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主治医の診察や治療法についての不安

[管理番号:7130]
性別:女性
年齢:62歳
病名:乳がん
症状:両胸しこり、骨への浸潤疑い、腋窩リンパ節転移疑い

はじめまして。

がん告知をされた母の娘です。

昨年年末に病院受診し、がん疑いの診断をされてから精神的にかなり落ちち込みがあります。
乳がんについて調べている時にこちらのサイトに至りましたりました。
お願いいたします。

一昨年3月頃には左胸下内側骨の上に小さなしこりを自覚しておりました。
しかし、まさかがんとは思わず様子をみていたとのことです。

 昨年11月にしこり下着に当たり痛みを感じるようになったり、しこりのすぐ横に小さなプチっとした突起物がみられるようになり、その12月下旬
12月下旬に初めて病院受診しました。
男性医師による触診、マンモグラフィー、エコーにより癌だろうのことでした。
さらに右側胸(脇側上部)あり癌だろうとのことでした。
医師より、「針生検は癌が散らばる可能性があるため、(検査機関が年末年始休みいなるため)年明け一番にしましょう」と言われたようです。

 年明け1月(上旬)日には女性医師(大学病院から来てる先生)により、触診、マンモグラフィー、エコー、ばね式生検、細胞診していただきました。

●左胸 2.4cm×1.3cm×1.3cm大(筋肉(骨?)浸潤疑い)
●右胸 3.7cm×1.1cm×2.4cm大
●左腋窩リンパ節転移疑い
●甲状腺も疑われましたが水が溜まっているだけとのことでした。

当病院では母親の状況では化学療法と手術はできないため他病院へ紹介状を書いてもらい転院することとなりました。
(転院先は病院の一覧表から母が選びました)
 1/(中旬)日、再受診にて検査結果を伝えられました。
結果細胞診により両胸癌とのことでした。
それだけしか伝えられなかったようです。

 1/(下旬)日、転院先の病院にて問診、触診、マンモグラフィー、エコー、血液検査をしました。
すでに乳がんプラザにて田澤先生の治療方法に希望を持っていた母が先生に今の状態で手術できるかと聞きましたところ、「そんなに状態はよくありません、手術先行は絶対ありません、今後の検査で内蔵転移が見られれば、手術をしないで化学療法のみで治療していくこともあります」とのことでした。
母は絶望しました。
また、ステージはと聞くと、「ステージⅡですが、これだけではわからない、1cm以上であることは確か、他の部位によってはステージも変わる」とのことです。
これについて私が母に状況を詳しく聞いてみると、
主治医はエコーしていないとのことで、画像のみで判断しているようです。

次回、骨シンチ、CT検査、MRI検査の予定です。
前病院から検査した針生検より組織診の検査されるようです。

 2/(上旬)にすべての検査結果が伝えられ、治療方法を決めていくようですが、話を聞いていると母が希望している、手術先行の希望は薄いです。
それにより母も不安が募り精神的にも落ち込みがちです。

 前置きが長くなり、大変申し訳ございません。

質問したいことは、上記状況で手術先行はできるのでしょうか。

 実は、先日江戸川病院のコールセンターより転院できるかご相談しております。
丁寧に説明いただき、ありがとうございました。
ただ、手術はは2月に予約をしても、2か月ほど待つとのことですが、その間に癌進行してしまうのではないかと母も(家族も)心配はしております。
  
 そうは申し上げても、今の希望は田澤先生しかいらっしゃいません。
2/(上旬)日に結果が分かり次第紹介状を書いてもらい田澤先生に手術していただきたいと母も希望しております。

どうかよろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「手術先行は絶対ありません」という、その担当医の根拠は?
次回、受診時(2月(上旬)日)に聞いてみるといいでしょう。

「質問したいことは、上記状況で手術先行はできるのでしょうか。」
→メール内容からは、普通に手術先行できるように思いますが…

★何故、その医師が「手術先行は絶対にありません」と言っているのか?
 以下のいずれかになります。
 1.本当に手術不能である。(「広範な皮膚浸潤」や「胸壁浸潤(大胸筋浸潤?程度なら問題ありません)」がある場合)
 2.実際は手術可能であるが、たんに(その医師やその施設が)「早期でないかぎり、術前抗がん剤ありき」という「術前抗がん剤好き」であるだけ

