げていますが)コメントしているように、「他院でまともな診療がされることを期待することは、すでに止めています(仙台の一部の病院を除く)」
「・非血性分泌だがエコー、マンモに気になる所見ありの場合、「乳管造影」「マンモトーム生検」は過剰なのでしょうか」「 ※先生のブログからも血性であれば・・という前提があるように拝見」
⇒これは「質問者の勘違い」です。
分泌は「単孔性」ですか?
そこが重要なところです。
(血性とは茶色、黒、赤を指しますが)非血性でも「黄色」であれば(勿論単孔性であることが条件です)乳管造影すべきです。
「分泌」と(超音波で認識できる)「しこり」は切り離すべきです。
♯ 分泌がどうあれ、「気になるしこり」であれば、マンモトーム生検してもいいのです。
「・現状で乳がんの可能性はどの程度とお考えでしょうか (カテゴリー3で10%程度とは拝見しております)」
⇒そもそも、「その分泌」と(エコーで見える)「しこり」が同一のものなのか不明です。
診察して画像を実際に見ない中での「判断は困難」です。
「このまま今の病院で様子を見るか江戸川病院へ診察予約するか判断したく、ご指南いただけたらと思います。」
⇒単孔性で「黄色、茶、黒、赤」ならば「迷うことなく」江戸川病院へ(メディカルプラザ市川の方がよりいいですが…)受診すべきです。
『乳頭分泌で他の病院の診療に期待する事は止めましょう』
質問者様から 【質問2】
田澤先生
単孔性乳頭分泌(非血性)の件で質問させていただいた者です。
お忙しいところご丁寧に回答いただきましてありがとうございます。
また、サイト記載記事に対する理解不足があった点、失礼いたしました。
疑わしきを自覚して以来2か月、不安を抱えてきました。
(かかりつけの乳腺外科も大変混み合っていて、他院で撮影した
マンモ画像を持ち込んで診察していただくまで2か月を要しました)
その結果が「乳がんの可能性を否定できないので次は10月にエコー」ということでした。
確かにそこで発覚しても大事には至らないかもしれないけれど・・・アプローチが違うのではないかと今回質問させていただきました。
>(血性とは茶色、黒、赤を指しますが)非血性でも「黄色」であれば
>(勿論単孔性であることが条件です)乳管造影すべきです。
メディカルプラザ市川を10月に予約させていただきました。
よろしくお願いいたします。
—
今の自分の状態を過去のQ&Aを参考に整理してみました。
もし間違っているようでしたらご指摘いただけますでしょうか?
マンモグラフィーでは左右非対称な陰影があるのでカテゴリー3と言われました。
過去のQAからは
>カテゴリー3ではステレオガイド下マンモトーム生検で20%程度に癌がみつかる
>ただしFADは最も「偽陽性」の多い所見。
9割以上は「正常」
>稀に「腫瘍がそのように映し出されているケース」がある
とあります。
私の場合は、左右非対称とは言われましたが
もともと分泌していそうな乳管のあたりに超音波で小さなしこりが2つあると指摘されました。
この場合、「乳管内病変の可能性が高い」と考えることができるのですよね。
【ネガティブな要素】
・片側一か所からの分泌
・マンモでFADと指摘される
・昨年9月の超音波では指摘されなかったしこりが二か所ある
※手には触れられない大きさ
【ポジティブな要素】
・年齢からは「乳癌よりは乳管内乳頭腫の可能性の方が高い」
・指できつく挟まなければ分泌しない
(放っておいてもあふれ出るようなことはない)
【何ともいえない要素】
・血性ではない(黄色~乳白色)
※血性でなくとも癌である場合もあるため過信は禁物
・しこりのうち片方を細胞診した結果は「乳腺症」でした
※が、サンプリングエラーもあるため過信は禁物
また、来週、マンモとエコーを実施した病院へデータを受領しに再度伺うことにいたしました。
その際確認しておいたほうがいいことがございましたらご指摘ください。
