[管理番号:8123]
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳がん
症状:
田澤先生、よろしくお願いいたします。
49才、女性
手術の時期について
浸潤性小葉がん
腫瘍径 4cm + 3cm
ルミナールB
病期 T2N0 or 1 M0 stage II
リンパ節転移疑い1個あり(12月末生検予約済)
ER+ PgR+
HER 2 陰性(1+)
Ki67 70%
グレード 2
10月(上旬)日、しこりを感じ乳腺外科クリニック受診
マンモグラフィー、エコー、針生検により10月(下旬)日 乳がん告知
2センチの初期と言われ、大学病院の紹介状をいただく
11月(下旬)日 ○○センター初診(告知1ヶ月後)
造影CT、骨シンチ、エコーの上12月9日、上記の診断を頂きました(ここまででクリニック受診より2ヶ月経過)。
左房全摘手術を予約したのですが、最速で来年の2月(中旬)日ということで驚いております。
10月のクリニック受診時からの2ヶ月間で、腫瘍の大きさの変化を自覚しています。
実際2センチの初期と言われていたのに、昨日は4センチと3センチと言われ、大変戸惑っております。
小葉がんであること、Ki67値が70と高いことを鑑みても、この変化の速さに相対して治療を進めていくスピードの遅さのギャップに大きく不安を感じています。
このままですと、クリニックの初診から4ヶ月もの間無治療で手術となってしまいます。
私が4ヶ月の不安を訴えたところ、リンパ節の生検の結果次第では術前化学療法を考えてもいいかもしれないとの返答。
ただ手術日の前倒しは難しいと言われました。
□□センターの初診も最初に予約した時は12月の初旬を提示され、
あまりの遅さに驚いて病院にかけあい、10日ほど早めてもらいました。
ただ今となってはもうひと押ししてさらに早く受診していればと後悔しております。
昨日も外来が終わった後、もやもやした疑問を抱えて帰宅したくないと思い、無理を承知で先生をお待ちして追加で質問をしてきた次第です。
告知以来、先生のサイトなどを通じて私なりに学んできたつもりですので、治療の進行過程の遅さに対する漠然とした不安ではなく、この2ヶ月で大きくなってきてしまった現実、それに相対した手術日の遅さ、その遅れが予後にどう影響するのかしないのかという不安を感じています。
主人と自営で仕事をしていますので、個人的には自宅から近い病院でスピード感を持った治療が理想的なのですが、選択肢としては
1)このまま□□医療センターで2月に手術
2)転院して一日も早く手術となるかと思います。
ただ年末年始ということもあり、苦労して動いて例えば数週間手術を早めることの有用性について、先生のご意見を伺えればと思いメールいたしました。
時は取り戻せませんし、後悔もしたくありません。
実際この2ヶ月で大きくさせてしまった反省もあります。
あと、もし可能でしたら増殖能と転移能について、ご教示頂ければうれしいです。
よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「リンパ節の生検の結果次第では術前化学療法を考えてもいいかもしれないとの返答。」
→リンパ節転移の有無は術前抗がん剤を勧める理由にはなりません。
「例えば数週間手術を早めることの有用性について」
→これは誰にも解りません。
(実際に大きくなっているような実感があるのであれば)後悔しないようにすべきでしょう。
「もし可能でしたら増殖能と転移能について、ご教示頂ければ」
→増殖能の参考となる数字はKi67となりますが…
70%はルミナールタイプとしては高めだとは思います。
→転移能の指標はありません。
質問者様から 【質問2 】
昨日はありがとうございました
性別:女性
年齢:49歳
病名:
症状:
田澤先生
昨日は予約なし初診の私を診察していただきありがとうございました。
先生にお会いして、告知以来始めて安心することができました。
それまでかかっていた病院では、手術が混み合っているため告知から4ヶ月後の2月にしか手術できないと言われ、思い切って翌日、4時半に飛び起きてそちらに伺いました。
先生の印象は「職人」!(お気を悪くされたらごめんなさい)。
的確にポイントを冷静にお話ししてくださり、粛々と診察してくださいました。
そのお姿はネットで拝見していた印象通りの「職人外科医」で、とても頼もしく感じました。