〇その医師が「ステージ2ですが…」というコメントからは2のように思います。
 それは実際に診察すれば解ることです。

「2か月ほど待つとのことですが、その間に癌進行してしまうのではないかと母も(家族も)心配」
→現状「1か月半」待ちとなっていますが…

 状況によっては「手術日を設定」して(その間に)抗がん剤を行ってもいいでしょう。(それであれば「進行」という心配は無くなります)
 ご希望の場合には「手術申し込みメール」してもらうと、受診案内行います。

「手術申込」メールはこちらをクリックしてください。

 
 

 

質問者様から 【質問2 手術先行可能となりましたが不安が残ります】

性別:女性
年齢:62歳
病名:両胸乳がん
症状:両胸しこり、左胸アンダー部分の筋肉浸潤

 田澤先生こんにちは。
お世話になっております。
先日は母のことについて迅速丁寧にお答えくださりありがとうございました。
また、お願いいたします。

2/(上旬)に検査結果と今後の治療方法について母と父も同席し話をしてきたようです。

※両親は都内から車で2時間ほどの県に住んでいます。
私は先日は帰省しておりましたが、普段は都内に住んでおります。

結果は、「手術先行可能の範囲でしょう」とのことでした。

そのため前回の質問時、田澤先生にリンクを貼り付けていただいた、「手術申し込みメール」ができませんでした。
申し訳ありません。

また検査結果の用紙をもらってこなかったようで細かい検査結果の内容が不明な点がありますが、母が聞いてた内容です

●左胸 ステージ2 2.5cm大 リンパ節転移なし 筋肉浸潤有 
    ホルモン受容体、HER2陰性

●右胸 ステージ2 2.4cm大 ホルモン受容体 HER2(評価2)にて外
   注検査中 

細胞診、MRI、CT、骨シンチ検査結果によりしこりの評価、骨、内臓等転移により転移はなし。
とのことでした。

〇前回手術するかどうかわからないと言った件について
・手術できないときは転移があったとき、肺や心臓など手に届かないところにいっているとできない。
(ステージ4)
・手術をまずするかという話より、色々な治療法がある抗がん剤を使って小さくしてから手術をする方法ある。
手術だけして終了ということはない。
順番をきめるときは抗がん剤や手術が先で、放射線やホルモン剤治療は大体最後の方。

〇ホルモン受容体とのことで手術後は抗がん剤はせずホルモン剤だけで治療していくのかとの質問に対して
・まだ分からない。
今の段階ではホルモン剤使えるということだけ。
手術後取ったものをよく調べてから決めていく。

・悪性度で考える。
ホルモン剤一本なのか抗がん剤との二本立てなのか考えていく。
(ホルモン剤だけでは心細い)
・母の年齢、また腎臓の機能が少し悪いので(血液検査の結果)、抗がん剤の副作用もあるのでそれらも含めて考える。

〇手術先行していただけるか確認した際
・手術先行して、取れたものを顕微鏡で調べてみて薬を決めていく。

・右胸はよくあるもので、MRI写真を見る限りではしこりの広がり、
 根っこの伸びかたをみると他のところにはない。

・左胸はちょっと厄介。
乳腺が少なくてわかりにくい、ちょっと凹んでいる部分があり、骨に近くわかりにくい。
アンダー部分の筋肉にはくっついている。
動きも悪い。
その下の肋骨には接しているが、入ってはいない。
(肺や心臓にぶち抜けている場合には絶対に取れません)現状筋肉にへばりついているものは取れますが、根っこの部分は少し残ってしまうこともありうる。
これに関しては放射線や何らかの形で追加すれば取れないこともないのでは。

・リンパ節につて転移はないとのことでしたが、腫れているところはあるが一応転移は考えなくてよいとのこと(写真で見る限りは)他には放射線をあてる、薬の治療をするとのこと。
昔は過剰に骨まで外して全部取っていたが、それでも転移はするとのことあ。

