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腫瘍の大きさが4センチ以上

[管理番号:2189]
性別:女性
年齢:43歳
乳がんと分かってから、毎日こちらのQ&Aを見て勇気づけられております。
経験したことのない大きな不安に、足がすくむ日々でしたが、
ネットやブログにある情報に怯えるのではなく、ただしい知識を得て
落ち着いて前へ進むことは非常に難しく、唯一こちらのHPが支えてくれる存在となっております。
お忙しい中、このような情報を日々発信してくださる事に、心から感謝いたします。
1か月ほど前に急に左胸がしぼんだような気がし、よく見てみるとえくぼやひきつれもあり
不安に思い、最寄の乳腺外科のある病院を受診しました。
マンモグラフィーとエコーの検査を見て、ほぼ乳がんに間違いないだろう、との話があり造影MRIを行いました。
この間、手術するのであれば、当初受診した病院ではなく
江戸川病院でお願いしたいと考えましたが
非常に診察の予約をとるのにも難しいと電話で伺い、
地域で信頼できる病院に手術をしていただく流れになりました。
(骨シンチ、造影CT、針生検はこちらで検査をしました)
最初の病院では恐らく腫瘍の大きさは1.8センチほど、
早期の部類ではあるでしょう、とのことでした。
昨日受診した病院では転院時の材料を見て、1.6センチぐらいだろう、やはり早期の範囲では、というお話でした。
しかし昨日、諸検査の結果をきいたところMRIでは横方向に大きく広がっているのが見られ4センチぐらいはある為、早期とはいえないとのことでした。
骨や肺、肝臓への転移は見られないが、リンパは1か所だけ少し気になるが腫れは見られない、とのことでした。
サブタイプはまだ結果が出ておらず来週聞きに参ります。
担当の先生は、わかりやすく説明してくださり、信頼しておまかせしたいと思いますが、
あまりの腫瘍の大きさに大きく動揺してしまっております。
私が画像をみる限り、もちろん素人感覚は承知しておりますが4センチより大きいような気がします。
大変お優しいお人柄の先生ですので、正式な結果が出るまで患者の精神状態を疲弊させないためにお気づかいで4センチとソフトにおっしゃったのでは、など深読みしてしまい、落ち込んでおります。
サブタイプの結果が出てからさらに1か月程の後が最短の手術日と聞きましてとても不安になっております。
1年半前に受けた職場の健康診断の超音波検査では見つからなかった腫瘍が4センチにもなるとは、増殖力が非常に強いタイプなのでは?
手術日までにさらに肥大することもあるのでは?
または転移が始まってしまうのではないか?
不安の種が後から後から出て参ります。
当初から全摘の覚悟でおりましたので、温存の希望はございません。
しかし、サブタイプの結果を見て、全摘だとしても術前に化学療法を行うとの説明に田澤先生の方針とはことなるご見解に、また動揺しております。
少しずつ現状を受け入れつつ、乳がんとは何か、拙いながらも知識を得ていくほどに、田澤先生に手術していただきたいとの思いが強くなりました。
そこでご相談なのですが、
私の状況は担当医が言うように手術を急がなくても良いものなのでしょうか?
やはり田澤先生のところで仮に手術を受けられるようになったとしてもさらに先の日程になる可能性の方が大きいでしょうか?
大変お忙しい中、先生の貴重なお時間を頂戴し、お答えいただくのが恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「最初の病院では恐らく腫瘍の大きさは1.8センチほど」「1年半前に受けた職場の健康診断の超音波検査では見つからなかった腫瘍が4センチにもなるとは、増殖力が非常に強いタイプなのでは?」
⇒これには「からくり」があります。
 MRIで見えている4cmの大きさは「超音波で見えない拡がり=腫瘤を形成していない拡がり=(浸潤癌ではなく)非浸潤癌としての拡がり」を示している可能性が十分にあります。
 腫瘍の大きさ=「最大浸潤径」が4cmではないと思います。(MRIを実際に見ていないですが、超音波での大きさから推測すると)
 「1年半で4cm」というのは「大きな誤り」です。
 あくまでも「同じ検査での比較」にすべきです。つまり「1年半前 超音波で0(0では無い筈ですが)⇒(超音波で)1.8cm」というのが正しい評価です。
 ♯MRIでの比較は(1年半前にMRIを撮影していないので)不可能です。
 
「手術日までにさらに肥大することもあるのでは?または転移が始まってしまうのではないか?」
⇒誰しも不安となるところですが…
 実際は2,3カ月程度は問題ありません。
 
「当初から全摘の覚悟でおりましたので、温存の希望はございません。」
「しかし、サブタイプの結果を見て、全摘だとしても術前に化学療法を行うとの説明」
⇒全く意味不明(無意味)です。
 「全摘」なのに「術前化学療法」をする意義は全くありません。
 ○術前化学療法の唯一の目的は「小さくして温存」です。(「抗がん剤の効果が解る」とか「全身の見えない癌細胞を先に叩く」などの誤った理由では決して行ってはいけません)
  そんなことよりも(もし、抗がん剤が効果が無かった際に)手術不要となってしまうリスクを考えるべきです。
 
「そこでご相談なのですが、私の状況は担当医が言うように手術を急がなくても良いものなのでしょうか?」
⇒急がなくてはいけない状況ではないと思います。
 理由は
 「超音波での腫瘤径(1.8cm)、腫瘍は小さく早期とコメントされていた」
 「リンパ節も(気になるとのコメントはあるが)腫大なし」
 「全摘をご希望(腫瘍の拡がりは気にする必要なし)」
「やはり田澤先生のところで仮に手術を受けられるようになったとしてもさらに先の日程になる可能性の方が大きいでしょうか?」
⇒先の日程にはなりそうです。
 もしもご希望があれば 秘書へご連絡ください。

 
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