実は先生にお会いする前から、セカンドオピニオンなどではなくもう手術をお願いしようと心に決めていました。
なぜお話もしたこともなかった先生に命を委ねる決心ができたのか、、、それはきっと夜な夜な先生のQ&Aやコラムを読み、考え方や方針を理解させていただくうちに、勝手な(?)信頼を持ち始めていたからです。
昨日プローブをあてていただきながら、私の一方的な信頼は「先生のこの手にお願いしたい!」という確信に変わったのです。
先生にお会いするまで私は「ブランド病院病」にかかっていたのかもしれません。
先生がエコーでリンパ節を見ながら「じゃあ今日検査しちゃいましょうか?」と聞いてくださった時、わたしは反射的に頭の中でスケジュール帳を開いておりました。
「今日」という言葉を聞き逃していた私は、検査の準備をてきぱきと始める先生に「え?先生がやってくださるの?」とびっくり。
検査といえば、30分ぐらい待ってから看護師から事前説明を聞いて同意書にサイン、一週間後に検査、さらに一週間後にそのフォローというやり方にすっかり慣れてしまっていたのです。
先生のおっしゃる通り、病院の名前や建物が治して下さるわけではないのですよね。
術者である先生が直接エコーで診て下さったり検体を作って下さる姿を見て、本当にありがたく思いました。
その後予想外に早く帰宅できたので、待っていた主人と遅めのランチをとりながら乾杯しました。
先生との出会いに感謝し、これから始まる長い闘いに気合を入れるために!手術前に乾杯するがん患者なんてめったにいないでしょうが(笑)そう思える先生にこれから診て頂けることに心から感謝しています。
今後の治療を通して、通院の距離や時間、薬の副作用に負けないよう頑張ります。
先生もあまりご無理をなさらずにお体に気をつけてください。
1月の手術を心待ちに(?)しております。
大病院の言われるがままの治療ではなく、私自身で考え、先生と出会たことが人生のturning pointとなりますように。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
これは質問にはなっていませんが寛大に許しましょう(笑)
決意の裏には、数多くの葛藤があったことと思います。
その決断が正しかったことを、実感してもらう事こそ私の役目です。
宣伝するつもりはありませんが、今まで多くの患者さん達が(流れのままにまかせずに)当院へ転院したことがターニングポイントとなったことは間違いのない事実です。
癌の治療は(良性とは違って)「時計を戻せない」
このメールを読んで改めて感じたことをコメントさせてもらいました。
質問者様から 【結果3 】
ありがとうございました
性別:女性
年齢:50歳
病名:左乳房小葉がん
田澤先生の診察:[診察あり]
田澤先生の手術:[手術あり]
1月(中旬)日、念願かなって田澤先生に左乳房全摘、リンパ節郭清をしていただきました。12月に地元大学病院の治療の「流れ」を思い切って断ち切り田澤先生の外来に伺ったのは、今までの人生で何番目かの大きな「決断」だったと思います。
先生に手術していただいて感じたことを2つ、結果としてお送りします。
乳がんは手術が治療の出発点となることが多いかと思います。田澤先生に手術していただいたことで、先生に対する確かな信頼感と安心感を得られたことは、これから始まる長く大変な治療の大きな心の支えになります。きっと転院前の病院では得られなかったであろう大きな勇気と励みになったことと思います。私にとって大きな宝になりました。本当にありがとうございます。
2つめはQ&Aを送られる皆さんに、もっと結果を投稿していただきたい!と思ったことです。先生は手術を受けられた方々が書いていらした通り、手術の後の外来をなさった後の夜も翌朝も病室にいらして下さいました。テープの張り替えと伺っていたので当然看護師さんとご一緒かと思いましたら何と先生おひとり、、、昼前には雪も降りだしたほど寒かった朝、6:30過ぎにまだうす暗い病室を訪ね、ポケットからテープを一袋一袋出して貼ってくださりながらお話し下さった先生に、胸が熱くなりました(変な意味ではありませんが!)
ここまでお忙しい中でもあれほどたくさんのQ&Aに真摯にお答え下さっている先生に対して、ぜひもっと多くの「結果」の投稿があれば、きっと先生もお答えのなさりがいがあるのでは?と感じました。
これからの治療、頑張りますのでどうぞよろしくお願いいたします。
<Q&A結果>