乳がんの手術は江戸川病院|乳がんプラザ

[管理番号:6495]
性別:女性
年齢:43歳
田澤先生初めまして。
この度はお世話になります。
いつもこちらで勉強させて頂いております。
この度、今後の治療に迷いが生じておりご相談させて頂ければと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
これまでの治療経過です。
■2018年2月(上旬)日
健康診断の際にエコーと触診で左乳房腫瘤判明。
後日、2次検査でエコーとマンモを受け、左乳がん疑い(C領域)
 
■2018年3月(上旬)日
針生検
 
■2018年3月(中旬)日
針生検結果説明
【細胞診】左Cの2カ所からductal ca.
【針生検】IDC、Nuclear grade: 1 (Nuclear atypia: 2 + mitotic counts: 1).
Allred Score:
ER: TS(8) = PS(5) + IS(3).
PgR: TS(8) = PS(5) + IS(3).
Her2 Score: 2+ (equivocal)
※注 乳管内成分は3+に相当するが、浸潤成分は2+である。
Ki-67 index: 10%(目視)
ただし、FISHのオーダー忘れが発覚しこの日に追加オーダー。
手術先行の治療方針となり、手術までの期間が長いためタモキシフェン内服開始
■2018年3月(下旬)日
【FISHの結果】HER2増幅なし シグナル比1.1
 
■2018年4月(下旬)日
乳房温存手術+センチネルリンパ節生検
■2018年5月(中旬)日
術後病理結果説明
 
【臨床診断】
左乳癌 sT2sN0M0 sStageⅡA
【臨床所見】
術前乳腺USでは左C領域に11×10×8mm大の低エコー腫瘤。
さらに頭側に7mm×4mmの不整形低エコーあり。
両者からductal carcinomaを検出した。
4月(下旬)日、左乳房部分切除術を施行し、術中センチネルリンパ節生検は陰性。
2つの腫瘤は一塊として摘出した。
【組織診断】
Breast (left), partial resection:
Double cancer (invasive ductal carcinoma and invasive lobular carcinoma), see comment.
【肉眼所見】
50 x 30 x 20 mm大の組織。
肉眼的に腫瘤の範囲は不明瞭。
 
【組織所見】
2箇所の病変が認められ、それぞれ病変①②とする。
病変①
病変部では、異型細胞が不整な拡張や癒合を伴いながら浸潤性に増殖するとともに、その周囲では拡張した乳管内で篩状構造をなして増殖している。
Invasive ductal carcinoma, papillotubular carcinomaの所見。
組織像から、生検組織はこの病変部が採取されたものと考えられる。
ごく少量の脂肪組織浸潤を伴う。
脈管侵襲は認められない。
切除断端は陰性であるが、一部標本では乳管内成分が切除断端のごく近傍まで認められる。
[乳癌取扱い規約第17版]
Left, C, invasive ductal carcinoma, papillotubular carcinoma, invasive
size: 1.1 x 0.8 x 0.6 cm, total size: 2.3 x 1.0 x 0.8 cm, pT1c, nuclear
grade: 1 (Nuclear atypia: 2 + mitotic counts: 1), ly(-), v(-), pN0(SN: 0/2, H18-2796).
病変②
異型細胞が小索状構造や腺管構築の不明瞭な小胞巣を形成しながら浸潤性に増殖しており、中等度から高度なリンパ球浸潤を伴う。
個々の異型
細胞はN/C比が高く、均一な形態の中型類円形核を有している。
Invasive
carcinomaの所見で、invasive ductal carcinomaとinvasive lobular
carcinomaが鑑別となる。
免疫染色でE-cadherin陰性で、細胞形態と併せて、invasive lobular carcinomaと考える。
病変①とは組織像が異なり、
連続性も明らかではないため、別病変と見なしうる。
脂肪組織浸潤を伴う。
脈管侵襲は認められない。
切除断端は陰性。
[乳癌取扱い規約第17版]
Left, C, invasive lobular carcinoma, invasive size: 0.4 x 0.3 cm, pT1c, nuclear grade: 1 (Nuclear atypia: 1 + mitotic counts: 1), ly(-), v(-),
pN0(SN: 0/2, H18-2796).
背景乳腺組織では、乳管のcysticな拡張、adenosis、fibroadenoma様の領域が認められ、fibrocystic diseaseの所見。
■2018年5月(中旬)日~
放射線開始25回+boost5回
※本日で20回の照射が終了しております。
今後の治療予定
■2018年6月(中旬)日~
追加照射5回
 
■2018年7月(上旬)日
受診の際にリュープリン (6ヶ月製剤)開始予定
以下質問です。
①術前の針生検の結果について
オーダーミスによって、追加検査となっていますが、採取してから10日も経過した標本で正確な診断ができるものなのでしょうか。
(手術も終わってしまい今更ですが…)
素人の考えですみません。
活性が下がり、本来Her2陽性だったとしても陰性と出ることなどは考えられますか?
②放射線の追加照射について
断端近接と年齢から追加照射が必要と言われました。
病理結果より、やはり追加照射するべきでしょうか。
③リュープリンについて
多発で小葉癌が出ており再発しやすいなどの理由からリュープリン を勧められました。
副作用が心配でリュープリンは避けたいという思いがあるのですが、受けるべきでしょうか。
既往に子宮筋腫があることは使用の判断に関係しますか?リュープリンを使用した際の上乗せ効果はどの程度かわかれば教えて頂けると幸いです。
 
 
④病期について
術前はステージⅡAとのことでしたが、腫瘍の大きさが2cm以下のため多発でもステージⅠとなりますか?
 
長文失礼いたしました。
どうぞよろしくお願い致します。
 
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「①術前の針生検の結果について オーダーミスによって、追加検査となっていますが、採取してから10日も経過した標本で正確な診断ができるものなのでしょうか。」
⇒できます。
「病理結果より、やはり追加照射するべきでしょうか。」
⇒それでもいいでしょう。
「多発で小葉癌が出ており再発しやすいなどの理由」
⇒??
 誤った理由です。
 乳房内再発(局所)のために、全身療法を追加するという考え方は誤っています。
 もしも本当に局所(乳房内再発)が心配ならば、局所で解決(頻回のエコーや全摘など)すべきです。
「リュープリンは避けたいという思いがあるのですが、受けるべきでしょうか。」
⇒年齢的に(私なら)しません。
「リュープリンを使用した際の上乗せ効果はどの程度かわかれば教えて頂けると幸いです。」
⇒35歳以下にしか上乗せはありません。
「術前はステージⅡAとのことでしたが、腫瘍の大きさが2cm以下のため多発でもステージⅠとなりますか?」
⇒その通り、1期です。(多発は無関係)
 
 





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