〇担当医の考え方
・手術をする一番の利点は取れたしこりを顕微鏡の先生が見てどういう性格か悪性度か全部調べた結果で薬を選ぶことができます。

・抗がん剤を先にする理由としては、組織診で分かったがんの性格をある程度見据えてできる。
母が当てはまるかは別として、しこりを小さくして部分切除で済む。
リンパ腺が腫れて遠くまであるものを小さくし届くとこまでにするという利点があります。
それら一長一短あるため最善策を探っていく。

・転移ははいとは言いましたが、写真に映るものがないというだけで母の場合は少なくとも4~5年は経っているでしょうからその間は体の中にあったということ。
手術をしても肺や骨に潜んで再発する時期を待っているかもしれない。
ですから、目に見えないものをたたくということで必ず薬の治療をする。

・手術では取り残し(2~3%出ることがある)これは放射線をかけて予防する
・全摘でも部分切除でも再発とは無関係。
他に根付いているものに対しては薬の治療をする必要がある。

〇どんどん進むと怖いから早く手術してほしいと言う母に対して
・昨日今日の問題ではない、じたばたしてもしょうがないので、まずは段階を踏んで進めましょう。

〇進行の早いものであるか(ホルモン受容体は比較的進行が遅いと前の医師より聞いた)
・一概には言えません。
一般的にそう言われていることが多いとのことです。

まとまりない文章になり、大変申し訳ございません。

今の病院では手術先行可能で、2/(中旬)には手術ができるとのことです。

2/(上旬)、2/(上旬)で手術前のことをしてくるそうです。

娘の私は、勿論転移がなかったことや手術ができることに対してはよかったと感じておりますが、アンダー部分の筋肉浸潤部分の取り残しの懸念や場合によってはリンパ節も手術する可能性など考えますと地方からの病院受診等の負担、今から1か月半待ちを考えましても、やはり、
田澤先生に手術していただくことが最善だと考えております。

特にお聞きしたいことは、

〇左胸筋肉浸潤部分は取り残しの可能性が高いものなのでしょうか。

〇田澤先生に手術していただくことを考え、1か月半待つということは転移のリスクは高いことなのでしょうか。

〇1か月半待ちより早まることはあるのでしょうか。

私は田澤先生に診ていただくことが最善と考えております。
そのために出来ることはするつもりでおります。
母も気持ちの面で辛い状況なので前に進めればと思っております。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「〇左胸筋肉浸潤部分は取り残しの可能性が高いものなのでしょうか。」
→大胸筋浸潤は、(画像所見で)そう見えても「実際には(大胸筋)浸潤は無い」ことの方が圧倒的に多いです。

 画像を見ていないので(勿論)不明ですが、「乳腺の薄い部分だから大胸筋に密着して見えるだけ」という可能性が高そうです。
 ただ、術者に余裕がないと、「この部分は近いから、大胸筋も(念のために)この位削っておこう」みたいなところに差が出てしまうと思います。(この辺りは経験ですね)

「〇田澤先生に手術していただくことを考え、1か月半待つということは転移のリスクは高いことなのでしょうか。」
→一般論としては、影響ありません。(どこかの有名大病院では3か月待ちのようですから)

「〇1か月半待ちより早まることはあるのでしょうか。」
→手術日程を仮予定しながら受診するのが最速とはなりますが…
 
 1か月半位には、なってしまいます。

「私は田澤先生に診ていただくことが最善と考えております。」
→評価してもらい、ありがとうございます。

 両側であること、(実際はどうなのか不明ながら)大胸筋に近いということ
 患者さんの負担と根治性を考えたら、その方がいいと(自分でいうのもなんですが)正直そう思います。

 ただ、手術待ちの間の(進行はしないとしても)患者さん本人の不安感がどうなのか?
 そういう問題となるでしょう。

 そのうえでご希望なら「手術申し込みメール」してください。

「手術申込」メールはこちらをクリックしてください。