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浸潤がんから非浸潤がんへの手術後治療

[管理番号:5353]
性別:女性
年齢:70歳
田澤先生こんにちは。
 乳がんプラザを参考に拝見しています。
 
 今年7月(上旬)日に エコーとマンモトーム生検、 (中旬)日に 手術前のMRI を受けました。
 
 初期の浸潤がんということで (下旬)日に温存手術 (乳首移動)を受けました。
 手術手法が先生と違うので 入院も長く乳房の腫れ チクチクした痛みが4週間ほど続き、最近やっと元の感じになりつつあります。
 ドレーン付き ホッチキス(ステープラー)止めでした。
 
 先生と同じような手術を去年受けた知人は 痛みもそれほどなく元気だったので 手術手法の違いかな?と感じています。
 セカンドオピニオンを受けようかと思ったのですが、手術がまた2ヶ月くらい伸びたら怖いなと思い、近くで通いやすいし傷が残るのは
 年齢的に構わないかと思いやめたのです。
 この手術の違いで 回復度合いに違いはありますか?
 そのほかに 今後の治療で 質問があります。
 今のところ 退院4日後の 外来で ホルモン剤「アリミデックス錠1㎎」を処方され毎朝飲んでいます。
  8月(下旬)日から 放射線治療が 5週間 25回 始まり そのための CT を 8月(下旬)日に受けました。
 放射線医師との面談の時に 渡された資料で 病態の項目が マンモトーム生検と違っていたのです。
 細かいことはよくわかりませんが 浸潤がんですと言われていたのが
 非浸潤がんになっているので 手術後の治療に変化があるのかどうか?
 7月(上旬)日のマンモトーム生検 病理組織診断結果は
   左乳腺腫瘤 invasive lobular 疑い
   部位 乳腺
    Invasive carcinoma of breast
所見  2本とも low-grade breast carcinomade, tubulolobular carcinomaの様相を呈する。
 エコーの採寸で 9×9.3美里との事でした。
 手術後はホルモン受容体なので ホルモン剤と放射線治療ですとの医師からの話でした。
  MRIの結果は  
    左乳腺Eに 13mm代の結節病変
    辺縁微細分葉状。
 T2 強調画像では低信号。
 TICは漸
増型であるが硬癌の可能性あり。
    
    右乳腺E 胸壁近くにも小さな enhanced Iesion(+)
    こちらも漸増型も TICであるが 辺縁平滑で T2強調画像で口信号を示す。
こちらはFAか。
   マンモトーム生検とMRIのサイズの違いは 乳がんプラザで理解しました。
 乳房温存手術後に対する放射線治療の説明文書では
 病態
   細胞の種類は 非浸潤性乳管癌 と診断されています。
   病理の結果
      原発巣  Tstage は T1 でした。
      断端    陰性 でした。
      腋口リンパ節転移  0/ 1 個
      病気は 1期 と診断されています。
 
  9月(上旬)日に外来があり ホルモン剤の 副作用を見るとの事ですから、この違いをお聞きしようかとは思うのですが
  田澤先生の詳しいお答えがいつも参考になるので ぜひ その前にお教えいただけたら 治療方針などの疑問点や質問ができるかな?と思います。
  担当医師は ホルモン剤は 5年から8年とかおっしゃっていましたので。
 長文になりましたが よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
マンモトーム生検での診断は「浸潤癌」であり、(術後の病理結果の説明は)T1であれば、「浸潤癌」との判断なのでしょう。
放射線科医の資料の「非浸潤癌」という記載の理由は?
⇒可能性として
1.(単純に)放射線科医の勘違い
2.(術後病理では)非浸潤癌しかなかった
●これを確認するには(今回のメールに記載がありませんが)「術後病理レポートを手に入れる」ことです。
 ちなみに(微小浸潤しかない)浸潤癌の場合、(術前のマンモトーム標本だけで浸潤部分が採り切れており)残りの「手術標本には非浸潤癌しかなかった」ということは時々あります。