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タモキシフェンと子宮内膜増殖症

[管理番号:7648]
性別:女性
年齢:33歳
病名:乳がん、子宮内膜増殖症
症状:

こんにちは。
いつも田澤先生のQ&Aをみて勉強しております。

今から4年ほど前に左乳がんで部分切除し、その後2年間リュープリン、現在はタモキシフェンのみで経過観察中です。
ステージⅡ、ルミナールA(ki67が29だったためグレーゾーンでしたが化学療法せず)

リュープリンが終わり、1年ほど前から生理が再開し、出血量が凄まじく、Hbも8台になってしまい、フェロミアを1ヶ月ほど内服中です。

1月に体がん検査もしましたが異常なし。

ただ貧血症状があったため、今月再度婦人科を受診したところ、エコー内膜に異常があるとのことで、MRIや体がん検査(結果待ち)をしました。

腫瘍マーカーは異常なしです。

MRI上、内膜増殖症(1番厚い部分で30mmほど)を認めたので、乳房の主治医と相談して内服薬休薬して、リュープリン半年打つ?と言われました。

予定では、来年の12月でタモキシフェンも5年を迎え、終了の予定です。

明後日主治医にも相談に行きますが、田澤先生のご意見が伺いたく質問させて頂きます。

(他の方のQ&Aやあるあるも拝見させて頂いており、田澤先生ならタモキシフェンを休薬し、リュープリンを使用するというお考えかなと把握した上で)

①タモキシフェンを休薬し、リュープリンを使用する場合、どのくらいの期間使用するべきか(田澤先生はリュープリン5年、タモキシフェン10年を推奨されていると思いますが、5年で終了する予定の場合)
②子宮内膜症が落ち着いた場合にタモキシフェンを再開したほうがよいか(また内膜症になるんじゃないかと恐怖もあります)

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
そもそも33歳でリュープリンの併用を辞めるということが、「どうしてだろう?」と疑問に思います。
ホルモン療法を行う=タモキシフェン+リュープリン(セットで考えるべきです。30歳代は)
「出血」と「内膜肥厚」どちらも大問題です。
そうすると「優先すべき」はタモキシフェン休薬+リュープリンとなります。

そのうえで、「子宮内膜も正常化し、出血も安定」したら、その時にタモキシフェン
再開しましょう。(年齢的にはリュープリン5年、タモキシフェン10年と思います)

「田澤先生ならタモキシフェンを休薬し、リュープリンを使用するというお考えかな」
⇒その通り。

 まずは、それが必要。タモキシフェンの再開は「次のステップ」となります。

「①タモキシフェンを休薬し、リュープリンを使用する場合、どのくらいの期間使用するべきか(田澤先生はリュープリン5年、タモキシフェン10年を推奨されていると思いますが、5年で終了する予定の場合)」
⇒タモキシフェンを継続する間は最低限(併用が必要です)

「②子宮内膜症が落ち着いた場合にタモキシフェンを再開したほうがよいか(また内膜症になるんじゃないかと恐怖もあります)」
⇒リュープリン併用であれば、大丈夫だと思います。(無論、婦人科でのチェックは欠かせません)