診察履歴があるクリニックでの診察を終えてからと自分にとっての都合のよい記事しか
確認せず予約(質問)をしないでいたことが悔やまれます。
2つ病院へ伺いましたが、そのうち1院は「問題なし、次回は1年後」の判断。
だれが見ても明らかな・・という事態にはなっていないようなので、
> 「浮きの方から沈んでくれる」、 過度な心配は不要と考え、あと2か月を待とうと思います。
(最速の日で10月ということでしたので・・2か月先の診察に少々気持ちが・・萎えております)
※タイトルに右胸と記載いたしましたが、左胸の間違いでしたので今回タイトルを訂正しております。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
大分、情報が整理されていますね。
市川に予約されたようで良かったです。
(質問者も理解されているように)「2カ月間」は全く問題はありません。
♯そんな「2カ月」よりは他院で適当な診断をされた場合の今後の「2年間(比喩です)」放置されるリスクを回避できたことが大事です。(時間的スケールはそんな感じです)
「今の自分の状態を過去のQ&Aを参考に整理してみました。もし間違っているようでしたらご指摘いただけますでしょうか?」
「マンモグラフィーでは左右非対称な陰影(FAD)があるのでカテゴリー3と言われました。」
⇒これは、今回無視しても結構です。
何故かというとマンモグラフィーは「あくまでもスクリーニング検査」であり、立体的な乳腺を(無理やり)平面に潰してその「放射線透過性の差」を撮影しているだけなのです。
FADは「周辺よりも透過性が悪い(乳腺濃度が高い)部分が(対側に比べて)あります」というだけの所見です。
超音波をした時点で「そこに本物のシコリがあるのかどうか?」判明するので、
FADはその役割を終えます。♯FADは「超音波検査を促すだけの役割」なのです。超音波をした時点で(ひっそりと)その役割を終えます。
「>カテゴリー3ではステレオガイド下マンモトーム生検で20%程度に癌がみつかる」
⇒(当然ですが)これは、あくまでも「石灰化でのカテゴリー3」の話です。
「gt;ただしFADは最も「偽陽性」の多い所見」「9割以上は「正常」
⇒その通りです。
FADは同じカテゴリー3でも、その90%以上は(超音波で確認すると)「そもそも、シコリでさえない」正常乳腺です。
残りの「数パーセントに、本物のシコリが存在し、更にその内の数%が癌」ということです。
「私の場合は、左右非対称」「もともと分泌していそうな乳管のあたりに超音波で小さなしこりが2つあると指摘」「この場合、「乳管内病変の可能性が高い」と考えることができるのですよね。」
⇒「FAD」と、その「超音波で見つかった小さなしこり」の部位は近いのですか?
「FAD」とは無関係に、たまたま超音波で見つかった所見という可能性の方が高そうです。(私の経験的には)
この際、FADは放っておくとして、「超音波の所見」と「分泌」が同一の所見なのか?が焦点となります。
乳管内にあり(分泌の原因となっている)腫瘍が、超音波で捉えられているのであれば、間違いなく「乳管内病変」となりますが、(たまたま)超音波で(有りそうな部位に)(分泌とは無関係な)「しこりが見つかった」可能性もあります。
これは「乳管造影」すれば、「乳管の実際の走行」と(超音波で見える)「しこり」との位置関係で判明します。
○それらの(超音波で見える)シコリが乳管内病変と(乳管造影で)判明すれば、それらのシコリをマンモトームするよりは、「乳管腺葉区域切除」で「乳管ごと(一網打尽に)切除」してしまう方が望ましく、
逆に、それらのシコリが「乳頭分泌とは無関係」と判明すれば、それらのシコリはマンモトームしてしまえばいいのです。(「昨年9月の超音波では指摘されなかったしこり」だとすれば、いずれにせよ確定診断すべきでしょう)