[管理番号:6542]
性別:女性
年齢:46歳
今後の治療について、田澤先生のご意見を頂けると幸いです。
5/(中旬)に左乳房温存にて部分切除手術し、病理結果が出ました。
病理結果
・組織型 浸潤性乳癌(硬癌)
・浸潤径 10×10×9mm
・切除断端 陰性
・センチネルリンパ節生検 0/1 リンパ節転移なし
・g+ , f+ , ly+ , v- , pT1b
・ホルモン感受性 ER ±2%(PS1 , IS3) Pgr ±2%(PS1 , IS3)
・核グレード 2
・HER2 1+
・Ki67 30%
主治医はホルモン感受性が低く、トリプルネガティブに近いのでホルモン療法+放射線治療か半年の抗がん剤治療+放射線治療かで迷っている腫瘍が10mm以上は抗がん剤治療、
9mmだったらホルモン療法となるのが標準治療になるので、院内会議かけるとのことです。
以前こちらのコーナーで先生の意見で1%でも陽性であれば
ホルモン療法はすべきと言われてたのですが、±2%という数値が陽性なのか陰性なのかが分からずに困惑しております。
田澤先生に質問ですが
①私のサブタイプは何になりますか?
ホルモン受容体±2%の場合は陰性でトリプルネガティブになるのでしょうか?
②田澤先生でしたらどういう治療方針にされいますか?
③抗がん剤治療をした場合でも放射線治療も必要でしょうか?
④抗がん剤治療の場合は種類はどのようになりますか?
⑤私の場合、オンコタイプDX検査を受けて、より有効な治療法はわかりますか?
また現在の病院は市立のためオンコタイプDX検査は受けれないのですが
貴院にてオンコタイプDX検査の依頼と田澤先生のセカンドオピニオンを
受けて頂く事は可能でしょうか?
現在の無治療ですが、オンコタイプとセカンドオピニオンを受けた場合
治療の開始がさらに先になっても大丈夫でしょうか?
⑥ホルモン療法のみ、抗がん剤のみ、抗がん剤治療+ホルモン療法の再発率と10年生存率はそれぞれどのくらいでしょうか?
宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「①私のサブタイプは何になりますか? ホルモン受容体±2%の場合は陰性でトリプルネガティブになるのでしょうか?」
「②田澤先生でしたらどういう治療方針にされいますか?」
→免疫染色では限界があります。
可能ならばOncotypeDXしたほうがいいと思います。
なぜなら、免疫染色は染色性の低下などの問題がありますが、遺伝子の発現レベルで確認できるからです。(本当に発現がないのか?)
「③抗がん剤治療をした場合でも放射線治療も必要でしょうか?」
→もちろんです。
局所療法である「手術と放射線」と全身療法である「抗がん剤とホルモン療法」は完全にわけて考えましょう。
☆(局所療法である)「放射線」と(全身療法である)「抗がん剤」はまったく目的が異なるからです。
「④抗がん剤治療の場合は種類はどのようになりますか?」
→ルミナールタイプであれば、TCとします。
「⑤私の場合、オンコタイプDX検査を受けて、より有効な治療法はわかりますか?」
→上記コメント通りです。
「貴院にてオンコタイプDX検査の依頼と田澤先生のセカンドオピニオンを受けて頂く事は可能でしょうか?」
→可能です。
実際にそのようなケースもあります。
「現在の無治療ですが、オンコタイプとセカンドオピニオンを受けた場合 治療の開始がさらに先になっても大丈夫でしょうか?」
→問題ありません。
「⑥ホルモン療法のみ、抗がん剤のみ、抗がん剤治療+ホルモン療法の再発率と10年生存率はそれぞれどのくらいでしょうか?」
→ルミナールAなのかBなのか、まったく異なるので、(それが知りたいのであれば)OncotypeDXすべきです。