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手術について

[管理番号:4470]
性別:女性
年齢:38歳
初めて質問させていただきます。
宜しくお願いします。
37歳 女性 一歳の子供がおります。
昨年9月(下旬)日の病理検査にて(生後10か月 授乳中でした)以下の結果でした
乳腺針生検 右領域 3本
Invasive ductal carcinoma,solid tubular calcinoma
・いずれも充実性腫瘍の浸潤性発育
・腺管形成は明瞭ではない
・核分裂散見
・標本上僅かに脂肪織内浸潤認められる
・一部に授乳期様のよく発達した腺房の集簇+
ER陰性(ほとんど染まっていない)
PgR 境界域(染まっている細胞はごく少数、10%に満たない)
HER2 score1+(多少染まってはいるが、染色性は弱い)
MIB-1 陽性細胞は7,80%で甚だ多数の細胞が染まっている
右側のトリプルネガティブ乳癌と診断されました。
エコー上1,5センチ、その後のMRI(10月(上旬)日 断乳後1週間)では1.8センチとセンチと結果が来て読影上リンパ節転移の疑いありでした。
しかし担当医の見立てとエコーでこれは違うとなりリンパ節転移は無しとなりました。
リンパの腫れが左右同程度あり授乳してたからではないかとのことでした。
10月(下旬)日から術前化学療法スタート(EC+ドセタキセルを三週間ごとに4回ずつ)
現在ドセタキセル三回目を終了したところです。
最終が3月(下旬)日です。
エコー上癌は1.5センチ→8mm→4.5mm、2月15日(ドセタキセル2回目開始前)のエコーではほとんど見えない、瘢痕のみと言われました。
4月(下旬)日に温存手術予定です。
(4月(中旬)日 術前MRI予定)
一歳の子供がおりより確実に完治し再発しない方法を選択したい思いと、しかし日常生活に支障が起きない方法(腕が上がらなくなるなど)を希望したい思いがあります。
担当医にそれを伝えたところ、「取り残しがなければ大丈夫、術後病理で断端陽性で取り残しが分かった場合はに2~3か月後に全摘するがその可能性もかなり低い。
たとえそうなっても2~3か月の間に大きくなったり転移する心配はない」と言われました。
質問
①上記担当医が話されたことに異論はないですか?
②先生も温存を選択されますか?全摘は全く適応しないでしょうか?
癌が見えなくなってしまっても、あった場所を確実に切ることは難しくないのでしょうか?
③センチネルリンパ節生検は必要でしょうか?
④多数の患者さんがいてお忙しいとは思いますが、手術前に先生にも一度エコー等で診察をしていただくわけにはいきませんでしょうか?
以前先生がエコーは医師の技量によるとこが大きいと仰られていたので。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
質問者には悪いですが…
「トリプルネガティブだから(何の目的も無く)術前化学療法」という治療内容には辟易します。
○質問者は、そもそも「2cm以下」だったのだから、(術前化学療法を試す必要もなく)「最初から温存手術ができる状況」だったのだから、本来「手術先行⇒術後化学療法」で良かったのです。
「①上記担当医が話されたことに異論はないですか?」
⇒治療方針自体に全く賛成しないので、コメントしにくいですが…
 (そもそも不要な術前化学療法をしているのだから)これで「全摘を選択」するわけにはいかないでしょう。
「②先生も温存を選択されますか?」
⇒そもそも…
 術前化学療法を選択しません。
「全摘は全く適応しないでしょうか?」
⇒適応はありますが…
 それでは「何のために」術前化学療法をしたのか、「ますます無意味」となってしまいます。(術前化学療法の唯一の意義は「小さくして温存」なのです)
「癌が見えなくなってしまっても、あった場所を確実に切ることは難しくないのでしょうか?」
⇒瘢痕が見えるのであれば「簡単」です。
「③センチネルリンパ節生検は必要でしょうか?」
⇒化学療法前の(画像評価で)「腋窩リンパ節転移無し」と評価しているのだから「センチネルリンパ節生検の適応」があります。
「手術前に先生にも一度エコー等で診察をしていただくわけにはいきませんでしょうか?」
⇒可能ですが…
 担当医の方が「経時的変化」を見ているので、(ビフォーアフターの「アフター」だけを見せられる)私が、(担当医以上の)「新たな発見」をすることは難しそうです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

抗がん剤後の閉経、PgR境界域のホルモン療法について
性別:女性
年齢:37歳
**年齢が1歳若くなっていますが、同じ管理番号で扱います。 管理者**
田澤先生こんにちは。
前回の質問の返答ありがとうございました。
先生の率直なご意見が伺え大変感謝しております。
二度目の質問をさせてください。
4月(下旬)日に部分切除をしました。
先生の仰られた通りセンチネルリンパ節生検をし、転移は無かったのでリンパ節郭清はせずに済みました。
現在は放射線治療待ちの状況です。
担当の先生が以前からホルモン療法でタモキシフェンを飲んだほうがいいか悩んでおられます。
PgRが±(境界域)だから効くかもしれないし、
効かないかもしれないとのことです。
再発率が少しでも下がるなら飲みたいですが、体癌のリスクが上がる等の副作用を考えると必要ないなら飲みたくないです。
田澤先生ならどうしますか?
尚、術後の病理では癌は完全奏功していました。
また、ドセタキセル1回目を投与してから生理が止まってしまいました。
最初の抗がん剤説明時には閉経することはないと言われたのに、先日は年齢的にこのまま閉経してしまうかもと言われショックで仕方ありません。
先生はどう思われますか?
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「PgRが±(境界域)だから効くかもしれないし、効かないかもしれないとのことです。再発率が少しでも下がるなら飲みたいですが、体癌のリスクが上がる等の副作用を考えると必要ないなら飲みたくないです。田澤先生ならどうしますか?」
⇒無理には勧めません。
「最初の抗がん剤説明時には閉経することはないと言われたのに、先日は年齢的にこのまま閉経してしまうかもと言われショックで仕方ありません。先生はどう思われますか」
⇒化学療法閉経するのは「むしろ当然」のことです。
 ただ30代なので回復する可能性が高いです。